第31回 一般大学の音楽プログラムについて <イェール大学編>

Yale Univ. Morse Recital Hall 
画像:https://www.wqxr.org/shows/new-music-new-haven/about/

みなさま、こんにちは。シリコンバレーでピアノ教室を主宰している、有座なぎさです。「音楽教育のススメ」と題したコラムを毎月第四週目に担当させていただいています。

 今回も前号に引き続き、アメリカの一般大学の音楽プログラムについてご紹介していこうと思います。今回はイェール大学の音楽プログラムについてです。

 イェール大学には、Department of Music と、Yale School of Music があり、Department of Music では主にArts of Sciences (教養学部) としての音楽カリキュラムを統括し、Yale College の科目の中で、作曲や音楽史、楽典や音楽工学、フィルム・メーキングなどを学ぶことができます。また個人レッスンも受けることができます。

 一方、Yale School of Music は、いわゆるコンサヴァトリー (音楽院) としての位置付けで、その評価は高く、専攻の楽器演奏 (もしくは作曲の場合は作品を提出) により、オーディションで合格者が選抜されます。数年前までは、Yale School of Music は、マスター (修士) 以上の学生に限って受験が認められ、合格者は全員、全額スカラー (授業料全額免除) で、レッスンや授業を受けることができましたが、ここ近年、Bachelor of Arts/Master of Music の combine プログラムが開設され、アンダーグラッド( 学士過程) の学生でも、イェール大学に合格し、さらに Yale School of Music のオーディションで、合格が認められれば、5 年間で、Bachelor degree と Master of Music のダブル・メジャーを勉強することが可能となりました。

Yale Univ. Battell chapel 
画像:https://music.yale.edu

 これは、ハーバード大学/New England Conservatory や、コロンビア大学/ジュリアード音楽院、のような二つの大学が提携して行っているようなダブル・メジャープログラムを、一つの大学で学べる機会となります。これまで音楽を真剣に学んできた、これから大学受験を控えている高校生のみなさんにとっては、選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。

Yale Univ. Department of Music
https://yalemusic.yale.edu

Yale School of Music
https://music.yale.edu