カリフォルニアのスパークリングワイン

スパークリングワインの名産地といえば、きっと多くの人がフランスのシャンパーニュを思い浮かべるはず。シャンパーニュ製法という、法律で定められた特別な製法で作り出されるエレガントなスパークリングワインは、言わずもがな世界中で愛飲されています。

ところで、モエ・シャンドンやテタンジェ、ルイ・ロデレールなど、シャンパーニュを代表する老舗メゾンが、カリフォルニアでシャンパーニュを凌ぐ高品質スパークリングワインを作っていることをご存知ですか?

モエ・シャンドンはChandon、ルイ・ロデレールはRoederer Estate、テタンジェはDomaine Carnerosというワイナリー名で、カリフォルニア産のブドウを使い、各社とも本家本元と同じシャンパーニュ製法で生産しています。

冷涼なシャンパーニュ地方に比べ、温暖で乾燥しているカリフォルニアは、ブドウの木がカビなど湿気による病気の危険が少なく、ブドウの実が熟すのに十分な暖かさのため、ブドウが無事熟してくれるか心配する必要もほとんどありません。冷害や霜害に悩まされることの多いシャンパーニュの造り手にとって、カリフォルニアは理想的なブドウ産地。そうして数十年前から、老舗メゾンがカリフォルニアに進出し、カリフォルニアの土地の恵みと、シャンパーニュの伝統ある技術が融合して、高品質のエレガントなスパークリングワインが生み出されています。

メイドインUSAのスパークリングハウスももちろんあります。Schramsbergはその代表格。1965年という早い時期からシャンパーニュ製法の高品質スパークリングを造り続けており、今や品質も価格も、数百年の歴史あるシャンパーニュを凌ぐ勢い。

ちなみに、スパークリングワイン用のブドウは、通常のワインよりも熟度が低い段階で収穫されます。収穫というと秋のイメージが強いですが、来月あたり、カーネロス地区に行ってみると、スパークリング用ブドウの収穫風景を楽しめます。