ワクチン接種か定期検査義務化 加州職員

 カリフォルニア州のニューサム知事は先月26日、州の職員と医療従事者全員に対して、Covid-19ワクチンの接種または定期的な検査を義務付けるとの方針を明らかにした。命令は8月2日に州職員、9日に医療従事者・集合施設を対象に発効し、医療施設は23日までに完全に順守することが求められる予定。州は職員全員に来月2日以降、接種証明カードまたは州保健当局が発行する証明コードの提示を求める。接種を受けていない職員は週に少なくとも1回検査を受け、医療用の高性能マスク「N95」を常時着用することが義務付けられる。米退役軍人省とニューヨーク市もこの日、職員を対象に同様の指示を出した。知事は「われわれはワクチン未接種者間での感染拡大に対処している。危険なデルタ変異株からカリフォルニア住民を守るため新たな取り組みが必要だ」と説明している。

ピボット・バイオ累計調達額 6 億ドル
化学肥料に代わる微生物プロダクト開発

 バークレー拠点のピボット・バイオは先月19日、4億3,000万ドルを調達した。同社の累計調達額は6億ドルを超え、評価額は約20億ドルに達した。同社のカルステン・テンメ CEO は「農業分野のスタートアップでこの規模の資金調達は前代未聞だ」と語っている。カリフォルニア大学サンフランシスコ校で生物工学を専攻したテンメ氏は環境に悪影響を及ぼす化学肥料への依存度を下げるため、窒素を使って作物を自殖させる方法を研究し、同じ研究室のアルヴィン・タムシル氏と同社を興した。化学肥料に代わる微生物プロダクトを開発する同社の売上高は数千万ドル規模。

カリフォルニア州知事リコール選
候補者出そろう

 カリフォルニア州のシャーリー・ウェバー州務長官は先月21日、ギャビン・ニューサム知事(民主党)解職の是非と後任知事を決める住民投票の認定候補者一覧を発表した。候補者は当初41名とされていたが、書類に不備があったとして候補者と求められなかった保守系トークラジオ番組ホストのラリー・エルダー氏が、ウェバー州務長官を相手取って訴訟を提起し、最終的に候補者は46名となった。46人のうち共和党が24人、無党派が10人、民主党が9人、緑の党が2人、自由党が1人。共和党候補の中ではトランスジェンダーのリアリティショースター、ケイトリン・ジェンナー氏の知名度が高い。

公共施設でヴィーガン食提供
バークレー

 バークレー市議会は先月27日、動物由来の食品にかかる費用を2024年までに半減させることを求める決議を可決した。これにより、同市は肉や乳製品を使わないヴィーガン食を市の行事や刑務所などの公共施設で提供していくことになる。決議は、バークレー市が拠点の動物愛護団体「Direct Action Everywhere」の働きかけで実現した。同団体は、同様の働きかけをサンフランシスコ市やシカゴ市に対しても行っているという。決議文によると、肉や乳製品の消費を減らすことは、温室効果ガスを減らし、気候変動問題に対処する市の取り組みの一環だという。

オフィス勤務にワクチン義務づけ
IT 大手

 グーグルは28日、公式のオフィス復帰を10月中旬に延期し、オフィス勤務の従業員にワクチン接種を義務付けると発表した。フェイスブックも同日、グーグルと同様の措置を発表した。リフトは復帰日を来年2月に先送り。ツイッターは最近再開したオフィスを閉鎖した。アップルは米国内店舗の大半でマスク着用を義務付ける。ディズニーはフロリダ州とカリフォルニア州のテーマパークでマスク着用を再度義務化する。オフィスセキュリティー会社カッスル・システムズがまとめた10都市の指数によれば、米国の労働者のオフィス復帰割合は7月21日時点で約35%。

テスラ集団訴訟で和解
電圧低下問題で

 テスラが、セダン「モデルS」のソフトウエア更新によって電池の最大電圧が一時的に低下したとして同モデル1,743台の所有者が起こした損害賠償請求訴訟について、150万ドルの支払いによる和解に合意したことが明らかになった。サンフランシスコの連邦地方裁判所に28日に提出された資料によると、所有者はそれぞれ625ドルを受け取るという。補償額は約110万ドルに上る。「モデルS」はアップデート後一時的にバッテリーの充電速度が低下し、1回の充電で走行可能な距離が短くなった。これを受けて、2019年8月ウーザー原告団が集団訴訟を起こしていた。

UCSF スタッフ感染者
80%がワクチン接種済み

 カリフォルニア大学サンフランシスコ校 (UCSF) のメディカル・センターは、7月に183人の職員がCovid-19検査で陽性となり、そのうち153人がワクチン接種済みだったことを明らかにした。ワクチン接種を受けながら陽性となった職員のうち、入院が必要となったのは2人にとどまった。UCSFの最高医療責任者のジョシュ・アドラー博士は「ここで深刻な事態を語らなければならないことは残念だとしながらも、ワクチンがなければ感染者はこの4倍に達し、集中治療室の患者はその受け入れ限度に達しただろうとしてワクチン接種の有効性を強調した。