日本人の6割は免疫力低下 カリフォルニア変異株に

 カリフォルニア州を中心に流行しているCOVID-19の変異ウイルスについて、日本人の6割は免疫の効果が低くなる可能性があるとする解析結果を、東京大学などのグループが公表した。この変異型は、ウイルス表面の突起に「L452R」という変異を持ち拡大している。疾病対策センター(CDC)によると、カリフォルニア州では3月中旬時点で感染者の56%を占めた。佐藤佳・東大医科学研究所准教授らのグループは、白血球などがウイルスなどを直接撃退する「細胞性免疫」に注目し、日本人の6割が持つとされる「HLAーA24」というタイプの白血球がウイルスを撃退できるかを調べたところ、「L452R」変異ウイルスに対しては、働きが低下することが細胞の実験で確認された。実際には別の免疫機能が働くとみられるが、白血球が「HLAーA24」の場合では免疫の効果が低下するおそれがあるという。

青色の天然色素発見
高まる天然着色料需要

 カリフォルニア大学デービス校、米菓子メーカー大手マースリグレー、仏アヴィニョン大学、名古屋大学らの国際研究チームは7日、青の天然色素が発見されたと発表した。近年、自然界にある物質を原料とする「天然着色料」への需要が高まっており、その市場規模は2027年までに32億ドルに達すると予測されている。しかし、これまで青色について安定的に発色する天然色素は見つかっていなかった。天然着色料として広く用いられている赤キャベツの色素を構成するアントシアニンを単離しアルミニウムイオンを加えると、安定的に青色を発色するという。

映画館チェーン
州内300劇場を全閉鎖

 カリフォルニア州に展開する映画館チェーン、パシフィック・シアターズとアークライト・シネマズが12日、州内300の劇場をすべて閉鎖すると発表した。映画館再開の動きが活発化する中、持ちこたえることができなかった。声明で「これは誰も望まない結果だが、あらゆる可能性のある選択肢を模索したにも関わらず、継続可能な方法が見あたらなかった」としている。俳優のジョセフ・ゴードンレビット氏は「とても悲しい。幼い頃に父とスター・トレック4を見にシネラマ・ドームへ行ったことを覚えている。それ以来、たくさんの思い出がある」とツイートした。

25年前の失踪事件で容疑者逮捕
「我々は捜査を止めない」

 サンルイスオビスポ郡の保安官事務所は13日、25年前の1996年に発生した女子大学生の失踪事件に関連して容疑者の男2人を逮捕したと発表した。このうち44歳の男が殺人容疑で、もうひとりの80歳の男はその父親で共犯の容疑で取り調べを受けているという。失踪した女性が最後に目撃されたのはカリフォルニア工科大学サンルイスオビスポ校の寮の近くで、容疑者は女性と最後に会った人物。女性の遺体は発見されていないが警察は死亡と断定している。同郡のパーキンソン保安官は「(女性の)家族には捜査は止めないと約束している」と述べている。

UC デービス校サッカー部と契約
授業料・寮費全額免除

 スポーツ海外挑戦支援事業を手掛けるWithYou(兵庫県神戸市)は14日、同社が支援する山田りささんが授業料・寮費を全額免除でカリフォルニア大学デービス校女子サッカー部と入部契約をかわし、2021年秋学期から編入学すると発表した。山田さんは広島県福山市出身で、現在21歳。大阪桐蔭高校女子サッカー部を卒業後、テキサス州にあるヒル短期大学に留学。女子サッカー部に所属し、一年生で全米大会ベストイレブンに選出された。全米大会出場時から複数の大学が彼女に接触。今回UCデービス校サッカー部との契約が成立した。山田さんのポジションはミッドフィルダー。

広がるアジア系支援
ヘイト問題担当大統領副補佐官に日系人

 アジア系へのヘイトが続く中、ボランティアなどが主体となってアジア系住民を支援する動きが広がっている。エルクグローブは「バディ・システム」と呼ばれるシステムを導入、アジア系の住人は専用ダイヤルにボディーガード役の派遣を求めることができる。サンノゼでは警察がジャパンタウンを中心にパトロールを強化してきたが、地元組織も乗り出した。メンバーは対話を中心にしたトレーニングを受けており、暴力なしの解決を目指している。また、バイデン大統領は14日、ヘイト問題担当大統領副補佐官ポスト新設、日系人のエリカ・モリツグ氏を指名した。

WeRide
公道実証実験許可を取得

 自動運転技術のスタートアップ「文遠知行(WeRide)」は16日までに、サンノゼ市で、保安要員を搭乗させない自動運転車の公道実証実験許可を取得したことがあきらかになった。公道での無人運転実証実験許可を取得するのはWeRideで7社目となる。WeRideは、Baiduの元エンジニアであるWang Jin氏が2017年に立ち上げた「Jingchi.ai」を前身とし、2018年10月にルノー・日産・三菱の「アライアンス・ベンチャーズ」から3,000万ドルの資金調達を行い、2020年12月には中国のバスメーカーYutong(宇通客車)から2億ドルを調達している。企業価値は13億5,000万ドルとされている。