COVID-19対策ビジネス関連ニュース①: 「新型コロナ後」の勤務体制、米加州日系企業の半数がオフィスとリモートの併用検討

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「新型コロナ後」の勤務体制、米加州日系企業の半数がオフィスとリモートの併用検討

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カリフォルニア州で11月に入って新型コロナウイルス感染が再拡大する中、ジェトロは同州に所在する日系企業を対象に、今後の勤務体制などに関するアンケート調査(注1)を実施した。その結果によると、回答企業の半数以上が新型コロナウイルスの完全な終息後に、オフィス勤務とリモート勤務(注2)を組み合わせた勤務体制を検討している。

感染症が完全に終息した後に予定している勤務体制について聞いたところ、「主にオフィス出勤とし、リモート勤務も一部実施」(34%)、「リモート勤務とオフィス出勤を同じ頻度・割合で実施」(10%)、「主にリモート勤務とし、オフィス出勤も一部実施」(11%)を合わせて、オフィスとリモートを併用する割合が55%に上った(添付資料図参照)。「原則として全従業員がオフィス出勤」は24%だった一方、「原則として全従業員がリモート勤務」は2%のみだった。「方針を決めていない」と答えた割合は19%と一定数を占めた。

現時点の勤務体制については、回答企業の9割以上が何らかのかたちで在宅勤務を導入している。オフィス再開が今後認められた場合には、41%が現在の勤務体制を維持する一方で、36%が在宅勤務の人員を徐々にオフィス勤務に戻していくと答えた。オフィス勤務を維持・再開するために実施している措置(あるいは予定の措置)としては、「サニタイザーなどの設置」(91%)、「社内ガイドライン作成」(69%)、「感染症対策保護具の支給」(62%)などが上位になった。一方で、在宅勤務を継続するために実施している措置(あるいは予定の措置)としては、「電子機器の支給」(70%)、「管理業務の電子化」(46%)、「就業規則の柔軟化」(36%)などが上位だった。

オフィスの移転・閉鎖方針について聞いたところ、現在のオフィスの広さが必要ないことや賃料支払いの負担などを理由に、15%が「オフィスの移転や閉鎖を検討している」という。現地駐在員数の変更方針については、「現状の駐在員数を維持する」企業が48%と最多で、「現地駐在員数を減らす」との回答は11%だった。

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アンケート調査結果をまとめた報告書はジェトロ・ウェブサイトで閲覧可能。

(注1)調査実施期間は11月16~20日。回答企業数は284社。回答企業には、現地在住の日本人が起業した会社など、日本に本社を構える企業の現地法人以外も含まれる。

(注2)リモート勤務については、自宅を含むオフィス外での勤務方法を想定している。

(ジェトロ サンフランシスコ 石橋裕貴、永田光)

カリフォルニア州、限定的な自宅待機命令を発表、人口の94%が対象

>>ジェトロ オリジナル記事はこちらから (新しいタブで開く)”>>>>ジェトロ オリジナル記事はこちらから (11/20/2020 Updated)

カリフォルニア州公衆衛生局は11月19日、州の経済再開計画で経済活動の制限が最も厳しい「紫」段階(注1)の郡に対して、限定的な自宅待機命令(Limited Stay at Home order)を発表した。同命令では、午後10時から翌日午前5時までの間、必要不可欠なインフラにかかわる業務(注2)などを除く、自宅外で行われる全ての活動や家族以外との集まりが禁止される。命令は11月21日午後10時から12月21日午前5時まで有効となるが、延長される可能性もある。現時点で「紫」段階にない郡も、今後同段階に後退した場合には、後退が決定された2日後の午後10時から命令が適用される。

今回の命令に先立ち、州政府は16日、新型コロナウイルスの感染状況の悪化を受けて、州内58郡のうち28郡を「紫」段階へ後退させる緊急措置を発表していた。28郡はアラメダ、サンタクララなど北部地域から、カーン、キングなどセントラルバレー地域、オレンジなど南部地域まで州全域にわたる。発表前から既に「紫」段階にあったロサンゼルスやサンディエゴなどを含めて、同段階にある郡は合計41郡となった(添付資料表参照)。これら41郡の人口は、カリフォルニア州全体の94.1%に当たる。

州のガイドラインによると、「紫」段階では、非エッシェンシャル・ビジネスはリモートワークが求められ、飲食店やジム、フィットネスセンターの屋内営業は停止など、屋内活動が厳しく制限される。

同州では15日時点の累計感染者数は100万人を超え(102万9,235人)、入院者数は14日前に比べて48%増の3,852人となっている。ギャビン・ニューサム知事は16日のプレスリリースで、手を打たなければ、感染拡大は即座に医療体制の逼迫を招き、深刻な事態につながる恐れがあるとし、経済再開における各段階の移行基準も変更した。当初、段階後退の条件は当該段階の基準を2週間維持できない場合となっていたが、期間が1週間に短縮した。また、感染が著しく増加している郡に対しては、複数段階の後退措置も取る。例えば、サンタクララ郡は今回「オレンジ」から「紫」に、サンフランシスコ郡は「黄」から「赤」に2段階後退となった。サンフランシスコ郡は「赤」段階への後退を受けて、10月に一部再開が認められた非エッシェンシャル・ビジネスのオフィスの再閉鎖などの措置を17日から発動した(2020年10月26日記事参照)。

(注1)カリフォルニア州では、1日の新型コロナウイルス新規感染者数(10万人当たり)と検査陽性率の指標に基づき、各郡を感染状況により4段階に色分けして〔厳しい方から、(1)広くまん延:紫色、(2)かなりまん延:赤色、(3)中程度のまん延:オレンジ色、(4)低度のまん延:黄色)、各段階に合わせてビジネス活動の再開・制限を実施する体制を取っている(2020年9月8日記事参照)。

(注2)必要不可欠な業務の詳細は、カリフォルニア州政府のウェブサイトを参照。

(ジェトロサンフランシスコ 石橋裕貴)

カリフォルニア州、新型コロナ感染拡大で11郡で経済活動再開が後退

>>>ジェトロ オリジナル記事はこちらから (11/17/2020 Updated)

カリフォルニア州は11月10日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、州内58郡のうち11郡が経済活動をより制限する段階へ後退することを発表した。原則として毎週火曜日にデータを更新し、状況に応じて各郡の段階の移行を発表する(添付資料表参照)。同州では10月後半ごろから感染拡大の傾向を示し、11月10日時点の入院者数は14日前に比べて31.6%増の3,083人となった。累計感染者数は100万人(11月10日時点:97万7,218人)に近づいている。

同州では、1日の新規感染者数(10万人当たり)と検査陽性率の指標に基づき、各郡を感染状況により4段階に色分けして〔厳しい方から、(1)広くまん延:紫、(2)かなりまん延:赤、(3)中程度のまん延:オレンジ、(4)低度のまん延:黄〕、各段階に合わせてビジネス活動の再開・制限を実施する体制を取っている(2020年9月8日記事参照)。10日の発表でサクラメント郡、サンディエゴ郡など3郡が「赤」から「紫」に、コントラコスタ郡、サンタクルーズ郡など5郡が「オレンジ」から「赤」に、同州北部の3郡が「黄」から「オレンジ」に、それぞれ後退した。

後退を受けて、北カリフォルニアのコントラコスタ郡では、13日から小売店やショッピングモールの収容人数をより制限することや、非エッセンシャルビジネスのオフィスワークにリモートワークを求める措置などを発表した。また、サンフランシスコ市・郡は、制限が最も少ない「黄」にとどまったものの、1日当たりの感染者数が10月初旬に比べて3倍超に増加したことなどを受け、10月に再開した飲食店の屋内営業の再停止を含めて、幾つかの屋内活動に制限を課すことを独自に発表した(2020年10月6日記事参照)(注)。

オレゴン州でも、感染状況の悪化を受けて経済活動制限の動きがみられる。ケイト・ブラウン州知事は13日、全ての郡を対象に2週間(11月18日~12月2日)の社会活動の休止措置を取ることを発表した。全ての事業者に最大限可能な限り在宅勤務を求めるほか、飲食店はテークアウトとデリバリーのみに制限、ジムやフィットネスセンターは閉鎖となる。同知事は会見で、特に感染が悪化している郡へは、休止措置の期間が2週間以上になる見込みとも述べた。

(注)10日の発表では、一部再開が認められた非エッセンシャルビジネスのオフィスは制限の対象には入っていない(2020年10月26日記事参照)。

(ジェトロサンフランシスコ 石橋裕貴)

ウーバー運転手などのギグワーカーを独立請負人と定める提議、米加州住民投票で可決見込み

2019年9月13日記事参照)。同法をめぐっては、カリフォルニア州司法長官らが5月に起こした訴訟で、州上級裁判所が8月、ウーバーやリフトの同法違反を認め、両社にドライバーを従業員として扱うよう命じ、その後、州高等(控訴)裁判所も10月に同命令を支持する判断を下していた(2020年8月18日記事8月25日記事参照)。

Proposition22に関しては、ライドシェアサービスを提供するウーバー・テクノロジーズやリフト、フードデリバリーサービスを提供するドアダッシュ、ポストメイツなどのテック企業が推進の立場を取っていた。リフトは11月4日、同提議が承認される見通しであることを歓迎するプレスリリース発表し、提議の中で定められているベネフィットをドライバーに提供できる、と述べた。

(注1)州務長官の発表によると、11月12日時点で賛成58.6%、反対41.4%。現在も集計作業は続いており、最終結果は12月11日までに確定される予定。

(注2)原則、ライドシェアの依頼やフードデリバリーの注文をオンライン上のアプリケーションやプラットフォームで受けてから、サービスを完了するまでの時間。待ち時間などは含まれない。

(注3)(A)業務に関する契約下および実際に業務の遂行中に雇用主体の指揮命令系統にない、(B)通常の雇用主体の事業の範囲外の業務を行う、(C)従事している業務と同じ性質の独立した貿易、職業、ビジネスに慣習的に従事している。

(ジェトロ サンフランシスコ 石橋裕貴)

米加州、消費者プライバシー法改正の提議、住民投票で可決の見込み

2020年7月9日記事8月21日記事参照)が、今回の提議はCCPAを改正し、消費者の権利をより強化するカリフォルニアプライバシー権法(CPRA:Consumer Privacy Right Act)とすることへの賛否を問うた。

同提議を推進してきた団体「Yes on 24」によると、アンドリュー・ヤン氏(注2)やエレニ・クーナラキス・カリフォルニア州副知事、ロンドン・ブリード・サンフランシスコ市長らが支持を表明していた。住民投票に先立ち、現地日系企業もCPRAとCCPAの違いなどに大きな関心を寄せており、投票の結果が注目されていた。

CPRAに基づくCCPAの改正点は次のとおりだ。

  • 消費者に新たな権利を付与する。個人情報の中でも特に手厚く保護すべき社会保障番号や運転免許証情報、金融口座、人種、位置情報などを「センシティブ個人情報」として新たに定義し、それら個人情報の事業者による使用を制限することを消費者に認める。また、消費者は事業者に不正確な個人情報の修正を要求することや個人情報の共有を制限することが新たに認められる。
  • CPRAでは16歳未満の消費者の個人情報に関する法令違反には通常の違反に比べて最大3倍(7,500ドル以下)の罰則が科される。これは、CPRAの主目的の1つが児童のプライバシー保護強化にあることに基づく。
  • CPRAは、プライバシー法を執行する権限を持つ州の個人情報保護機関の設立を定めている。

提議書によると、CPRAは2023年1月から施行予定とされる。提議の可決見込みを受けて、カリフォルニア州でビジネスを行っている日本企業は今後、CPRAのコンプライアンス対応が必要となる。

(注1)州務長官の発表によると、11月10日時点で賛成56.1%、反対43.9%。現在も集計作業は続いており、最終結果は12月11日までに確定する予定。

(注2)元民主党大統領候補。

(ジェトロサンフランシスコ 石橋裕貴)

米下院選、民主党優位の加州で共和党が3議席奪回か


米大統領選、世論調査どおりバイデン候補が加州を制する

>>>ジェトロ オリジナル記事はこちらから (11/5/2020 Updated)

米国大統領選挙が11月3日に行われ、カリフォルニア州では投票前の世論調査どおり民主党のバイデン候補が勝利を確実にし、選挙人55票を獲得した(注)。

州内の郡ごとに両候補の勝敗をみると、同州58郡中、サンフランシスコ・ベイエリアに所在する郡やロサンゼルス、サンディエゴなど沿岸の大都市圏を含む36郡をバイデン候補が制した一方、州最北部や、農業地として知られるセントラルバレーを中心にトランプ大統領が22郡で票を集めた。

共同通信(速報値)によると、11月4日午後8時時点のカリフォルニア州全体でのバイデン候補への得票率は65.3%で、トランプ大統領(32.9%)との得票差は32.3ポイントにとなり、選挙前の世論調査に近かった。同州でのバイデン候補とトランプ大統領の選挙前の支持率は、投票日1週間前10月27日時点で、無党派政治情報サイトの270トゥーウィンではそれぞれ61.7%、32.3%(29.4ポイント差)、データ分析サイトのファイブサーティエイトでは64.0%、34.1%(29.9ポイント差)だった。

2016年の大統領選結果と比較すると、トランプ氏の得票率は2016年が32.8%で2020年とほぼ同様だった一方、バイデン候補がクリントン氏(2016年:61.6%)よりも数ポイント上回って支持を得ていることが分かる。

西海岸のその他の民主党優位州であるワシントン(選挙人12票、バイデン候補:61%、トランプ大統領:36.9%、)とオレゴン(7票、57.5%、40.2%)でも、バイデン候補が勝利を確実にした(得票率は両州とも11月4日午後3時時点)。

他方、全米の最終的な選挙結果は、ペンシルベニア州など激戦州では郵便投票の集計がまだ終了しておらず、投票日翌日の11月4日時点でまだ確定していない。サンフランシスコ市中心部では、選挙結果を受けて発生する可能性のある暴動や略奪を警戒し、オフィスビルの出入りを制限したり、路面店がガラス面に板を打ち付けるなどセキュリティ強化を行っている(添付資料参照)。

写真 サンフランシスコ湾東側イーストベイの早期投票所の様子(ジェトロ撮影)

サンフランシスコ湾東側イーストベイの早期投票所の様子(ジェトロ撮影)

写真 ベイエリアの高速24号線上の陸橋で旗や横断幕を出すトランプ氏の支持者(ジェトロ撮影)

ベイエリアの高速24号線上の陸橋で旗や横断幕を出すトランプ氏の支持者(ジェトロ撮影)

(注)米国大統領選挙は、全米各州に割り振られた選挙人538票(州ごとに連邦上院議員2人と下院議員人数分の票が与えられる)のうち、270票を獲得した候補者が勝つ仕組み(エレクトラルカレッジ制)。カリフォルニア州では、選挙人票は全部で55票あり、得票数が最も多い候補者が全55票を勝ち取る。

(ジェトロ 田中三保子)

カリフォルニアなど米西海岸4州、新型コロナウイルスワクチンの検証で連携へ

カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は10月27日、同州が立ち上げた新型コロナウイルスワクチンに関するワーキンググループ(COVID-19 Scientific Safety Review Workgroup)に、西海岸のワシントン、オレゴン、ネバダの3州が参加することを発表した。同ワーキンググループは、免疫や公衆衛生を専門とするカリフォルニア州の有識者から構成され、米食品医薬品局(FDA)が今後承認するワクチンを州内で配布する前に、その安全性や効果を独立して検証する役割を担う。

同ワーキンググループの設立は、カリフォルニア州政府が策定したワクチン配布計画の一部だ。同計画はワクチンの配布・管理に当たり、(1)ワクチンが安全性の要件を満たすこと、(2)感染リスクが高い人にまず配布され、その後公平に配布されること、(3)地域の利害関係者が関与して透明性を確保することを掲げている。

今回参画する3州からも専門家が参加し、西部4州で配布するワクチンの安全性・有効性を検証する。ニューサム知事は、「地域を越えて、われわれの全てのコミュニティーにとって健康的で安全な道筋をつけるために、このワーキンググループを通して近隣の州と連携できることに感謝する」と述べた。ワシントン州のジェイ・インスレー知事、オレゴン州のケイト・ブラウン知事、ネバダ州のスティーブ・シソラック知事も10月27日、それぞれワーキンググループへの参加を表明した。

今回の西部州の動きは、米国で連邦政府が承認するワクチンの使用に慎重な姿勢が広がっていることを示唆する。実際に、米シンクタンク、ピュー・リサーチ・センターが米国の成人約1万人に行ったアンケート調査結果(注)によると、77%が「安全性や効果が完全に検証される前に、ワクチンが使用される可能性がある」と考えている。「もし今日、ワクチンが接種可能であれば、接種するか」という質問に対しては、「絶対接種する」(21%)と「おそらく接種する」(30%)を合わせた回答割合は51%にとどまる。接種しないと回答した人にその理由を聞くと、76%が「副作用への懸念」を主な理由に挙げた。

(注)調査実施時期は9月8~13日。対象者は米国の成人1万93人。

(ジェトロ 石橋裕貴)

米サンフランシスコで家賃下落が顕著に

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住宅費の高騰が近年問題になっていた米国カリフォルニア州サンフランシスコで、家賃が大きく下落している。業界各社が10月に入って家賃の前年比データを発表した。

不動産情報サイトのリアルタードットコムの発表(10月13日)によると、サンフランシスコ郡のスタジオタイプの住居(ワンルーム)の2020年9月の家賃中央値(2,285ドル)は前年同月比マイナス31.0%となった。1ベッドルーム(2,873ドル)はマイナス24.2%、2ベッドルーム(3,931ドル)はマイナス21.3%だった。全米主要100郡のうち、同郡ではスタジオ、1ベッドルーム、2ベッドルームの3カテゴリー全てで家賃下落率が最も大きい。また、サンフランシスコ・ベイエリアのテック産業集積地であるサンタクララ郡とサンマテオ郡でも、スタジオ賃料中央値がそれぞれマイナス19.2%(2,016ドル)、マイナス17.6%(2,100ドル)と、2割近く下落している。

賃貸物件サイトのザンパーによると、サンフランシスコの1ベッドルーム賃料中央値は9月に2,836ドルと、2014年の記録開始以来初めて3,000ドルを切り、10月の賃料は前年同月比21%減の2,795ドルとなっている。

サンフランシスコ公衆衛生局は、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、現在もリモートで行える業務はリモートで行うことを義務付けている。また、ツイッターやスクエアなどテック大手企業の中には、従業員の永続的なリモート勤務を認める動きも出ている。こうした中、勤務先の近くに住む必要がなくなった人がより手頃な価格の物件を求めて引っ越していることが家賃急落の主な原因とリアルタードットコムは分析している。

サンフランシスコでは近年、テック産業の好況と連動するように住宅費が高騰し、社会問題となってきた。ザンパーによると、サンフランシスコの1ベッドルーム賃料中央値は2014年には既に3,000ドルを超えており、ニューヨークを抜いて全米一家賃の高い都市となっていた。2019年6月には同賃料中央値は過去最高の3,700ドルまで上昇し、2020年4月まで3,500ドル前後を維持していた。

(ジェトロ 田中三保子)

サンフランシスコ、6カ月ぶりに飲食店の屋内営業が可能に

2020年3月18日記事参照)されて以降、約6カ月ぶりに屋内営業が認められた。同市・郡が30日に発表した飲食店向けのガイドラインによると、屋内営業に当たっては、客数を定員の25%(最大100人まで)に制限する。各テーブルは6フィート(約1.8メートル)の間隔を確保することが求められ、仕切り板の設置で代えることは認められない。また、屋外席の利用を優先し、屋内スペースは午前0時30分までに閉鎖する必要がある。

カリフォルニア州は8月31日から新しいビジネス再開計画を導入しており(2020年9月8日記事参照)、州内各郡について、新型コロナウイルスの1日当たりの新規感染者数(10万人当たり)と検査陽性率の指標に基づき、紫色、赤色、オレンジ、黄色の4段階に分類している(ビジネスへの制限が最も厳しいのが紫)。サンフランシスコは9月29日、他の主要郡に先駆けて、それまでの「赤」から「オレンジ」段階に移行した。州のガイドライン上は、飲食店の屋内営業は「赤」段階で再開可能だが、サンフランシスコ市は「オレンジ」に移行した時点で再開を認めると発表していた。

飲食店の屋内営業が認められた一方で、一般消費者の屋内飲食に対する抵抗感は強い。「サンフランシスコ・クロニクル」紙が9月中旬にウェブ上で実施したアンケート(回答者:1,327人)では、「早ければ9月末に飲食店の屋内営業が再開されるが、すぐに屋内での飲食を希望するか」との質問に対して、79.1%が「いいえ」と回答した。筆者の自宅周辺でも、屋内飲食を開始した店舗は全体の2割程度にすぎない。

写真 屋内営業を開始した市内のレストラン(ジェトロ撮影)

屋内営業を開始した市内のレストラン(ジェトロ撮影)

北カリフォルニアでは、サンフランシスコのほか、サンマテオ郡やコントラコスタ郡、マリン郡などでも、9月中旬以降、人数の制限付きで屋内での飲食サービスの再開が認められている。

(Jetro 石橋裕貴)

米カリフォルニア州、2035年までにガソリン車の新車販売を禁止と発表

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(10/2/2020 Updated)

カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は9月23日、同州内におけるガソリン車の新車販売を2035年までに禁止すると発表し、同年までに州内で販売する全ての新車(乗用車およびトラック)をゼロ・エミッション車両とすることを義務付ける知事令を発した。ガソリン車両の所持や中古車販売は対象外となる。これは、気候変動への対策として、化石燃料の需要を劇的に減らすことを目的とする。

同発表によると、同州内の温室効果ガス排出の50%以上が輸送セクターによるもの。ゼロ・エミッション車両の新車販売を義務化することで、同州内の車両から排出される温室効果ガスの35%以上、窒素酸化物の80%削減を目指す。

この知事令を受けて、カリフォルニア州大気資源委員会(CARB)は、2035年までにゼロ・エミッション車両の新車販売義務化の詳しい規則と、2045年までに同州内で走行できる中・大型トラックをゼロ・エミッション車両のみとする規則も策定する予定だ。

国際クリーン輸送協議会(ICCT)の2020年8月の報告書によると、2019年に全米で販売された(中古車を含む)電気自動車(注1)のうち、約50%がカリフォルニア州で販売されたもの。都市別で同年の新規登録車両に占める電気自動車の割合をみると、サンノゼが20%で最も高く、自動車を購入する5人に1人が電気自動車を選んでいることになる。電気自動車の新規登録台数でも、ロサンゼルスが最も多い約5万5,000件、次いでサンフランシスコ、サンノゼ(約2万8,000件、約2万件)と、カリフォルニア州は全米最大の電気自動車市場だ。一方、報道によると、ゼネラルモーターズ(GM)やトヨタなどから成る自動車イノベーション協会(AAI)(注2)からは、「『命令』や『禁止』で市場は成功しない。カリフォルニア州の新車販売のうち、電気自動車は10%にも満たない」と否定的コメントが出された。

排ガス削減目標を緩和しようとするトランプ政権と、グリーン化を促進したいカリフォルニア州は、燃費基準などをめぐって激しく対立している。9月23日、ホワイトハウスの記者会見に同席したラリー・クドロー国家経済会議委員長は今回の知事令に関して、「非常に極端な判断のように思える。消費者が電気自動車を含め、全ての自動車から選択可能であるべきだ」と述べた。

ジャッド・ディアー大統領報道官は「(カリフォルニア州政府の措置は)米国民の生活をあらゆる面で指図したいだけ。雇用喪失や消費者のコスト負担も増える。トランプ大統領が支持することはない」と批判した、と報道されている。

カリフォルニア州などは連邦政府に対し、燃費基準に関する「SAFE車両規則」を見直すよう求める訴訟も起こしており、エネルギー分野で国と各州の方針の隔たりは大きい(2020年6月2日記事参照)。

(注1)バッテリー式電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド電気車(PHEV)。燃料電池電気自動車、低速電気自動車は含まない。

(注2)2020年1月に、GMなど米国系メーカーやトヨタなどをメンバーとする米国自動車工業会(AAM)と、ホンダや韓国の現代自動車など外資系メーカーをメンバーとするグローバル・オートメーカーズが統合。加盟メーカーで、全米の自動車生産台数の99%を占める。

(Jetro 田中三保子)

米大型スタートアップ展示会「ディスラプト」、コロナ禍で初のオンライン開催

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9/30/2020 Updated

米国サンフランシスコで年次開催されている大型スタートアップイベント「ディスラプト」が9月14~18日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、初めてオンラインで開催された。

今回のオンライン開催は、参加者がイベント専用の「バーチャル・プラットフォーム」にアクセスする仕組みをとった。同プラットフォームを通じて、テック業界の著名人を招いて行うトークセッション動画をライブストリーミングし、参加者同士のネットワーキングを可能とした。各スタートアップの展示は、動画で技術を紹介する「バーチャル展示」方式で行われた。また、世界中からアクセスする参加者に配慮し、開催時間はサンフランシスコの日中だけでなく、夜遅い時間帯(アジアの午後、一部欧州で午前)にもトークセッションなどが行われた。

ディスラプトは近年、トークセッションのトピックとして、最新テクノロジーだけではなく、米国の社会問題も取り入れる傾向にある。2020年は、全米各地で起きている「ブラック・ライブズ・マター(BLM)」運動の影響を受けてか、人種問題を意識したテーマもみられた。また、過去の開催に比べ、黒人スピーカーが多く登壇した。

ディスラプト恒例の賞金10万ドルをかけて競うピッチ大会では、合法大麻農場向けの統合業務(ERP)ソフトウエアを開発するキャニックス(Canix、本社:サンフランシスコ、2018年設立)が優勝した。大麻農場は、株ごとに番号を振り、在庫管理から販売まで、州政府の追跡システムへデータを入力することを義務付けられている。キャニックスによると、農場が同社の無線ICタグ読み取りスキャナー(RFID)と、州政府システムや経理システムと統合できるEPRプラットフォームを使えば、データ入力に費やす時間を大幅に削減できるという。また、プラットフォームに蓄積したデータに基づき、在庫予測も可能になる。同社は、サービス提供地域を、娯楽使用が合法となった全11州とワシントンDCおよびカナダに拡大していく予定(注)。米国では今後、アリゾナ州やモンタナ州などで、大麻の娯楽使用合法化の可否が11月の住民投票にかけられることになっている。

写真 ディスラプトのバーチャル・プラットフォーム(ジェトロ撮影)

ディスラプトのバーチャル・プラットフォーム(ジェトロ撮影)

写真 トークセッションの様子(ジェトロ撮影)

トークセッションの様子(ジェトロ撮影)

写真 キャニックス優勝発表の様子:画面中央右がキャニックスのステイシー・ロノウスキ最高経営責任者(ジェトロ撮影)

キャニックス優勝発表の様子:画面中央右がキャニックスのステイシー・ロノウスキ最高経営責任者(ジェトロ撮影)

(注)アラスカ、カリフォルニア、コロラド、イリノイ、メーン、マサチューセッツ、ミシガン、ネバダ、オレゴン、バーモント、ワシントンの11州(2020年7月時点)。カナダは2018年10月から合法化(2018年6月25日記事参照)。

( Jetro 田中三保子)

日系15社がバーチャル出展、米スタートアップイベント「ディスラプト」で

>>>ジェトロ オリジナル記事はこちらから

9/30/20 Updated

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、初めてオンライン開催(9月14~18日)された米国スタートアップイベント「ディスラプト」(2020年9月30日記事参照)で、ジェトロがイノベーション・プログラムで支援する日系スタートアップ15社が、動画で自社技術を紹介する「バーチャル展示」を行った。出展企業の声を報告する。

自然素材のモノのインターネット(IoT)デバイスを開発するムイラボ(mui Lab)は、2019年に続き2度目の参加だ。同社の三宅謙介グローバルセールスディレクターは「ユニークなハードウエアが参加者の目を引き、製品の引き合いにつながる場合が多いが、今回はピッチに出ておらず露出が少ないので、能動的に商談のアポ取りをしている。発信するコンテンツやメッセージは短くインパクトあるものに工夫し、時差がありリアルタイムで対応が必要な場合に備え、現地アドバイザーにスタンバイを依頼している」と、出展中の工夫について語った。

バーチャル展示を行った企業のうち、6社はライブストリーミングでピッチも行った。ディスラプト初参加のウォーターデザインジャパン(Water Design Japan)は、水道管に取り付けるノズルで目に見えないほどの小さな泡を生成し、排水溝の汚れなどを吸着・剥離させる技術を持つ。同社共同創業者の伊藤夏美氏は「オンライン開催だったので普段の業務と並行して参加できたのはメリット。オンラインピッチは今回が初めての体験で、対面とは違う難しさもあったが、ピッチを視聴した方とのコネクションが得られた」と、ディスラプト初参加の感想を語った。

近年、日本でも連続起業家(シリアルアントレプレナー)が増える中、今回ピッチを行った6社のうち、3社が経験豊富な連続起業家が設立した企業だった。その中の1社、バッジ(Bajji)の創業者・最高経営責任者(CEO)の小林慎和氏は、2社のエグジット(会社売却など)と2社の破産を経験した連続起業家として感じた困難を基に、「フィールユー(Feelyou)」の開発を始めた。フィールユーは、自分の感情の記録とコミュニティーからの共感に焦点を当てたセルフケアアプリで、広告収入を得るビジネスモデルではなく、サブスクリプション型を採用する。新型コロナウイルス禍で不安を抱えるミレニアル世代(注)など、世界中のユーザーをターゲットに2020年7月にサービスを開始し、その後2カ月で欧州や米国などから約2万人のユーザーを獲得している。小林CEOは「ピッチ後、ロンドンの参加者から『サービスについて詳しく聞かせてほしい』と連絡が来て、1時間ミーティングした」と、ライブストリーミングされたピッチの手応えを話した。

 写真 バーチャル展示「エキスポ」の入り口(ジェトロ撮影)

バーチャル展示「エキスポ」の入り口(ジェトロ撮影)

写真 ウォーターデザインジャパン伊藤氏のオンラインピッチの様子(ジェトロ撮影)

ウォーターデザインジャパン伊藤氏のオンラインピッチの様子(ジェトロ撮影)

(注)一般に、1981~1996年生まれの世代を指す。

(Jetro 樽谷範哉、田中三保子)

米加州で山火事による被害続く、都市部の大気汚染深刻に

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9/14/2020 Updated

米国カリフォルニア州では、9月に入っても山火事の影響が続いている(2020年8月27日記事参照)。州消防局によると、9月13日時点で、年初から合計330万エーカー(約134万へクタール)以上が焼失し、山火事が深刻化した8月中旬以降、被害は死者22人、建物の破壊4,100件に上る。米国連邦緊急事態管理庁(FEMA)は、サンタクララ郡やナパ郡などで発生している火災の鎮圧に向け、財政支援を発表している。

都市部では、煙による大気汚染が深刻になっている。直近(9月7日の週)の大気汚染の状況に関して、サンフランシスコを含むベイエリアの多くの地域では、「呼吸器障害などがない人も屋外での長時間にわたる活動を制限、あるいは避けるべきレベル」(6段階中、3番目に悪い)となった。日や時間帯によっては、より深刻な「呼吸器障害などがない人も屋外での全ての活動を制限、あるいは避けるべきレベル」(2番目に悪い)になる状況もみられた。ベイエリアでは9月9日、山火事による煙の影響で空が薄暗くオレンジ色になる状態が終日確認された。サンフランシスコ市のロンドン・ブリード市長は同日、自身のツイッターで「こんな光景は今まで見たことがない」と述べ、新型コロナウイルスの感染が続く中、新たな困難に直面しているとの見解を示した。

大気汚染を含めた山火事のビジネスへの影響について、ベイエリアの日系企業に話を聞くと、「在宅勤務を続けているため、現時点ではスタッフの業務に大きな影響はない」「念のため、山火事付近の仕入れ先の工場からの搬入は止めている」「山火事・大気汚染に対する特別な措置は取っていない」など、影響は限定的との声だった。

山火事は、カリフォルニア州以外の西部州でも発生している。オレゴン州では、北部やカリフォルニア州境などで90万エーカー以上(9月13日時点)が、ワシントン州では9月7~11日の5日間で、東部などで約63万エーカーが焼失した。ワシントン州シアトル市では煙による大気汚染もみられている。

9月9日昼ごろのサンフランシスコ市内の様子(ジェトロ撮影)

ジェトロ サンフランシスコ 石橋裕貴

カリフォルニア州、新型コロナとの共存のためビジネス再開の新計画始動

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9/8/2020 Updated

米国カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は8月28日、新型コロナウイルスとの共存を前提とした経済再開のための新たな計画を発表し、31日から計画を始動させた。「より安全な経済」を目的とした今回の計画では、1日の新規感染者数(10万人当たり)と検査陽性率の指標に基づき、各郡を感染状況で色分けした(添付資料表参照)。(1)広くまん延(Widespread)-紫色(注1)、(2)かなりまん延(Substantial)-赤色、(3)中程度のまん延(Moderate)-オレンジ、(4)低度のまん延(Minimal)-黄色の4段階に分類している。ビジネス活動への制限が最も厳しい「紫色」の段階では、非エッセンシャルビジネスは原則、リモートワークが求められる。飲食店はテークアウト・デリバリーや屋外での営業のみ認められる。小売りは店内の収容人数を25%に制限して営業可能だ。

8月31日時点で州内58郡のうち、「紫色」に該当する郡が38郡と最も多く、「赤色」「オレンジ」がそれぞれ9郡、「黄色」が2郡となっている。毎週火曜日に前週のデータに基づいて各郡の段階を判断する。各郡は制限が緩和される次の段階に移行するためには、次段階の基準を2週間連続で満たさなければならない。また、「赤色」「オレンジ」の段階にある郡は次段階に移動可能になるために少なくとも3週間、同じ段階にとどまる必要がある。現在の段階の基準を2週間連続で維持できない郡は、より制限の厳しい前段階に後退する。各郡の状況はカリフォルニア州のウェブサイトで確認できる。

新しい計画で定めた経済活動への規制について、郡によってはより厳格に運用する例がみられる。例えば、「赤色」の段階にあるサンフランシスコ市・郡は9月1日、低リスクの屋内ビジネス活動(理髪店、美容院など)は同月末を目標に順次再開すると発表したが、州の計画に従えば再開可能な飲食店の屋内営業は含まれていない(注2)。他方、同じく「赤色」の段階にあるナパ郡は州の計画に沿って8月31日から飲食店の屋内営業の再開を認めると発表している。

「紫色」の段階にあるロサンゼルス郡は9月2日、美容院と理髪店の屋内でのサービス提供について、収容人数を25%に制限するなどの条件の下で再開を許可すると発表している。州のガイドラインでは、一番制限の厳しい「紫色」段階でも美容院と理髪店の屋内サービスは認められている。

(注1)「紫色」はこれまでカリフォルニア州政府が公表してきた新型コロナウイルス感染状況に関する重点監視対象郡に相当する。

(注2)ジェトロがサンフランシスコ市・郡に問い合わせたところ、飲食店の屋内営業再開は認めていないと回答があった(9月1日時点)。
ジェトロ サンフランシスコ 石橋裕貴

加州の森林火災は歴史的規模に、都市部で大気汚染被害も

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(8/28/20 Updated)

カリフォルニア州で、複数の森林火災が広範囲にわたり猛威を振るっている。8月24日時点で、州全土で合計120万エーカー(約48万ヘクタール)以上を燃やす625の火災が確認されている。これらの火災は、同州で歴史的猛暑日が続く中(2020年8月24日記事参照)、16日早朝から発生した多数の落雷が主な発火原因とされている。ギャビン・ニューサム州知事は18日、州全土に広がる火災と極端な気象状況による非常事態宣言を発している。

火災現場から離れた都市部では、火災による直接的な被害はないものの、煙による大気汚染が著しい。8月25日午前中の時点で、ベイエリアのほとんどの地域で大気汚染のレベルが「呼吸器障害などがない人も屋外での長時間にわたる活動を制限、あるいは避けるべきレベル」と測定された。大規模な火災の制圧率もまだ低いため、煙による被害がいつ収まるか、専門家もまだ予測を立てていない。ベイエリアの病院では、呼吸障害を訴える患者が増加しているとの報道も出ている。

今回の火災で圧倒的に規模が大きいのが、サンフランシスコ・ベイエリアの9郡中(注1)6郡を巻き込んでいる、落雷による複合火災LNUとSCU(以下LNU、SCU、注2)の2つだ。SCUとLNUは8月25日時点で、それぞれ35万エーカー以上に広がり、同州史上2番目、3番目に規模の大きい火災となった。同日時点で、SCUでは死者は出ていない(けが人:5人、建物の破壊:18棟)ものの制圧率は15%、LNUでは5人が死亡(けが人:4人、建物の破壊:937棟)、制圧率は27%と完全制圧への道のりは遠い。

現地報道によれば、一連の森林火災により州全体で少なくとも10万人が避難している。新型コロナウイルス感染拡大がいまだ収束しない同州では、避難所へ入る前に検温やスクリーニングを行い、避難所が集合形式の場合はマスク着用、ソーシャルディスタンスを取ることを必須とし、空気清浄機なども設置して、新たな感染を防ぐ対策をしている。

(注1)サンフランシスコ湾を囲む9郡:サンフランシスコ、サンマテオ、サンタクララ、アラメダ、コントラコスタ、ソラノ、ナパ、ソノマ、マリン

(注2)LNUは、8月17日に発生。ソノマ郡、レイク郡、ナパ郡、ヨロ郡、ソラノ郡(サンフランシスコから見て北東方面)に広がる。SCUは、8月18日に発生。スタニスラウス郡、サンタクララ郡、アラメダ郡、コントラコスタ郡、サンホアキン郡(サンフランシスコから見て南東方面)に広がる。

(ジェトロ 田中三保子)

ウーバーとリフト、加州でのライドシェアサービス停止を見送りへ

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(8/25/2020 Updated)

米国カリフォルニア州高等裁判所(上級裁判所の上位に当たる裁判所)は8月20日、同州上級裁判所が米ライドシェア企業のウーバー・テクノロジーズ(以下、ウーバー)とリフトに対し、ドライバーを従業員として扱うよう命じた8月10日の仮命令(2020年8月18日記事参照)の猶予を命じた。

上級裁判所が10日に出した仮命令は、10日間の保留期間が設けられており、ウーバーとリフトは、高等裁判所に仮命令の緊急猶予を求めて控訴していた。今回の高等裁判所の判断により、ウーバーとリフトは8月25日までに、同裁判所が定めた今後の手続きに同意することを条件に、控訴審が決するまでドライバーを個人請負人として扱うことが認められる。両社は仮命令を理由に、カリフォルニア州でのライドシェアサービスを停止する可能性をテレビのインタビューや自社ウェブサイトなどで示唆・表明していたが、今回の高等裁判所の猶予措置を受けて8月20日、それぞれ自社のアプリなどを通じて、サービスを停止しないことを発表した。

高等裁判所の定めた手続きに従い、両社の最高経営責任者(CEO)は9月4日までに、高等裁判所が上級裁判所の仮命令を認めた場合や、11月の住民投票における提案(Proposition 22、注)が通らなかった場合の実施計画を作成したことを確認する宣誓書を提出する必要がある。控訴趣意書の提出などを経て、10月13日に口頭弁論が行われる予定だ。

同提案を支持する団体「Yes on Proposition 22」によると、ライドシェアのドライバーや各ビジネス関係組織など9万7,000超の個人・団体が提案を支持しているという。また、カリフォルニア州住民の中にも、ライドシェアサービスがなくなり、以前のタクシー利用に戻ることを懸念する声がある。

他方で、提案に反対の立場をとる団体「カリフォルニア州労働者連盟(California Labor Federation)」は、この提案はウーバーやリフトなどの企業が最低賃金や有給傷病休暇などの基本的保護の提供義務を免除されるために書いたもので、ドライバーやその家族のためのものではないと主張する。また、民主党の大統領候補に指名されたジョー・バイデン前副大統領も5月、自身のツイッターで同提案に反対を呼び掛けている。

(注)アプリケーションを通じてライドシェアやデリバリーサービスに従事するドライバーが個人請負人として働くことを選ぶ権利を保護する提案。

ジェトロ サンフランシスコ 石橋裕貴

ホンダなど自動車大手5社、米カリフォルニア州との燃費基準協定に最終合意

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(8/21/2020 Updated)

カリフォルニア州大気資源委員会(CARB)は8月17日、フォード、ホンダ、BMWノースアメリカ、フォルクスワーゲン・グループ・オブ・アメリカ、ボルボの5社と、排ガス削減を目指す枠組み協定を締結したことを発表した。同州は、排ガス削減目標を緩和しようとするトランプ政権に抵抗する姿勢を貫いている。

この協定は、2019年7月にカリフォルニア州と、ボルボを除く上記の4社が合意した自発的な枠組みが基になっており(2019年8月5日記事参照)、今回、ボルボも加わって、各社個別に最終合意書に署名した。これにより、同州で同協定が法的拘束力を持つことになった。

上記5社は合意した内容に基づいて、ゼロ・エミッション車両への切り替えを促進するほか、ガソリン・ディーゼル一般車両と軽量トラックに関しては、2026年まで、オバマ前政権が定めた基準(注1)とほぼ同様に、企業平均燃費基準を改善していく。

一方、その他の大手自動車メーカー、ゼネラルモーターズ、フィアット・クライスラーオートモービルズ、トヨタは同協定に賛同しておらず、カリフォルニア州と連邦政府のクリーン車両基準をめぐる訴訟において2019年10月に連邦政府支持を表明した。また、これらの自動車メーカーから成る自動車イノベーション協会(AAI)は、環境保護庁(EPA)と国家道路交通安全局(NHTSA)が2020年3月に定めた、それまでの規則から緩和された新燃費基準を支持している(2020年4月14日記事、2020年5月29日記事参照)。

なお、EPAとNHTSAは2019年7月の上記枠組み発表後、同年9月に、カリフォルニア州が受けていた温室効果ガス排出基準にかかる連邦規制からの適用除外措置(注2)の取り下げと、同州独自のクリーン車両基準の無効化を発表した。これを受け、カリフォルニア州はNHTSAとEPAを提訴しており、2020年に入ってからも、新燃費基準の見直しを求めて連邦政府を提訴するなど(2020年6月2日記事参照)、現在も法廷闘争中だ。

(注1)オバマ前政権は、2025年までに一般車両と軽量トラックの企業平均燃費基準を1ガロン(約3.8リットル)当たり54.5マイル(約87キロ)とする目標値を2012年に設定した。

(注2)カリフォルニア州大気資源委員会(CARB)は連邦よりも厳しい独自の基準を定め、「1970年大気浄化法」の下で連邦規制からの適用除外が認められていた。

(ジェトロ 田中三保子)

カリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)最終規則が承認

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(8/21/2020 Updated)

米国カリフォルニア州司法長官室は8月14日、カリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA:California Consumer Privacy Act)の最終規則(CCPA 順守のための要件・ガイダンス、新たな義務などを細かく規定されたもの)が、州行政法局(OAL)から承認されたと発表した。最終規則は即日有効となった。同規則は、2019年11月にオリジナル案が提出された後、リバイス(修正)を経て、同司法長官室が6月1日に最終規則案をOALに提出していた。最終規則案の承認前の7月1日から、州司法長官室によるCCPAの執行は開始されていたが、今回の承認により、正式に最終規則が執行可能となった(2020年7月9日記事参照)。

CCPA対応への観点から、日本企業が特に留意すべき2点について、概要を紹介する。

1点目は、セキュリティー対策だ。CCPAでは、個人情報を保護するための合理的なセキュリティー手順と慣行を実装する義務を事業者に課している。2020年1月のCCPAの発効以来、消費者から、この義務への違反に関して訴訟が発生している(注1)。例えば、IT企業のZoom(3月)、ホテルチェーン大手マリオット(4月)、小売り大手ウォルマート(7月)などが訴訟対象となっている。

この義務について、最終規則では、事業者は身元の偽装や、個人情報への不正なアクセスまたは削除を防ぐ合理的なセキュリティー措置を実行しなければならない(第4節)としている。

2点目は、当局や消費者などの目に触れやすい、一般公開されている自社ウェブサイトなどへの対策だ。CCPAの最終規則の第2節は、原則、事業者に対して、個人情報の収集時あるいは事前に消費者へ、収集する個人情報のカテゴリーや使用目的などを通知する義務を課している。また、消費者が読みやすくて理解しやすい通知方法を設計し、提示する必要がある。また、プライバシーポリシー規則の設置が求められており、次の情報を含めなければならない。

  • 収集、開示、販売される個人情報を知ることができる権利、個人情報の削除を要求できる権利、個人情報の販売をオプトアウト(許可ない場合の拒否)できる権利、CCPAの権利行使で差別されない権利、授権されたエージェントが消費者に代わり、どのようにCCPAに基づき要求を行うことができるかを説明した記述、さらなる情報を求める場合のコンタクト方法、プライバシーポリシーの最新更新日(最終規則999.308項)。
  • 大量の個人情報(1,000万件以上)に関する条項を満たす場合、集められた情報やそれに関連するリンク(最終規則999.317項)。
  • 販売する個人情報が16歳未満の消費者のものと知っている場合、規則で求められているプロセスの記述(注2)(最終規則999.330項および999.331項)。

また、CCPA実務ハンドブック(1.7MB)(※規則に関する記述は2019年11月のオリジナル案をベースにしたもの)を参照のこと。

(注1)CCPAだけでなく、他の法令違反も含んだ訴訟が起きている。

(注2)2019年個人情報の販売をオプトアウトする権利などに関する通知や保護者の権利など。11月時点のオリジナル案では、16歳未満に関する記述は記載されていなかった。

ジェトロ サンフランシスコ 石橋裕貴

加州上級裁判所、ウーバーとリフトに運転手を従業員と扱うよう仮命令

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(8/19 Updated)

カリフォルニア州上級裁判所は8月10日、米ライドシェア企業のウーバー・テクノロジーズとリフトに対し、ドライバーを個人請負人として扱うことを禁じる暫定的な差し止め命令を出した。

カリフォルニア州のハビエル・ベセラ司法長官室とサンフランシスコ、ロサンゼルス、サンディエゴの各市は5月に、ウーバー・テクノロジーズとリフトが、ライドシェアサービスを提供する運転手を従業員ではなく個人請負人と分類したことが、2020年1月施行の「労働法などに関する改正法(雇用形態-従業員と独立請負人)」(AB5)に違反しているとして、訴訟を起こしていた。州産業関係局労働委員室も8月5日、両社がドライバーを個人請負人と分類していることに対し、ドライバーへの賃金補償を求める訴訟を州上級裁判所へ起こしている。

AB5は、自社のカリフォルニア州の労働者が3つの状況(注)を満たさない場合には、労働者を個人請負人ではなく、従業員として扱うことを求めている(2019年9月13日記事参照)。労働者が従業員扱いになることで、雇用主には雇用保険などの負担が生じることになる。

今回の暫定差し止め命令は10日間保留された後、有効となる。ウーバー・テクノロジーズのダラ・コスロシャヒ最高経営責任者(CEO)は8月12日、現地メディアのインタビューで、「控訴するつもりだ。もし裁判所が今回の決定を変えなければ、われわれのビジネスモデルをすぐにフルタイムの雇用に切り替えるのは困難だ。そのため、(カリフォルニア州では)しばらくの間サービスを停止することになるだろう」と述べた。

個人請負人のようないわゆる「ギグワーカー」と呼ばれる労働者の働き方をめぐって、カリフォルニア州では、アプリリケーションを通じてライドシェアやデリバリーサービスに従事するドライバーが個人請負人として働くことを選ぶ権利を保護する提案(Proposition 22)が、11月に住民投票にかけられる予定だ。

同提案の目的には、ドライバーが働く時間や場所などを柔軟に選ぶ権利を保護することや、最低所得補償など労働者としての便益を提供するよう雇用主に求めることも含まれている。同提案を支持する団体「Yes on Proposition 22」は、同団体ウェブサイトのFAQで、「デリバリーサービスやライドシェアのプラットフォームは、新型コロナウイルス感染拡大で収入や仕事を失って苦しむカリフォルニア州民に、収入を得る機会を提供している。AB5は、ドライバーの働き方の柔軟性や独立性を排除する恐れがある」などと説明している。

(注)(A)業務に関する契約下および実際に業務の遂行中に雇用主体の指揮命令系統にない、(B)通常の雇用主体の事業の範囲外の業務を行う、(C)従事している業務と同じ性質の独立した貿易、職業、ビジネスに慣習的に従事している。

ジェトロ サンフランシスコ 石橋裕貴

ハイテク技術見本市「CES 2021」をオンライン開催へ全面移行

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(7/30 Updated)

米民生技術協会(CTA)は7月28日、2021年1月6~9日に開催予定の世界最大級のハイテク技術見本市「CES2021」を、オンラインでの開催に全面移行すると発表した(注)。CTAのゲイリー・シャピロ会長兼最高経営責任者(CEO)は同日のプレスリリースで、「新型コロナウイルス感染症が拡大し、世界で健康への懸念が高まる中、何万人もの人々が安全に集まり、対面でビジネスを行うことは不可能」と今回の決定の理由を説明した。

オンラインでの開催方法について、詳細はいまだ発表されていない。CTAの発表によると、出展者はライブデモやデジタルの製品展示を行う。CESは世界中のテック業界のリーダーが新しい技術やプロジェクトを発表する場としても知られるが、オンライン開催により、参加者は基調講演やカンファレンスに容易に参加できることになる。

一方、オンラインへの全面移行に伴う課題は、対面による偶然の出会いが損なわれることや、時差によるネットワーキング機会の減少だ。特に北米とアジアでは昼夜が逆転し、ビジネス関係者の交流は容易ではない。前回のCES2020(2020年1月開催)には、世界中から出展者約6万4,000人を含む17万人超が参加した。米国以外からの参加割合は約35%に達し、そのうちアジア(中東を含む)からの参加者が6割を占めた。日本からの参加者も8,245人と、中国(1万1,067人)、韓国(1万471人)に次いで多かった。CTAは、ライブによる交流やミートアップなどの機会を提供することで、参加者のネットワーキングを可能にするとしている。

CES2021ではジェトロも、2019年から設置しているJ-Startupパビリオン(2019年1月24日付地域・分析レポート参照)を大幅に拡充し、日系スタートアップの海外展開を支援する予定だった。今回の主催者の発表を受けて、同パビリオンも全面的にデジタルへ移行することを予定している。

(注)当初、米国ネバダ州ラスベガス会場で開催予定だった。

ジェトロ サンフランシスコ 樽谷範哉

カリフォルニア州、全ての郡にレストランの屋内営業などの再停止を命令

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(7/16 Updated)

米国カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事と公衆衛生局は7月13日、新型コロナウイルスの感染者数増加を受けて、州内の全ての郡に対し、同日からレストラン、ワイナリー、映画館などの屋内営業の再停止やバー、パブなどの再閉鎖を命じた。レストランは屋外席での飲食提供は可能だが、テイクアウトやデリバリーでの営業が推奨されている。バーやパブなどは原則、屋内外を問わず閉鎖される。

再開時期は未定で、公衆衛生局が今後の感染状況を基に判断する。州政府は7月1日に、感染状況が悪化している州内19郡に対して、レストランの屋内での飲食提供などの停止を命じていたが(2020年7月6日記事参照)、今回の命令により州全域が対象となった。

今回の命令ではさらに、州政府の重点監視対象リスト(注1)に3日以上続けて指定されている郡については、ジム、フィットネスセンター、理美容院、ショッピングモールなどの営業や、州政府が指定する重要なインフラ部門に該当しない事業のオフィスの閉鎖も命じた。命令発令時点で29郡(注2)が対象となり、これら郡はカリフォルニア州の人口の80%を占め、多くの州民が措置の影響を受けることになる。

重点監視対象となっていないサンフランシスコ市・郡も、7月13日からレストランの屋内営業を再開予定だったが、10日に独自に延期を発表している。

(注1)感染者数、入院者数率、医療機関の患者受け入れ体制などで州政府が設定した基準を満たしていない郡が指定されている。

(注2)コルサ、コントラコスタ、フレズノ、グレン、インペリアル、キング、ロサンゼルス、マデラ、マリン、マーセド、モントレー、ナパ、オレンジ、プレイサー、リバーサイド、サクラメント、サンベニト、サンバーナーディーノ、サンディエゴ、サンホアキン、サンタバーバラ、ソラノ、ソノマ、スタニスラウス、サッター、トゥーレアリ、ベンチュラ、ヨロ、ユバの29郡。これら以外でも、命令発令期間中に3日以上連続でリストに含まれた郡は命令の対象となる。

ジェトロ サンフランシスコ 石橋裕貴

カリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)、7月1日から執行開始

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(7/10 Updated)

2020年1月施行のカリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA:California Consumer Privacy Act)の執行が7月1日から開始された。同日以降、事業者がCCPAで定めた義務に違反した場合、カリフォルニア州司法長官による執行手続きの対象となり得る。

CCPAをめぐっては、同法順守のための要件やガイダンスを規定した施行規則の策定作業が行われていたが、州司法長官室は6月1日、最終規則案を州行政法局(OAL)へ提出した。最終規則案は7月6日時点でOALの承認待ちの状態だが(注1)、ザビエル・ベセラ州司法長官は6月30日付プレスリリースで、7月1日からCCPAの執行を開始する計画だと発表した。

CCPAは、カリフォルニア州で事業を行い、次の1~3の基準のいずれか1つまたそれ以上を満たす事業者などが対象となる。さらに、それら事業者を支配(親会社)またはそれら事業者に支配され(子会社)、かつ、同じブランド(名前、サービスマークまたは商標)を共有する事業者も対象になる可能性がある。

  1. 年間総収入が2,500万ドルを超える。
  2. 単独または組み合わせて年間5万件以上の消費者、世帯またはデバイスの個人情報を商業目的で購入、受け取り、販売、または共有している。
  3. 個人情報の販売により年間収入の50%以上を得ている。

CCPAはカリフォルニア州民に対して、事業者が集めた個人情報の開示を求める権利(知る権利)、事業者が消費者から集めた個人情報の削除を求める権利(削除権)、事業者が第三者へ個人情報を売却するのをやめるよう求める権利(オプトアウト権)などを認めている。一方で事業者に対しては、これら住民に認められた権利に対応する義務などを課す。

CCPAへの準備状況に関して、ジェトロが現地日系企業にヒアリングしたところ、「BtoBの企業はCCPAにどのような影響を受けるのか不透明」「規則案が何度も改訂されるので最新の内容に追いつけない」「CCPAに対応したクッキーでの個人情報の取得方法に悩んでいる」「従業員の健康情報(新型コロナウイルス感染の有無など)がCCPAに規定される個人情報に該当するのか不透明」など、対応に苦慮する声が聞かれた。

カリフォルニア州では、CCPAを修正するかたちで消費者の権利をより強化する法案(CPRA:California Privacy Rights Act of 2020)が11月に住民投票にかけられる予定で、その結果も注目される(注2)。

CCPAや規則については、2019年6月6日付地域・分析レポート「CCPA実務ハンドブック」も参照。

(注1)最終規則案はOALに承認され次第、正式に執行可能となる。カリフォルニア州政府は3月に新型コロナウイルス感染拡大を受けた措置として、通常30日間あるOALの審査期間について、追加で60日間延長する行政命令を出している。

(注2)CPRAは「CCPA2.0」とも呼ばれ、事業者に対して不正確な個人情報を修正するよう求める権利や第三者への個人情報の共有を止めるよう求める権利を定めるほか、「センシティブな個人情報」という新しいカテゴリーを作り、それらの個人情報の使用に制限を課すことなどを規定している。例えばセンシティブな個人情報には、社会保障番号や正確な位置情報、健康情報などが該当する。
ジェトロ サンフランシスコ 石橋裕貴

カリフォルニア州政府、19郡にレストランの屋内飲食などの停止を命令

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(7/6 Updated)

米国カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事と同州公衆衛生局は7月1日、新型コロナウイルスの感染状況が悪化している州内19郡に対して、レストランの屋内での飲食提供やバーなど一部のビジネスを即時、再閉鎖するよう命じるガイダンスを発表した。

命令の対象となった19郡(注1)は、カリフォルニア州の南から北まで広範囲にわたる。再閉鎖の対象となるビジネスは、レストランの屋内の飲食提供のほか、ワイナリーと試飲コーナー、映画館などの屋内営業。さらに、バーやパブなどは屋外・屋内ともに閉鎖対象となる(注2)。これらのビジネスは、少なくとも3週間の閉鎖が求められる。カリフォルニア州政府は、今回のガイダンスに先立ち、6月28日にロサンゼルス郡など7郡に対してバーなどの閉鎖命令を出していた。

カリフォルニア州では、新規感染者数が増加傾向にある。公衆衛生局のデータによると、7月1日時点の累計感染者数は24万195人で、過去2週間の新規感染者数は7万9,096人と前月から倍増している。同期間の新規感染者の3分の1はロサンゼルス郡で確認されている。同郡では、5月29日にレストランの店内飲食提供(2020年6月3日記事参照)が、6月19日にはバーの再開が可能となっていた。

今回のガイダンスの対象となっていないサンフランシスコ市・郡ではこれまで、6月12日からレストランの屋外での飲食提供、15日からは小売店の店内営業や全ての製造業、倉庫業、物流業、1部のオフィス勤務などの再開が可能となり、段階的に経済再開が進められてきた。また、29日に再開を予定していたバーの屋外営業や理美容院などは、26日に独自に延期が発表された。

また、サンフランシスコ周辺のマリン郡やアラメダ郡なども、一部のビジネスの再開日程を後ろ倒しにすることを発表している。

(注1)コントラコスタ、フレズノ、グレン、インペリアル、カーン、キング、ロサンゼルス、マーセド、オレンジ、リバーサイド、サクラメント、サンバーナーディーノ、サンホアキン、サンタバーバラ、サンタクララ、ソラノ、スタニスラウス、トゥーレアリ、ベンチュラの19郡。

(注2)19郡での各ビジネスの再開状況は異なる。ソラノ郡など一部の郡では、レストランの屋内飲食は5月末から可能になっていた。

(ジェトロ 石橋裕貴、栗山藍)

カリフォルニア州、公共スペースなどでのフェイスカバー着用を義務化、知事は州内一部の郡の感染状況悪化を懸念

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(6/19/20 Updated)
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米国カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は6月18日、新型コロナウイルス感染対策の一環として、同日から州内でのマスクなどフェイスカバーの着用を義務化すると発表した。経済活動の再開が進むにつれ外出する住民が増えていることに伴う措置で、屋内の公共スペースや病院などの医療サービス施設、タクシーやライドシェア含む公共交通機関の乗車待ちの間および乗車中、職場、屋外で他人と6フィート(約1.8メートル)の距離を保てない状況などが対象となる。

それに先立ち、ニューサム知事は6月15日の記者会見で、第2波を避けるためには、州政府が連邦政府や民間セクターと連携しながら病院の患者受け入れ能力強化や個人用防護具(PPE)の確保に取り組むだけなく、各自がフェイスカバー着用および社会的距離を確保することなどが重要だと強調していた。

また、同知事は会見で、各関連指標に基づき、州全体としては感染状況は安定しているという認識を示していた。過去14日間の平均陽性率が4月初めの40.8%から最近では4.5%まで低下していることや、1日当たりの検査件数が4月初めの2,000件未満から直近では6万~7万件台に増えていること、入院患者数が安定的に推移していることなどを説明した。

他方でニューサム知事は、州内58郡のうち13郡で最近になって感染状況が悪化していることに懸念を示した。会見では13郡全ての郡名は明らかにされなかったが、フレズノ、インペリアル、カーン、キング、ロサンゼルス、サンホアキン、トゥーレアリの各郡の直近の各指標(感染者数の増加、入院者数の増加、病院の受け入れ態勢の制約)が示され、過去14日間の10万人当たりの感染者数をみると、インペリアル郡は773.3人、ロサンゼルス郡は162.5人(いずれも6月15日発表データ)などと、州の経済再開計画の次の段階への移行基準となる25人を大きく上回っている。

ロサンゼルス郡では5月末以降、1日の新規感染者数が1,000人を超える日が多くみられ、6月17日には2,129人とこれまでで最多の感染者数を記録した。同郡では5月29日からレストランの店内飲食の再開が可能となったが(2020年6月3日記事参照)、郡当局が6月13~14日に郡内のレストラン2,000店を訪問調査した結果、その半数が社会的距離の確保をはじめとする感染対策の要件を満たしていないことがわかった。

ニューサム知事は、今後データを注意深くモニタリングし、各郡に技術的な支援や人的・物理的な資源を提供していくとした。

ジェトロ サンフランシスコ 石橋裕貴


ワシントン州シアトル市、6月5日から幅広い業種で活動再開

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米国ワシントン州の中心都市シアトルが位置するキング郡は6月5日、州の経済再開計画「Safe Start Washington」の「修正版第1段階」への移行が認められたと発表した。ワシントン州では、5月31日に自宅退避・健康維持令(2020年5月8日記事参照)の期限を迎え、ジェイ・インスレー知事が同日、既に5月4日に発表していた経済再開計画を更新し、計画の第1段階で再開が認められる活動内容をより広げた修正版第1段階を新たに設けていた。これまで他郡に比べて経済再開が遅れていた同州最大都市でも、徐々にビジネス活動が拡大する。

修正版第1段階では、既に第1段階で認められている活動に加え、第2段階で再開可能となる以下の活動などが制限付きで再開を認められる。

  • 全ての製造業
  • 不動産取引(オフィスの収容人数は25%に制限、屋内でのサービス提供は30分まで)
  • 小売業の店内営業(店内の収容人数は15%に制限、屋内でのサービス提供は30分まで)
  • 個人向けサービス(客数は1度にサービスを提供可能な最大人数の25%に制限)
  • 専門サービス(施設の収容人数は25%に制限、屋内でのサービス提供は30分まで)
  • レストラン〔飲食を提供する場合、収容人数は屋外で50%、屋内25%に制限。いずれの場合でも、各テーブル6フィート(約1.8メートル)以上の距離を空ける必要あり〕

ジェトロがシアトル在住者に話を聞いたところ、6月5日以降初めて迎えた週末(6月6~7日)に街中では、小売店は依然、カーブサイド・ピックアップ(店舗前での商品受け渡し)による営業を継続し、飲食店もテイクアウトやデリバリーのみで営業している店舗が多いという。また、街の中心部ではミネソタ州で起きた警官による黒人暴行死事件への抗議デモの影響で、治安悪化に備えて店の入り口などに板張りをしている店舗も多くみられるという。

米国主要州の経済再開計画の概要については、北米における新型コロナウイルス対応状況のページを参照。

ジェトロ サンフランシスコ 石橋裕貴


サンフランシスコ市・郡が独自の経済再開計画を発表、店内飲食は6月15日再開の可能性

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(6/5/20 Updated)

サンフランシスコ市・郡は5月28日、段階的な経済再開に向けた計画を発表した。同市・郡は既に5月中旬から一部経済活動を再開した(2020年5月20日記事参照)が、今回の計画は6月以降の長期的な内容を含む。同市・郡では、カリフォルニア州が発表した4段階の再開計画「再開へのロードマップ(Update on California’s Pandemic Roadmap)」(2020年5月13日記事参照)に基づき、同計画の第2段階をさらに3つの段階(2A、2B、2C)に分けて、徐々にビジネス再開を行う。

同市・郡の計画の各段階で再開が認められる主なビジネスは次のとおり。

【第1段階から第2A段階(~6月14日)】

  • 全ての建設プロジェクト
  • 従業員50人以下の必要不可欠な製造業、卸売業、賃貸業、運送業
  • 不動産取引の対面でのサービス(社会的距離の確保とフェイスカバー着用の必要あり)
  • 小売業のカーブサイド・サービス(注1)による営業
  • 屋外娯楽活動向けの備品レンタル
  • 不要不急のビジネスに従事する従業員は在宅勤務を行うことが求められる

【第2B段階(6月15日の移行が目標)】

  • 従業員50人超の全ての製造業、卸売業、賃貸業、運送業
  • レストラン、バーの屋外での飲食提供
  • 屋内の小売業(ただし、ショッピングモールは再開計画の承認が必要)
  • 屋外でのフィットネス
  • 業務上必要な場合を除き、在宅勤務が引き続き求められる

【第2C段階(7月13日の移行が目標)】

  • 理美容院
  • 屋内での飲食提供(レストランを念頭)
  • 不動産のオープンハウス(予約制のみ)

【第3段階(8月中旬の移行が目標、注2)】

  • ジムやフィットネス施設
  • 映画館、ビリヤード、ボーリング場など限定的な屋内の娯楽施設
  • 第2段階までに再開が認められていなかった全ての個人向けサービス(ネイルサロン、マッサージ店、タトゥー店など)
  • バー

【第4段階(移行時期未定)】

  • ナイトクラブや観客を入れたスポーツの試合、ホテルなどを含む全てのビジネス活動が再開可能

なお、サンフランシスコ市・郡で現在発令中の自宅退避令について、ロンドン・ブリード市長は5月28日の会見で、「無期限に延長する。再開計画は実行されるが、住民には引き続き自宅退避を求める」と述べた。

経済再開の1つの節目となる飲食店の着席サービスの再開状況をみると、北カリフォルニアのベイエリア9郡(注3)のうち、ナパ郡(屋外・屋内ともに可、バーなどを除く)やソラノ郡(屋外・屋内ともに可、バーなどを除く)、ソノマ郡(屋外のみ可、バーなどを含む)が制限付きで再開を認めている(5月28日時点)。ジェトロが確認したところ、ソラノ郡の飲食店では依然、休業やデリバリーや持ち帰りのみで営業している店も多い。

(注1)消費者がオンラインで注文した商品を実店舗の駐車場などで車から降りることなく受け取れるサービス。

(注2)第3段階の中で段階をより細かく分ける可能性がある。

(注3)アラメダ郡、コントラコスタ郡、マリン郡、ナパ郡、サンフランシスコ郡、サンマテオ郡、サンタクララ郡、ソラノ郡、ソノマ郡

(ジェトロ サンフランシスコ 石橋裕貴)


サンフランシスコ市・郡、5月18日から必要不可欠でないビジネスも一部再開 

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(5/26/20 Updated)

カリフォルニア州サンフランシスコ市・郡は5月17日、屋内退避令(2020年5月1日記事参照)の内容を一部変更し、5月18日午前10時から必要不可欠でない小売業の営業再開を制限付きで認めるなど新たな規制緩和を盛り込んで新たに命令を発令した。小売業に関連する必要不可欠でない製造業や倉庫・物流業も再開が可能となった。今回の変更は、カリフォルニア州が4月28日に発表していた4段階の経済再開計画「再開へのロードマップ(Update on California’s Pandemic Roadmap)」の第2段階(低リスクなビジネス活動を再開)(2020年5月13日記事参照)への移行に当たる。

サンフランシスコ市・郡は新しい命令で、営業再開が認められる業種が順守すべき要件を示している。概要は次のとおり。

  • 小売りはカーブサイト・ピックアップ(注1)による営業のみ可能。客の入店は禁止。
  • 小売り店内の従業員は10人以下。ただし、従業員同士の距離を6フィート(約1.8メートル)保てない場合は、人数をより少なくする必要がある。
  • 小売り店舗は、店舗前の歩道や駐車場などの商品受け渡し場所に来店者が直接アクセスできなければならない。また、商品の受け渡し場所で通行者を妨げてはならず、通行者または車両の混雑を回避する。
  • ショッピングセンター内の小売り店舗は、再開不可(ただし、屋外の歩道や駐車場に直接アクセスできる場合を除く)。
  • 製造業、倉庫・物流業は、施設内の従業員数は50人以下にする。
  • 事業者はビジネス再開に当たり、命令に定められた社会的距離確保のための手順書や、郡公衆衛生局が別途定める業種ごとのベストプラクティス(注2)に取り組むための健康・安全計画を施設に掲載し、従業員に広く配布した上で、実行しなければならない。

カリフォルニア州のベイエリアでは、マリン郡や日系企業が多く進出するサンマテオ郡(注3)でも新しい屋内退避令が発令され、5月18日から一部経済活動の再開が可能となった。サンマテオ郡では、小売業や関連する製造業、倉庫・物流業などに加えて、オフィスの再開も認められた。ただし、出社できるのは在宅では遂行できない業務に従事している従業員に限られ、屋内での対面での商業活動はできない。また、社会的距離の確保やフェイスカバー着用命令に従う必要がある。

(注1)消費者がオンラインで注文した商品を実店舗の駐車場などで車から降りることなく受け取れるサービス。

(注2)サンフランシスコ市・郡のウェブサイトに掲載されている。

(注3)ジェトロの「ベイエリア日系企業実態調査2018」によると、ベイエリアに所在する日系企業は913社で、そのうちサンマテオ郡には約2割(18.2%)が所在している。

カリフォルニア州サンフランシスコ市・郡は5月17日、屋内退避令(2020年5月1日記事参照)の内容を一部変更し、5月18日午前10時から必要不可欠でない小売業の営業再開を制限付きで認めるなど新たな規制緩和を盛り込んで新たに命令を発令した。小売業に関連する必要不可欠でない製造業や倉庫・物流業も再開が可能となった。今回の変更は、カリフォルニア州が4月28日に発表していた4段階の経済再開計画「再開へのロードマップ(Update on California’s Pandemic Roadmap)」の第2段階(低リスクなビジネス活動を再開)(2020年5月13日記事参照)への移行に当たる。

サンフランシスコ市・郡は新しい命令で、営業再開が認められる業種が順守すべき要件を示している。概要は次のとおり。

  • 小売りはカーブサイト・ピックアップ(注1)による営業のみ可能。客の入店は禁止。
  • 小売り店内の従業員は10人以下。ただし、従業員同士の距離を6フィート(約1.8メートル)保てない場合は、人数をより少なくする必要がある。
  • 小売り店舗は、店舗前の歩道や駐車場などの商品受け渡し場所に来店者が直接アクセスできなければならない。また、商品の受け渡し場所で通行者を妨げてはならず、通行者または車両の混雑を回避する。
  • ショッピングセンター内の小売り店舗は、再開不可(ただし、屋外の歩道や駐車場に直接アクセスできる場合を除く)。
  • 製造業、倉庫・物流業は、施設内の従業員数は50人以下にする。
  • 事業者はビジネス再開に当たり、命令に定められた社会的距離確保のための手順書や、郡公衆衛生局が別途定める業種ごとのベストプラクティス(注2)に取り組むための健康・安全計画を施設に掲載し、従業員に広く配布した上で、実行しなければならない。

カリフォルニア州のベイエリアでは、日系企業が多く進出するサンマテオ郡やマリン郡でも新しい屋内退避令が発令され、5月18日から一部経済活動の再開が可能となった。サンマテオ郡では、小売業や関連する製造業、倉庫・物流業などに加えて、オフィスの再開も認められた。ただし、出社できるのは在宅では遂行できない業務に従事している従業員に限られ、屋内での対面での商業活動はできない。また、社会的距離の確保やフェイスカバー着用命令に従う必要がある。

(注1)消費者がオンラインで注文した商品を実店舗の駐車場などで車から降りることなく受け取れるサービス。

(注2)サンフランシスコ市・郡のウェブサイトに掲載されている。

ジェトロ サンフランシスコ 石橋裕貴


カリフォルニア州、小売業などで一部経済活動再開

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カリフォルニア州は5月8日、自宅退避令の内容を変更し、一部経済活動を再開した。

5月8日から事業を再開できる業種は、書店、玩具店、衣料品店、靴店、日用品・家具店、スポーツ用品店、生花店などの小売り〔カーブサイド・ピックアップ(注1)およびデリバリーでの営業のみ〕や同ビジネスに関連する製造業と物流業に限られる。

再開に先立ち、4月28日に同州は4段階の経済再開計画「再開へのロードマップ(Update on California’s Pandemic Roadmap)」を発表していたが、今回の措置はその第2段階に当たる。4段階の計画は次のとおり。

  • 第1段階: Safety and Preparedness(検査体制の確立、感染経路の特定、必要不可欠なビジネス活動実施)
  • 第2段階:Lower Risk Workplaces(低リスクなビジネス活動を再開)
  • 第3段階:Higher Risk Workplaces(高リスクなビジネス活動を再開)
  • 第4段階:End of Stay at Home Order(最終的な制限の緩和)

レストランでの店内飲食などは第2段階の後半に再開される予定。バー、ナイトクラブ、ネイルサロンなどは、高リスクなビジネス活動に分類され、再開はさらに先となる。

カリフォルニア州内では、地域によって経済再開の状況は異なる。南カリフォルニアのロサンゼルス市・郡では、州のビジネス再開の動きに歩調を合わせ、5月8日から段階的な再開に動いている(2020年5月8日記事参照)。北カリフォルニアのベイエリアでも、ソノマ、ソラノ、ナパの各郡では、それぞれ自宅退避命が修正され、5月8日から一部ビジネスの再開が可能になった。

5月31日まで屋内退避令(2020年5月1日記事参照)が発令されているサンフランシスコ市・郡は5月7日、新型コロナウイルスの感染者数が低下し続けた場合、早ければ5月18日から一部の小売業に対し、店舗前で商品を受け渡しする方法での営業を認めると発表した。対象は、書店や生花店、化粧品・美容品店など。一方、ベイエリアの中でも日系企業が集積するサンタクララ郡(注2)は5月7日、不要不急のビジネスによるカーブサイド・ピックアップ・サービスを認めない慎重な姿勢を示した。

同じく慎重な姿勢を示すアラメダ郡は、5月31日まで屋内退避令を延長しているが、同郡フリーモント市に生産工場を構えるテスラ(本社:カリフォルニア州パロアルト)のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は5月9日、自身のツイッターで、屋内退避令により生産活動が制限されていることを理由に、アラメダ郡を訴えていることを明かした。また、「本社をカリフォルニア州からテキサス州またはネバダ州に移す」ともツイートした。

(注1)消費者がオンラインで注文した商品を実店舗の駐車場などで車から降りることなく受け取れるサービス。

(注2)ジェトロの「ベイエリア日系企業実態調査2018」によると、ベイエリアに所在する日系企業は913社で、そのうちサンタクララ郡に44.5%が所在している。

(ジェトロ サンフランシスコ 石橋裕貴)


ワシントン州、5月末まで自宅退避命令延長、段階的に経済再開へ

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ワシントン州のジェイ・インスレー知事は5月4日、同日に期限を迎えた自宅退避・健康維持命令(Stay Home, Stay Healthy order)を5月31日まで延長する命令に署名した。新しい命令では、自宅退避に関わる内容を再度延長する一方で、同知事が命令とあわせて発表した州の経済再開計画の第1段階で定められた事業活動の再開を認めた。

経済再開計画(Safe Start policy plan)は4つの段階に分けて、娯楽活動、集会、ビジネスなどを再開させる。全ての段階は最低3週間維持される。各ビジネスは、州保健局が別途示す業種ごとのガイドラインを順守する条件で再開可能となる。各段階で認められる活動の概要は次のとおり。

○第1段階

  • 釣り、ゴルフなど一部の屋外活動
  • 一部の既存の建設事業、造園サービス、自動車販売、洗車など
  • 小売り〔カーブサイド・ピックアップ(注)に限る〕

○第2段階

  • 5人以下の屋外活動・集会
  • 新規の建設事業、専門サービス、オフィスでの執務(ただしテレワークを引き続き強く推奨)、ヘア・ネイルサロン、理髪店
  • 小売りは制限付きで店内購入可。レストランは客数を収容能力の50%にとどめ、テーブル当たり5人までとし営業可

○第3段階

  • 不要不急の旅行
  • レストランは客数を収容能力の75%にとどめ、テーブル当たり10人以下とし営業可。バーは25%、映画館は50%をそれぞれ客数の収容上限とし営業可
  • ナイトクラブや50人を超える規模のイベントを除く全てのビジネス

○第4段階

  • 全ての娯楽活動
  • 50人を超える規模の集会、ナイトクラブ、大型イベント
  • 職場での執務。ただし、従業員同士の距離の確保や衛生対策は継続。

米国西部ではモンタナ州でも、スティーブ・ブロック知事が4月22日、段階的な活動再開に向けた計画を発表した。モンタナ州では自宅退避令が4月24日まで発令されていたが、4月27日以降、ビジネス活動は社会的距離の維持といった要件を順守した上で再開可能になった。レストランやバーなどは5月4日から客数の制限付きで店内営業を再開できる。

(注)消費者がオンラインで注文した商品を実店舗の駐車場で車から降りることなく受け取れるサービス。

(サンフランシスコ ジェトロ 石橋裕貴)


ベイエリア7郡・市で屋内退避令延長、5月31日まで

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ベイエリア7郡・市(注)は4月29日、5月3日に期限を迎える屋内退避令を5月31日まで延長することを発表した。新しい命令は、5月3日午後11時59分から有効となり、同命令に違反した場合は軽犯罪として罰せられ、罰金や拘留、またはその両方などの措置が取られる可能性がある。命令の期限については、保健衛生官が状況を注意深く監視し、変更される可能性がある。

新たな命令ではこれまでと同様、必要不可欠な事業活動などの場合を除き、屋外での集会は引き続き禁止されている。レストラン、カフェなど飲食店は持ち帰りとデリバリーでの営業のみ認められる。バーやナイトクラブ、映画館、そのほかの娯楽施設、ジムやヘアサロンなどは閉鎖を続ける必要がある。

他方、今回の命令では、幾つかの制限が緩和された。第1に、屋外で活動する一定のビジネスが認められる。例えば、フリーマーケットや洗車、保育園、園芸サービスなどが営業可能となる。第2に、ゴルフなど屋外での娯楽活動は、社会的距離の確保や施設の衛生対策をした上で、共有設備を使用しないなどの条件で認められる。第3に、全ての建設事業は命令に付属する衛生対策手順に従う限り認められる。そのほか、全ての不動産取引(住宅の一般公開には一部制限あり)や、住民の引っ越しも可能となる。

命令の発表に先立ち、ベイエリア7群・市の保健衛生官は4月27日に、屋内退避令の延長に関する共同声明を出していた。各保健衛生官は声明の中で、「地域の700万人の住民の一体となった努力や忍耐のおかげで、新型コロナウイルスの感染拡大抑止に向けて大きく前進している」との認識を示した。一方で、「もし制限の緩和にあまりにも早く移行したならば、(再びのウイルスの)急激な拡散が、経済と住民の健康保全に深刻な影響を及ぼす可能性がある」と慎重な姿勢を示し、これまでの努力を継続する必要性を訴えた。

(注)アラメダ郡、コントラコスタ郡、マリン郡、サンフランシスコ郡、サンマテオ郡、サンタクララ郡、バークレー市。

(サンフランシスコ ジェトロ 石橋裕貴 5月8日 Updated)


サンフランシスコなどベイエリア各郡、マスクなどのフェイスカバーの着用命令を発表 

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サンフランシスコのロンドン・ブリード市長は4月17日、住民に対し必要不可欠な外出をする際に、マスクなどフェイスカバーの着用を求める命令を発表した。同命令は、4月17日午後11時59分から有効で、4月22日午前8時以降に同命令に違反した場合は、軽犯罪として罰せられ、罰金、禁固またはその両方が科される可能性がある。

フェイスカバー〔注1〕は鼻と口を覆い、肌に密着するものである必要があり、サンフランシスコ住民は具体的に、次のような場合にフェイスカバーの着用を求められる。

• 店に入る前に列で並んでいるとき〔注2〕
• 店で買い物をしているとき
• 公共交通機関に乗っているとき(または待っている間)
• タクシーまたはライドシェアサービス利用時の車中
• 医療機関の診察時
• 政府機関などの施設内
• 必要不可欠な業務に従事し、人と接するとき

サンフランシスコのスーパーマーケットでは4月18日時点で、フェイスカバーを着用していない客の入店を断る例もみられた。

他方、今回の命令では、在宅時や自分ひとりまたは家族だけで車に乗っているとき、散歩時などにはフェイスカバーの着用を求めていない。また、2歳以下の子供は窒息のおそれがあるため、フェイスカバーの着用は禁止されており、3~12歳の子供は着用の義務はない。

サンフランシスコ市・郡と同様の命令は、コントラコスタ、アラメダ、サンマテオ、マリン、ソノマなどベイエリア各郡でも個別に発表されている。サンタクララ郡は4月17日にフェイスカバーに関するガイダンスを発表し、住民にフェイスカバーの着用を強く推奨している。

〔注1〕手作りのマスクやバンダナ、スカーフ、タオルなど類似する製品でも認められる。
〔注2〕ベイエリアの店舗では、店内での社会的距離を確保する目的などで、客の入場制限を行っている店もある。

(サンフランシスコ ジェトロ 石橋裕貴)


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