第46回 :生命保険の受取人についてpart2

前回に引き続き、死亡保険金のBeneficiary(受取人)に関して、その他の注意点についてお伝えします。

Beneficiaryの書き換えを怠らない

保険契約が長期にわたると、誰に何%の給付を指定していたのか分からなくなることがあります。指定していたBeneficiaryが亡くなった場合や、もはや指定する必要が無くなり名前を排除したい場合は、保険契約者はいつでも変更申請ができます。子供が保険契約上、成人として認められる年齢になれば、簡単に名前を加えることもできます。結婚、離婚、再婚をした場合も、Beneficiaryの書き換えが必要かどうか一度ご確認下さい。例えば再婚をしたケースで言うと、Beneficiaryの指定が前の配偶者の名前になった状態のまま被保険者が亡くなった場合、その死亡保険金は今の配偶者ではなく前の配偶者へ渡ります。たとえ生前にWill(遺言書)を作成し、死亡保険金は現在の配偶者に渡す旨記載していたとしても、生命保険契約で登録されている情報が優先され、前の配偶者へ渡ることになりますのでご注意下さい。

政府からの援助についても考慮

政府から何らかの援助を受けているBeneficiaryが死亡保険金を受け取った場合、以降それらの援助が受けられなくなる可能性があります。例えば、特別支援を必要とする子供がいて、その子供をBeneficiaryとして指定した場合、政府の援助の対象から外れてしまう可能性があります。法定後見人(Legal guardian)をBeneficiaryとして指定するか、特別支援信託基金(Special needs trust fund)を設立した方が良い場合があります。

Beneficiaryに対し、Beneficiaryに指定しているという事を伝えておく

誰しも大切な誰かが亡くなった時のことを話すことは気持ちの良いものではありませんが、自分は生命保険に入っている、Beneficiaryはあなただということを伝えておくことは重要なことです。

Beneficiaryから保険会社へ、被保険者が亡くなったという事実を伝えない限り、保険会社の方ではその事実を知ることはありません。死亡保険金の給付請求をしない限り保険金を受け取ることはできませんので、加入している保険会社やサポートしてくれる代理店の名前や連絡先、保険証券の保管場所などは最低限伝えておくようにして下さい。そうすることで双方ともに安心できるはずです。

ご自身が加入している生命保険金のBeneficiaryについて、加入時以降はしっかり考える機会が減るかもしれませんが、契約書に記載された古い情報が現在の希望ときちんとマッチしているかどうか、定期的に見直すことを忘れないようにしましょう。

第45回 :生命保険の受取人についてpart1