パンデミックで学力格差拡大 カリフォルニア

パンデミック時のカリフォルニアの学校閉鎖は、州の「学力格差」を拡大させたと言われている。連邦政府が実施した最新の学力テストでは、同州の子供のスコアが他州に比べて非常に低かっただけでなく、個々の学区の成績にも大きな差があったという。スタンフォード大学とハーバード大学の研究者たちは、学力テストのデータを分析し、特にカリフォルニア州のように学校閉鎖が長引いた州では、貧しい子どもの数が多い地域の学校に最も悪い影響を及ぼすとしている。分析ではクパチーノのマセッドを比較。遠隔授業にほぼ同じ時間を費やしているにもかかわらず、クパチーノの生徒達は数学で実際に順位を上げ、マセッドの生徒達は遅れをとったという。スタンフォード大学の教育学教授ショーン・リアダン氏は、「貧困率は、どれだけ失ったかを正確に示す指標なのだ」と語っている。

黒人に対する住宅差別保障
5,690億ドル

カリフォルニア州の賠償委員会は、20世紀に生じた黒人に対する住宅差別に対する賠償として、奴隷の子孫である同州の黒人が最大で22万3,200ドルを受け取る可能性があると試算した。ギャビン・ニューサム知事が結成した9人のタスクフォースは、1933年から1977年の間に住宅差別の影響を受けた250万人の黒人に賠償するためには、5,690億ドルかかると試算している。委員会は来年6月までに勧告を出すことになっている。支給方法は検討中。タスクフォースのメンバーであるジョヴァン・スコット・ルイス氏は「我々は、南北戦争以来最大の規模での賠償を検討している」と述べている。

インフルエンザ流行
全国で4,500人死亡

米疾病予防センター(CDC)は、カリフォルニア州では今月、インフルエンザが非常に高い水準で流行していると警告している。また。保健当局は、病院が満床になっているため、インフルエンザの予防接種を受けるよう推奨している。今シーズンはこれまで、全国で少なくとも870万人がインフルエンザにかかり、7,800人が入院し、4,500人が死亡している。CDCは、生後6カ月以上のすべての人に毎年インフルエンザワクチンを接種することを推奨している。カイザーパーマネンテのリッチ・フロリオ博士は「人々はマスクせずに集まっているので、ここ数年インフルエンザに感染していなかったのに、今になって感染が広がっている」と述べえいる。

解雇の嵐でも
失業率は低水準

カリフォルニア州内の企業の大規模解雇が続くが、転職支援のチャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスは求人も多いため失業率は低い水準でとどまっていると指摘している。先月解雇は2倍以上に増えたが、失業率は3.7%に過ぎず、減少を続けている。技術系企業の解雇、住宅建設の減少、企業や消費者の楽観主義の低下など、多くの否定的な経済指標にもかかわらず、雇用は前年比5%増だ。雇用弁護士で前EDD長官のマイケル・バーニック氏は、米国では各部門で26万3千人以上の雇用が増加したとし、雇用市場は非常に回復力があることが証明されていると語っている。

女性受刑者に性的虐待
刑務所長起訴

女性受刑者に性的交渉を強要したりヌード写真を撮影していたりした刑務所長の後半が先月28日、オークランドの連邦裁判所で始まった。この元刑務所長はレイ・J・ガルシア容疑者。容疑者はダブリンにある連邦矯正施設の所長だったが、容疑者が服役中の女性を性的に虐待しているという報告を調査していたFBI捜査官が昨年、容疑者の携帯電話に何人かの女性のヌード写真を発見したため退職した。ガルシア容疑者とこの施設の他の4人の職員は虐待の罪で起訴された。職員のうち3人は有罪を認めているが、ガルシア容疑者は、写真撮影は麻薬所持の調査のためだったと無罪を主張している。

警官に対する苦情を追跡
サンノゼがポータル立ち上げ

サンノゼ市は2日、警察に対する苦情を追跡するためのポータルを立ち上げた。誰でも市の独立警察監査役が調査したサンノゼ警官に対する苦情を調べることができる。同市のサム・リカルド市長は「私たちの原則や法律に違反する人たちがいるのが現実だ。そのため、説明責任を果たす必要があり、これはそのツールのひとつだ」と述べている。独立警察監査人のウェブサイトでは、誰でも日付や事件の種類、警官の名前から記録を調べることができる。来年には、偏見や差別的な行為、違法な逮捕や捜索、過剰な権力の行使などの記録も、このポータルに含まれることになる。

バリー・ボンズ氏、またも殿堂入りならず
委員会に反ステロイド強硬派

サンディエゴで4日に開催されたメジャーリーグのウィンターミーティングで、元サンフランシスコ・ジャイアンツのバリー・ボンズ氏は、幹部、メディア関係者、殿堂入り選手からなる16人の委員会から必要な12票を得ることができなかったため、またも殿堂入りを逃した。ボンズ氏は、身体強化薬の関係で、10年間殿堂入りから遠ざかっていた。ボンズ氏が獲得した最高得票は2021年の66%で、殿堂入りに必要な75%に遠く及んでいない。今回、委員会の7人の選手の中には、反ステロイド強硬派は数名いたという。今回殿堂入りしたのはドジャーズなど6チームでプレーしたフレッド・マクグリフ氏1人だった。