アメリカのクレジットカード

カード決済がスタンダード

日本とは違いアメリカはカード社会。一人で2枚、3枚のカードを持ち歩く人も多いです。特に日本から来たばかりの際は日本の円建てのクレジットカードを使用する事が多いですが、ドル建てのカードを早急に作ったほうが管理しやすくなります。車や家のローン申請やアパート契約の際にも必ずクレジットカードの情報は訊かれます。渡米したらなるべく早い段階で発行申請をしましょう。しかし、問題なのはアメリカに来たばかりの人がクレジットカードを申請しても「クレジットスコアがない」と却下されるケースが多いことです。

クレジットスコアって何?

クレジットスコアとは、信用偏差値のこと。その人の信用を測る物差しで、クレジットカードの利用履歴などで点数がつきます。クレジットカードをもっている人なら、皆が格付されている全国規模の偏差値といえます。米国では20年以上前からこのクレジットスコアが猛威をふるい、人々の生活を支配してきました。もともとはクレジットカードや住宅ローンの審査に使われていたのですが、いつのまにか、就職や転居などの生活全般でも、信用を測る物差しとして利用されるようになりました。

住宅購入や就職の際に必要

米国にはエキファックス、エクスペリアン、トランスユニオンという三つのクレジットビューロー(信用情報機関)があります。そこには全米からクレジットカード、消費者ローン、住宅ローン、携帯電話、公共料金、家賃、物品レンタルなどについての個人の利用や返済に関する履歴(クレジットヒストリー)が大量に集まります。各ビューローは、そのクレジットヒストリーを元に独自の計算方式でクレジットスコア(信用偏差値)を割り出します。

その計算はシステム大手のフェアアイザック社が開発したFICOスコアのノウハウが基本になっています。FICOスコアでは、300点から850点で個人を格付します。低い点数の人は、信用力が低いとみなされ、預金金利は低く設定され、リボ払いや住宅ローンの金利は高くなります。それに引き換え、高い点数の人は、信用力が十分にあるとみられ、預金金利は高く、ローン金利は低く設定されます。それだけでなく、スコアは、一般企業にも販売されているため、社会生活にも影響します。就職の時はその点数で左右され、転居の際も点数が低いと支払いに支障が起きる危険性があるとして警戒されます。

クレジットスコアをあげる

点数分布は刻々変わりますが、平均点は680点から700点。いずれにせよ、米国に住むにはクレジットスコアが重要な指標となります。点数をあげるには、次のような点に気をつけるように言われます。

● クレジットの利用額を減らす。限度額の20%~50%に抑えつつ、毎月使う
● クレジットカードを持ちすぎす、2〜3枚にする
● 6カ月間は新しいクレジットカードを作らない
● ローンを組む前に自分の信用格付が正しいかどうかを確認しておく
● 住宅ローンを組む気があるなら消費者金融は利用しない