1.「リバース物流」Optoro www.optoro.com
オンラインショッピングの返品商品を扱う「リバース物流サービス」。
オンラインショッピングの購入者から返品された商品を、受取り、分析し、最も効率的に再販するテクノロジーを持っている。米国小売業全体の返品商品の割合
は15%、$260Bにも達しており、小売業者の大きな負担となっている。Optoroは返品された商品を、独自のマーケットプレイスやその他のチャンネ
ルで販売する。また修理業者のネットワークも持っており、そのまま売れない商品は修理して、販売する。
2010年創業。社員は500名。Home Depot、Best Buy、Targetなどの大手小売が顧客。今回、物流大手のUPSから出資を受け、戦略パートナーシップを結び、リバース物流ビジネスを共同で展開していくという。
2.「協調ロボット」Rethink Robotics www.rethinkrobotics.com
製造現場向けの「人間と協調して動く」工業用ロボット。
従来の工業用ロボットでは難しかった機械の手入れ、回路のテストなどの様々な細かいタスクが得意なロボットを開発している。一般的な製造現場の作業のう
ち、90%程度はまだ自動化が難しいと考えられているが、そうしたタスクに柔軟に取り組むことが可能。すでに、DHL、Demo
Lightなどの製造現場で活用されている。
掃除ロボットで有名なiRobotの共同創業者が創業。今回調達した資金は、新製品の開発及びグローバル展開に活用するという。現在、中国、ドイツ、UK、韓国、オーストラリア等に展開中。
3.「SIM認証」Payfone www.payfone.com
スマホの「SIMカードの情報を利用した個人認証」ソリューション。
銀行や保険会社などがユーザを認証するための手段として、スマホのSIMカード、Device
ID、IPアドレス、電話番号、メールアドレスなどの情報を利用する。携帯キャリアから提供される電話番号の犯罪履歴などの情報から、アクセスしているス
マホによる詐欺の可能性を瞬時に判断する。SIMカードを使った認証であるため、ユーザも面倒なセキュリティ質問に答える必要がないなどのメリットもあ
る。保険業界での虚偽の保険申請は$80Bにも上り、$20Bもの対策費を投じている。
2009年NYで創業。これまで銀行業界にフォーカスし、2017年には5,000万件の認証を行うほど成長している。今回、保険大手のBlue ShieldのCVCも投資家に加わり、共同で保険業界も開拓していくという。
4.「EVバス」Proterra www.proterra.com
[HW/バス] Proterra Series F ($140M)
GM Ventures, Kleiner Perkins Caufield & Byers and Tao Capital Partners
EV駆動のバス。
12年以上研究開発を行い、一回のチャージで350マイルもの長距離を走れる独自バッテリー技術を持つ。また、タイヤの運動エネルギーを活用する回生エネルギーにより、バッテリーのフル再充電も可能だという。
価格は$800kと、通常のディーゼルのバスの約2倍となっているが、これまでに300台を都市や大学などに販売している。2016年の売上は前年の二倍と伸びており、全米のバスの出荷シェアの5%を占めるまでになっている。数年でのIPOを予定しているという。
5「B2B EC Saas」Cloudcraze www.cloudcraze.com
「B2B向けのEコマース」ソリューション。
まだ電話、Faxなどでの注文が多いB2Bの取引において、簡単にEコマースを立ち上げることができるソリューションを提供している。
Salesforceのプラットフォーム上で構築されているため、登録されている顧客などのデータがそのまま使えるというメリットがある。そのため、平均
で約8 週間程度と短期間でコマースサイトをリリースすることが可能。
2009年創業。現在社員は60名。AB InBev、Coca-Cola、GEなどの大手顧客を抱えている。導入価格は$250kからとなっている。