第9回 :夏休みの過ごし方

みなさま、こんにちは。シリコンバレーでピアノ教室を主宰している、有座なぎさです。昨秋から「音楽教育のススメ」と題したコラムを毎月第四週目に担当させていただいています。 夏休みに入り、多くのご家庭で日本へ一時帰国したり、旅行に出かけたりと、楽しい予定がいっぱいのことでしょう。アメリカの夏休みは三ヶ月近くあり、夏の間の過ごし方次第で、秋からの新学年に大きな差が出ます。夏休みはお子さんにとっても、大きく飛躍するチャンスです。旅行や一時帰国などで家を空ける時以外は、なるべく日々の練習をコツコツとこなしましょう。またステップアップを考えている生徒さんにとっては、夏は希望する先生とコンタクトを取ったり、レッスンを受けたりするよいチャンスです。先生と相談して、秋から一年間に勉強する曲の計画を立てたり、リサイタルやコンサート、コンペティションやテストに向けて準備をするのもいいですね。

ユース・オーケストラに所属している生徒さんは、海外ツアーなどで、ヨーロッパなど諸外国で演奏する機会もあることでしょう。NYO-USAは、オーディションで選抜された全米の高校生たちによる、夏の間だけ結成されるユース・オーケストラです。NYのカーネギーホールで演奏できる他、毎年海外ツアーも行なっています。夏には、泊りがけの音楽キャンプや音楽祭も数多く開催されています。タングルウッド音楽祭やアスペン音楽祭、サラソタ音楽祭やMusic Academy of the Westなど、さまざまなMusic Festivalでオーケストラの各楽器や室内楽、ピアノソロや歌を勉強することができます。音楽学習者にとっても、夏はステップアップに最適な季節です。長い夏休みを有効に活用して、新しい学年でも飛躍できるよう、先々の予定を見据えて、計画的に毎日を過ごしましょう。

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