フェイスブック、超大型訴訟に直面 全米46州が参加

連邦取引委員会(FTC)と46 の州の司法長官は9日、反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いでフェイスブックをワシントンの連邦地裁に提訴した。「インスタグラム」や「ワッツアプ」などライバル企業を買収し、競争を阻害したとしている。提訴に参加していないのはサウスダコタ、サウスカロライナ、アラバマ、およびジョージアの4州のみ。原告団はコロンビア地区裁判所に対し、「今後、フェイスブックが原告州に事前に通知することなく1000万ドル以上の価値の買収を行うことを抑制する」よう求めた。本訴訟はさらに、「法廷が適切と認めるあらゆる追加の救済命令、たとえば違法に買収された企業、あるいは現在のフェイスブックの資産もしくは事業分野の分割あるいは再構成」を裁判所に求めている。フェイスブック側は、買収は規制当局によって承認されたと主張している。

次期厚生長官にベセラ氏
カリフォルニア州司法長官

バイデン次期米大統領の政権移行チームは7日、次期政権の新型コロナウイルス対策チームを発表した。厚生長官にはカリフォルニア州のハビエル・ベセラ司法長官が指名された。元下院議員のベセラ氏はヒスパニックで、LGBTなどマイノリティーの権利擁護に熱心であり、オバマ前政権による医療保険制度改革(オバマケア)実現に尽力した。厚生長官は感染症対策を指揮する米疾病対策センター(CDC)や、ワクチンや治療薬を審査する米食品医薬品局(FDA)を管轄する。上院で承認されれば、人種や性別で多様な顔ぶれをそろえる次期政権を象徴するひとりとなる。

ウーバー、非中核事業売却
自動運転と空飛ぶタクシー

ウーバーは7日、自動運転開発子会社ATGを同業のオーロラ・イノベーションに売却することで合意したと発表した。ウーバーはオーロラに4億ドルを出資する。また、ウーバーは空飛ぶタクシー部門をスタートアップ企業のジョビー・アビエーションに売却した。ウーバーはジョビーに7500万ドルを出資する。ウーバーの空飛ぶタクシー部門、ウーバー・エレべートはニューヨーク市でヘリコプターサービスも手掛けていたが、COVID-19感染拡大を受けてフライトを停止していた。同社は来年に四半期ベースで黒字を確保することを目指して非中核事業を手放している。

グーグルに制裁金
クッキー取り扱いで、仏当局

フランスの情報保護当局、情報処理・自由委員会(CNIL)は10日、グーグルとアマゾン・ドット・コムに対し、それぞれ1億ユーロ、3500万ユーロの制裁金の支払いを命じたと発表した。インターネットサイト閲覧履歴「クッキー」を利用者の同意なしに、広告目的でスマートフォンなどに保存させたことが、国内法違反に当たるとした。CNILの制裁金はグーグルに対する5000万ユーロがこれまで最高だった。クッキーに関する利用者への情報提供が3カ月以内に改善されない場合、1日当たり10万ユーロの追加制裁金を科すとしている。

オラクルも本社移転
オースティンへ

オラクルは11日、本社をカリフォルニア州からテキサス州に移したと明らかにした。オースティンに大規模な拠点を確保済みだという。同社は、本社移転は「多くの従業員がオフィスの場所を選択できるだけでなく、在宅勤務を一部の時間あるいは全面的に続けられることを意味する」と説明した。本社移転後もレッドウッドシティーなど米国内の主要拠点については維持するとしている。同社の従業員数は5月末時点で13万5000人。オラクルも他の多くの企業同様、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、従業員に在宅勤務を含む柔軟な働き方を一段と認めるようになった。

カリフォルニア
グーグル訴訟に参加

カリフォルニア州は11日、司法省が10月にグーグルを相手取って起こした反トラスト法訴訟への参加を求める文書を提出した。これまで原告団に入っていたテキサスやフロリダなど11州の知事はいずれも共和党で、民主党が主導する州の参加は初めて。同州のベセラ司法長官は、「インターネット検索エンジンに関しては、グーグルが市場を支配しているため、消費者と小規模事業主には選択肢がほとんどない」として、「排他的な合意を用いて市場を支配することで、グーグルは競争を抑圧して広告市場を不正に操作してきた」と述べた。

連続殺人犯の暗号解読
1960年代に37人殺害か

暗号解読マニアらが11日、1960年代後半にカリフォルニア州北部を恐怖に陥れた連続殺人犯ゾディアック・キラーから送られた暗号メッセージの一つを解読することに成功したと発表した。ゾディアック・キラーは、1968年と69年に少なくとも5人を殺害。だが計37人を殺害したと主張した。暗号文は、1969年11月にゾディアック・キラーがサンフランシスコ・クロニクルに送ってきたとされる。暗号を解読したデービッド・オランチャク氏らによると、メッセージには自慢話や当局への反抗的な言葉が含まれていたが、犯行動機や犯人の身元を示す手掛かりはないという。