J weekly | サンフランシスコのフリーペーパー

教育特集 -学校編-Nov 17, 2017

帰国後の英語学習

帰国子女入試のエッセイを指導している時に一番感じることは、英文法の知識があいまいな生徒が多いということです。現地校で学習に困らないほど英語力をつけているにもかかわらず、日本の英語教育について行かれないというケースも多く見かけます。この背景にはアメリカの学校と日本の学校の全く異なった英語へのアプローチがあります。
アメリカの学校ではディスカッション形式の授業が多く、はっきりと自分の意見を発言することを求められます。「先生の話をしっかりと聞く」日本の授業とは正反対と言ってもいいでしょう。作文やエッセイにもその姿勢は反映され、現地校では自分の考えを強くアピールできる書き方を重点的に指導します。そのため、文法や構文の誤りについてはあまり指導されません。英語が母国語でない子供たちは自分の英語力で自分の考えをのびのびと表現できるようになりますが、帰国子女入試の英文エッセイは文法・語彙・構成・流れ・内容と採点が細分化されているために、内容や構成のみで点数を伸ばすことはできません。中でも文法は他の要素よりも大きな配点となっています。
ではなぜ日本の英語教育は文法中心なのでしょうか。それは、日本で英語を学ぶ生徒たちは日本語を軸にして英語を学ばなければならないため、日本語と英語の対比に基づき英語のカリキュラムが組まれているからです。文法重視の為に英会話力がつかないという欠点はありますが、日本語と英語の両言語を高度に使えるようになるためにはこのような言語の比較による教育が大切なのです。逆に、先にコミュニケーション能力を身に着けた帰国子女は、後から二つの言語の違いを学ぶことになります。このような全く教育方針の異なる二つの国の英語教育を受けなければならない子供たちには大きな負担がありますが、帰国後は、第一言語である日本語の土台の上に第二言語である英語があるということを踏まえて学習していく必要があります。
結局のところ、日本語と英語は言語的に構造が違いすぎるためまずは文法を中心に学ばなければならないと言えるでしょう。英語と違い婉曲的な表現の多い日本語は日本の伝統文化で育まれた言葉だということ---それは5年間のニューヨークの現地校生活を終えて日本の高校に編入した当時、古典の授業で源氏物語の一節に心打たれた私の発見でもありました。真のバイリンガルとは言語のみではなく二つの文化の伝統を理解することでもあるのです。
帰国してから英語の授業に手こずった、思った程点数が上がらない、入試に失敗した、といったことがないよう、対策が必要です。

文責:
Suzuki Launguage School
鈴木講師
email:suzuki-toeic@nifty.com
web:suzuki-language.world.coocan.jp

学校

サンフランシスコ日本語補習校

世界で第一の生徒数補習校

ベイエリアに住む日本人の子供たちに、将来日本に帰国した時に円滑に日本の文化、教育制度に溶け込むことができるよう、日本の公教育に準じた教育の機会を与えることを目的に、1969年に創立。文部科学省から3名の教員が派遣され、校長、教頭として指導。

世界第一の補習授業校

生徒数約1600名、教職員約130名。世界で第一の生徒数補習校。自分の子供たちに日本語をどのように教えていくのか試行錯誤した経験のある教員も多く、授業は熱心で集中力があり、真剣そのもの。教育者としての熱意が随所に感じられます。

いつか世界の架け橋に

アメリカでの生活だけでも困難なのに、あえて日本語の教育にもチャレンジするという選択肢を選ばれた生徒や保護者の方々に、必ずその先にプラスになることがあると、実感していただけるよう心掛けています。様々な環境やバックグラウンドの生徒がどのように進路を考えていくか、定期的に保護者との面談を設定し、家庭と連携して指導を行います。

向上、充実、改善!

今年度の重点目標
①日本語力の向上
日本語力の基盤となる国語科授業を充実させます。そして、 家庭教育と連携して、音読・読書・作文の奨励と習慣化に努めます。また「学校はすべて日本語」を基本に、日本語によるコミュニケーション能力の向上を目指します。

②生徒指導の充実
「あいさつ運動」の推進、授業規律の徹底など、基本的生活習慣の育成に努めます。また、学級経営を充実させ、自主自律の精神や思いやりの心を育成します。
昨今のテロなどの治安情勢を踏まえ、危険予知予防、迅速適切な初動対応を基盤とする安全教育の充実に努めます。

③指導力の向上
指導事項の精選や重点化と、環境の構成や援助の仕方を工夫して、子供主体の保育・授業づくりを進めます。また、視聴覚教材を効果的に活用して、わかりやすい授業展開を目指します。そして、各校の研修や「一人1研究授業」、自主研修、保育研修、初任者研修を推進し、教員の授業力・生徒指導力の向上を図ります。

モットー: いつか世界の架け橋に
対象年齢: 幼小部(5歳~)、中高部
全体生徒数: 1700人
使用言語: 日本語
学校

未来学園

モットーは「楽しく学ぶ」

楽しく日本語を学べる場

アメリカに住む子供が日本語を習得し、維持するのは困難です。でも、楽しく学んだ日本語は、誰にも盗まれない宝物です。当園は、年間を通し季節の行事など盛り込み、日本文化に触れ合いながら授業を行い、たくさんの宝を積み重ねて行くことによって、未来へと大きく羽ばたけるよう子供たちを応援します。

お子様のレベルに合ったクラスをご用意

6ヶ月〜2歳の「ひよこクラス」、3~4歳の「わかばクラス」、4歳9ヶ月〜6歳「あいうえおクラス」、小学校1年生からのクラスとに分かれ、質の高い教材で楽しい授業を行っていて、特に幼児クラスでは衛生面にも気を配っています。

活気ある授業への取り組み

子供には「本物」に触れてもらいたい。その信念から、幼児部では専門家の講習に基づいた教育プログラムを組み、小学部ではデジタル教科書を導入しています。学園長自ら頻繁に渡日し、日本の最新の教育方法と技術をいち早く取り入れています。

人気の学園行事

10月のハロウィン仮装パレード、12月のクリスマスパーティー、1月のお正月遊び大会、2月の餅つき大会、3月の合同学習発表会、5月のメロンパン屋さん、6月のアンパンマン大会、8月の夏祭りなど。参観日を兼ねたイベントでは、保護者の方々にも大勢参加していただき、大変盛り上がります。

モットー: 楽しく学ぶ
対象年齢: 6ヶ月~高校生、主婦やビジネスマン向けのクラスも有り
全体生徒数: お問い合わせください。
使用言語: 日本語/英語
学校

ABC Preschool

「げんきなこころ と げんきなからだ」

心と体の調和のとれた成長を

「げんきなこころとげんきなからだ」がモットー。日本語環境の中で子供たちが心身ともに安全で健康的に生活できるよう次のような配慮をしています。

● 年齢にふさわしい環境、安全で充実した施設
● 朝、「今日はこの遊びをしたい!」と子供に思わせる環境設定
● 独自のカリキュラムと精選された教材の提供
● 米国/日本の指導要領に準じたABC独自のカリキュラムにそって指導
● 個々のニーズにあった保育のできる教師陣
● カリフォルニア州のライセンス保持教師(生徒5〜6人:教師1人)


遊びを通して自己を確立

3~5歳は、人格形成の基礎となる年齢です。この時期の「遊び」はとても大切な要素。子供たちは「遊び」を通して周囲と関わり、安定した信頼関係を構築することで「自分」を確立していきます。
当園では日本語を媒介とし、年中行事を通して日本の心を伝え、またアメリカや世界の国々の行事も取り入れています。近隣の公園への「にこにこウォーク」は子供たちも大好きな体作りプログラムです。また週1回のサンフランシスコ道場による「太鼓レッスン」も好評です。

園、保護者、コミュニティーで子育て

園と保護者、そしてコミュニティーが一体となって子どもの健全な育成にあたっています。特にPTA「あおぞら会」の活動は非常に活発。父母が自分たちの為に活動する姿を見ることは子供たちにとって大変嬉しく誇らしいものです。また保護者は子供たちの学校生活の様子を垣間見ることができるので、教師やスタッフとの信頼関係も深まり安心です。地域の行事には進んで参加し、その一員であることの自覚を高めています。

卒園後も日本語学習継続

創立20周年を迎える姉妹校のパイン日本語アフタースクールでは、ABCを卒園した40名の小学生が日本語を継続して学習しています。

モットー: げんきなこころ と げんきなからだ
対象年齢: 3歳~5歳
全体生徒数: 35名
使用言語: 日本語
学校

わをん

楽しく、長く、日本語を学ぶ

楽しく、長く、日本語を学ぶ

「あいうえお」から始まった日本語教育が「わをん」と最後まで続きしますように、という願いが込めた学校名です。

モットーは「楽しく、長く、日本語を学ぶ」。アットホームな雰囲気の小さな学校で、一人一人のペースに合わせて柔軟な指導を行い、子供たちが楽しんで勉強に取り組める環境を提供します。

新学期には「学校探検」

子供たちの学び舎はいつも清潔で安全です。新学期の初めには皆で施設内を回る「学校探検」を行い、入ってはいけない所、触ってはいけない物を一つ一つ説明します。先生たちだけでなく、生徒たち自身が互いに安全に学校生活を送れるよう、心掛けてもらっています。

季節の行事と校外学習

春になれば桜、夏がくればビーチの絵など、施設内には季節感あふれる掲示物がいっぱいです。掲示を変えたときは敢えて教えず、子供たちが自分から気づき、興味を持てるようにしています。また、外に出て実際に見て、触れて、団体行動をする校外学習も実施しています。マルカイマーケットさんの協力を得て、スーパーのお仕事を覗かせてもらったこともあります。

日本人としての教育方針

褒めて育てることも大切ですが、厳しさに裏打ちされた「人としての基礎」を教えることも必要です。誰かに会ったら挨拶をする、何かをしてもらったら「ありがとう」を言う、などといったマナーを学んで初めて、たくさんの楽しさや自由が生まれるのだということを理解して欲しいと思っています。

モットー: 「あいうえお」から「わおん」まで
対象年齢: 3歳~中学生
全体生徒数: お問い合わせください
使用言語: 日本語

日本語補習校の選び方

アメリカでの学びは、子どもの宝となる
海外で学び始める子どもたちは、慣れない環境で過ごすだけでなく、英語が分からなかったり、学習の仕方が日本と違ったりなどの理由で最初は苦労します。涙する親子も少なくありません。しかし、心配ごとだけに目を向けずに、これからの数年間が子どもの将来に重要な意味を持っていることを考慮すると、ここでの毎日の生活が素晴らしいものであることが分かります。日本はグローバル化へ向け加速しています。そんな中、英語や、多様性に富んだものの見方、自分とは異なる人を受け入れる心の広さなどを身につけられるアメリカでの生活は、子どもの宝となる可能性を大きく秘めています。

日本語で学べる教育機関の選択肢
海外の日本語の教育機関には、日本人学校(現地校に通わない)と日本語補習校(現地校にも通う)とがあります。アメリカには日本人学校は数校しかありません。英語で学ぶ現地校にも通って欲しいと思っている親御さんが多いからです。ベイエリアには学齢期(小・中)対象の日本人学校はありませんので、平日に現地校に通い、放課後や週末に日本語補習校にも通うことになります。このエリアの日本語補習校には、登校日としては平日の放課後に数日通う学校と土曜に通う学校があり、対象としては幼稚園児、小学生、中学生、高校生を受け入れる学校があります。また、補習校以外でも、少人数の教室や、学齢期に満たないお子さんのために平日朝からやっている幼稚園や教室などもあります。もしも近くに学校がない場合は、海外子女向けの通信講座を使って親子で学ぶことになるでしょう。

お子さんに合った学校の選び方
まず、確認したいのは、授業がある曜日はいつか、日本の教科書を使っているか、何科目学習するか、年度は4月から3月か、教室で子どもたちは日本語を話しているか、どんな行事をしているか、日本語の本をたくさん借りられるか、休み時間に外で遊んでいるか、栽培や実験をしているかなどです。一番大切なのは保護者が共感できる教育理念をその学校が持っているか否かでしょう。的を絞ったら、通える範囲内の候補の学校すべてに足を運びましょう。見学する際には、授業や教室の様子だけでなく、どんな表情で子どもたちが勉強しているのか、先生がどのように子どもたちと接しているのかも見て下さい。その学校がお子さんに合っているかどうかが分かると思います。

いいスタートを
現地校に集中させるために、しばらく期間を置いてから日本語での学びをスタートさせる人が稀にいますが、お勧めしません。それは、現地校だけに通っていると、英語での学習なので自分はできない子になってしまったと感じたり、自分の居場所を作れなかったりして精神的に不安定になることがあるからです。また、その期間の日本語の学習がすっかり抜けてしまい、後日それを取り戻すのが困難になるケースもあるからです。
いいスタートを切ることで、アメリカでの生活が子どもの最高の宝となりますように。

監修:三育学院
学校

三育学院 サンタクララ校

幸せに生きる力、大切に育てます。

日本の学校に近い環境

当校が目指す「三育教育」とは、知育・徳育・体育のバランスの取れた教育。施設内には、安全に遊べる広いグラウンドや遊具、数千冊を所蔵する図書室、植物を育てるプランター、実験器具などがそろっています。子供たちが日本に戻ったときに違和感がないよう、教室内の机の配置や壁面は可能な限り日本の教室に近付け、こま、竹馬、一輪車など日本の遊び道具も用意しています。

自分を愛するように他者を愛す

当校の教育の目的は、子供たちが「自分の人生を幸せに過ごし、また他者をも幸せにする人になってくれること」。当校の母体のキリスト教会は150年前から三育教育を行っています。教義を基にした「徳育」により、子供たちは、神様と教職員、そして保護者から愛されていると実感します。子供たちに必要なのは、自分が有用な存在であると確認し、自分を愛するように他者を愛することなのです。

海外で日本語での高い学力をつけるためのカリキュラム

日本の幼稚園教育要領、小・中学校指導要領に基づき、海外においても最大限に日本語での学力をつけることができるようにアレンジしたカリキュラムで指導しています。幼稚部では、言葉、健康、人間関係、環境、表現を5つの柱として、バランスよく成長できるように保育を行っています。また、小・中学部では、教科書と精選された教材を用い、国語、算数、理科、社会、生活科を学習します。基礎固めに重点を置き、確かな学力が身に付くように指導します。聖書では、幸福な生き方の基礎となる「神を敬い、人を愛する心」を育てます。

さまざまな行事やセミナーも

入学式や卒業式は日本と同じ形式で祝っています。また、運動会や餅つき会など、日本の文化伝承に関わる行事も実施。保護者の皆さんにも、このような行事やクラス活動に積極的に参加してもらっています。このほか大学進学セミナー、日本の中学・高校の説明会、心を育てる講演会など、さまざまなイベントも開催しています。

モットー: 幸せに生きる力、大切に育てます
対象年齢: 3歳~15歳
全体生徒数: 410人(日本人:ほぼ100%)
使用言語: 日本語
学校

さくら学園

「使える国語力」を目指す教育

多種多様なクラス設定

人種や年齢、日本語能力に関わらず、広く門戸を開くためのクラスの多様化を徹底しています。例えば日本語を話す小学生なら、教科書に沿ったクラスと会話重視のクラスがあり、小4以上では基礎科と応用科に分かれています。個人レッスンや家庭への出張レッスンも行い、そろばんクラスも盛況です。

安全に配慮した明るい教室

当園では各教室を年齢別に分け、正しい姿勢で学べるよう、椅子や机も使い分けています。幼児の教室ではくつを脱ぐほか、ドアに指を挟まないような対策がなされ、思いきり運動できる広場も用意。園内には季節ごとの生徒の作品が貼り出されています。

日本人の「和の心」

子供たちが困難にぶつかったとき、簡単に諦めず前を向き、自分の力で考え、乗り越えようとする強さを持っていてほしいと思います。また、自分のことだけではなく周りの人の気持ちも汲み取れる優しさ、日本人の「和の心」に通じる協調性の大切さも教えていきたいですね。

年中行事が盛りだくさん

夏の楽しみは流しそうめん。子供たち自身で屋外に装置を設置し、だしつゆも作ります。正月には餅つき、節分には豆まき、中秋の名月には団子作りも。調理実習や書道などは大人気の体験型学習。土曜日の夜のパジャマパーティー、大勢の前でスピーチするお話大会もあります。

モットー: 「使える国語力」 「生きる力」 を目指す
対象年齢: 2歳~大人(親子教室は1歳~)
全体生徒数: 約400人
使用言語: 日本語/そろばん(日英)