サンノゼ市議会は先月25日、銃の所有者に損害賠償保険への加入を義務付ける条例を賛成多数で可決した。この条例は、市内の銃所有者に賠償責任保険への加入と、銃による暴力の制限を目的とする非営利団体への年会費の支払いを義務づける。この種の条例は米国で初めてと見られる。条例は、去年5月に交通局の施設で起きた銃撃事件で9人が死亡した事を受けて市長が議会に提出した一連の銃規制法案の一部。保険料等は、火器の安全な使用の啓発や銃による家庭内暴力・自殺を防ぐための基金に使われる。同市のサム・リカルド市長は「リスクによって変動する保険料は銃の所有者にトリガー・ロックの装着など銃の安全性への配慮を促す」と述べている。条例について、銃所持の権利を訴える団体は「完全に違憲だ」として反発。同市を提訴した。
クック氏にストーカー行為
女性に接近禁止命令
アップルのティム・クックCEOにつきまとって脅迫や嫌がらせなどのストーカー行為を1年以上続けていたとされるバージニア州の45歳の女性に関してサンタクララ郡の裁判所は、同社にこの女性に対する接近禁止命令の権限を認めた。アップルが裁判所に提出した文書によると、この女性は電子メールやツイッターで弾を込めた銃や弾薬の写真を送り付けるなど、1年以上もクック氏を脅迫したという。また、自分はクック氏の妻だと称し、同氏との間に双子をもうけたと主張しているという。昨年10月には女性はパロアルトのクック氏の自宅に現れたという。
アジア系に対するヘイトクライム急増
サンフランシスコ
サンフランシスコ市当局は先月25日、アジア系居住地区における警備を強化する方針を明らかにした。昨年市内で発生したアジア系に対するヘイトクライムが前年の9件から60件に急増したのを受けた措置。同市警察のビル・スコット本部長は60件の半数にかかわったとされる男を昨年8月に逮捕したと語った。しかし、それを除いても200%増加で「憂慮すべき、警戒すべき状況だ」と本部長は語っている。同市のロンドン・ブリード市長は、憎悪犯罪の通報はためらう人が多く、実際にはもっと多くの事件が起きている可能性が高いことから、対策を強化する必要があるしている。
ボンズ氏最後のチャンスも落選
野球殿堂
米国野球殿堂は先月25日、メジャー・リーグ、ボストン・レッドソックスのデビッド・オーティス氏の殿堂入りを発表した。全米野球記者協会の記者の投票で、オーティス氏は77.9%の票を集めた。一方でサンフランシスコ・ジャイアンツのバリー・ボンズ氏とニューヨーク・ヤンキースのロジャー・クレメンス氏は受賞資格最後のチャンスとなった今年も落選した。共に薬物疑惑で敬遠されたと見られる。歴代1位の762本塁打を記録したボンズ氏の落選にジャイアンツは公式ツイッターで「次の投票フェーズでも候補に入ると望みを持ち続ける」との異例の声明を出した。
3人刺した男交通事故で死亡
クパチーノ
先月26日、イースト・サンノゼで3人を刺した容疑者がその後交通事故で死亡するという事件が発生した。26日未明、サンノゼ空港近くの住宅に通報で駆け付けた警察が3人の成人が刺されているのを発見した。容疑者とみられる男は車で逃走したが、その後ハイウェイ85のクパチーノ付近を歩いていてトラックに轢かれて死亡した。サンタクララ郡保安官代理によると、男の車は死亡場所からそう遠くないウェストサンノゼで発見されたという。トラックの運転手は、男がトラックの前に飛び出してきたと話しているという。刺された3人の命に別条はない。
未解決の連続殺人
6人目の犠牲者特定
サンフランシスコ警察は27日、ベイエリアのゲイ・コミュニティーを恐怖に陥れた連続殺人事件の6人目の被害者を特定した。犠牲者は弁護士だったウォーレン・アンドリュース氏。他の5人と同様、白人で同性愛者だった。当局は、犯人は似顔絵を描いて犠牲者に接近し性交渉をもったことから「ドゥードゥラー(落書きする人)」と呼んだ。犯人は自分が漫画家であると被害者に伝えていたという。この事件では、疑いをもたれた数人が拘留されたが真犯人は不明のまま。警察は容疑者の特定、逮捕、有罪判決につながる情報への報奨金を10万ドルから20万ドルに増額した。
アップル好調
株価も反発
アップルは先月27日、2022年度第1四半期決算を発表した。最新のスマートフォンの販売が好調だったことなどから、売り上げ、最終的な利益ともに過去最高を更新した。利益が前年同期比20%増の346億ドル(1株当たり2.10ドル)を記録し、総売上高は前年同期の1114億ドルから11%超増加して1239億ドルだった。これを受けて28日の米国株式市場でアップル株は9営業日ぶりに反発。株価は一時169ドル台を付けた。ティム・クックCEOがメタバース分野への野心を示唆したことも好材料となった。クック氏はメタバース分野に「可能性を見出している」と語っていた。