第7回: Sick LeaveとVacation2015年5月8日

有給病気休暇(Paid Sick Leave)というのは、本人・家族の病気治療・予防・見舞いの為に仕事を休んだ場合に欠勤により失う給与を補うものですが、2015年7月1日より、カリフォルニアの雇用者 (会社/使用者) は全従業員に対し、30時間の勤務につき1時間の有給病気休暇(Paid Sick Leave)を付与しなければならなくなりました。この有給病気休暇(Paid Sick Leave)の未使用分は翌年以降へ持ち越しされますが、残高が6日に達するとそれ以上の付与はしなくても構いません。また、1年間に3日を超える行使は許可しなくても違法にはなりません。退職時に未使用分の買取義務もありません。ですからこのルールを守りながら、30時間ごとに1時間という煩雑な計算記録義務を免除されるには、毎年初に3日分の有給病気休暇(Paid Sick Leave)を付与するが、未使用分の翌年以降への持ち越しはしない、という方法があります。また、他に毎年3日以上の有給休暇(Paid Leave)を与えていればそれを有給病気休暇(Paid Sick Leave)とすることでルールを満たすこともできます。詳しくは弁護士/法律事務所にご相談ください。

カリフォルニア州では、有給休暇(vacation)は一旦付与(accrue)されれば、未使用であっても没収されることはありません。日本の会社でよくある、「毎年度20日のvacationを支給、未使用分は5日を限度として翌年度へ繰越可能」というvacation規定はカリフォルニア州では違法ですから、その規定は無効で、従って5日を超える未使用分も翌年度へ繰越したものとみなされます。ですから解雇・退職時には、従業員は、雇用期間中の全支給累計日数から休暇使用累計日数を差し引いて未使用残高日数を計算し、退職時点の給与でその未使用残高日数を換算したvacation payの支払を受ける権利があります。そうなると、長期勤務者の場合には有給休暇(vacation)残高が100日以上ある計算になってしまうことが多々あり、それを退職時の給与ベースで支払うと非常に大きな金額になり、それがもとで退職時にもめることが多くあります。それを防ぐには、会社のvacation規定に、毎年未使用分の買取をするとか、vacationの未使用分が一定残高に達したらそれ以上の付与を停止するとかの工夫が必要となります。詳しくは弁護士/法律事務所にご相談ください。


山本 与志人 カリフォルニア州・テキサス州弁護士


滋賀大学卒業後、松下電工株式会社(現在はパナソニックに吸収合併)入社。米国出向後、仕事を通じて法律に関心を持ち、弁護士になることを決意。テキサス州とカリフォルニア州の弁護士免許を取得し、University of Alabama School of LawにてLL.M (Master of Law)の学位も取得。日米の企業文化・慣習や法律の差異の理解を活用し、税務・法律に加え、会計・企業経理に関する豊富な知識と経験を活かし、シリコンバレーのベンチャーキャピタルにCFOとして参画した経験もある。独立後の現在はシリコンバレーを拠点に、シリコンバレーの日系コミュニティー、又は日本に起点を置き、アメリカで新規に活動を展開する企業を支援する。また、アメリカにて活動拠点を持つ企業の税務・会計・経理など、会社経営で大切な事務 処理を「ワン・ストップ・サービス」で提供できる便利なサービスも展開中。


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