今週の注目5社:出張経費削減 / リアルタイム地球観測 / Eバイクシェア / 不動産投資ローン/ スマートソックス

1.「出張経費削減」Rocketrip

[SaaS/旅行] Rocketrip
Series C ($15M) Bessemer Venture Partners, Canaan Partners and Google Ventures

企業向けの出張経費削減プラットフォーム。

従業員が出張経費(フライト・ホテル・レンタカーなど)を予算よりも低く抑えると、会社からリワード(ギフトカードなど)がもらえるロイヤリティプラットフォーム。Googleの社内システムを参考に開発された。出張一回につき平均$208の経費を削減でき、総額20-30%の経費削減につながるとのこと。既に、TwitterやPandoraなどを顧客に持つ。

2013年創業、本社はニューヨーク。 Google Ventures等から今回調達した$15Mは、法人営業チームの拡大に活用する予定。

2.「リアルタイム地球観測」EarthNow

[HW/衛星] EarthNow
Seed (NA) Airbus, Bill Gates, Greg Wyler and Masayoshi Son

地球の映像をリアルタイムに配信する衛星システム。

1基あたり227キログラムの重さの人工衛星を500基打ち上げ、人工衛星ネットワークの構築を目指している。利用者は地球上のあらゆる場所のライブ映像をわずか1秒ほどの誤差で見られるようになるとのこと。映像の解像度は発表されていないが、違法漁業の摘発や鯨などの移動の追跡、紛争地帯の監視などへの活用が期待されている。ビル・ゲイツや孫正義も投資しており、注目を集めている。

2017年創業、本社はワシントン。Airbus等から今回調達した資金は、引き続き開発費用に活用する予定。

3.「Eバイクシェア」Jump Bikes

[Service/モビリティ] Jump Bikes
200M by Uber

電動自転車のシェアリングサービス。

アプリで近隣にある電動自転車を探して、解錠するだけで利用できる。目的地で乗り捨てることができるドックレス型。価格は30分$2。現在、サンフランシスコで実証実験中だが、既に250台の電動自転車を配備している。1日の平均乗車時間は6-7時間で、距離は2.6マイルとのこと。Motivate、Bird、LimeBike、Spinなどバイクシェアリングサービスの競合は多いが、既にUberのアプリから使用できるため、リーディングサービスに躍りでる可能性も秘めている。

2010年創業、本社はニューヨーク。今回、1月に提携を発表したUBERによるスピード買収。買収額は$200M。

4.「不動産投資ローン」PeerStreet

[Service/フィンテック] PeerStreet
Series B ($29.5M) Andreessen Horowitz, Colchis Capital, Felicis Ventures, Navitas Capital, Solon Mack Capital, Thomvest Ventures and World Innovation Lab

不動産担保ローンへの投資プラットフォーム。

選りすぐられた良質な不動産担保ローンに、大手機関投資家だけでなく個人投資家もリーチできるマーケットプレイス。各不動産への最低投資額は$1,000と少額から可能。平均利回りは年率6-12%で、投資期間は6〜24ヶ月。昨年対比200%と急成長を遂げているとのこと。現在、更に流動性を高めるためのパイロットプログラムとして”30-Day Note”という短期投資商品も提供している。

元GoogleのBrett Crosbyが2013年に創業、本社はロサンゼルス。Andreessen Horowitz等から今回調達した$29.5Mは、採用に活用する予定。

5.「スマートソックス」Siren Care

[HW/ヘルスケア] Siren Care
Seed VC ($3.4M) DCM Ventures, Founders Fund, and Khosla Ventures

糖尿病患者向けのスマートソックス。

靴下に内蔵されたセンサー(片足に6つ)で足の体温を計測し、糖尿病による足の壊疽を事前に防ぐソックス。炎症や怪我などを感知するとスマートフォンに警告が送られる仕組み。普通の靴下と同じで洗濯機で洗え、充電の必要もない。現在Pre-Orderを受け付けており、年末に届けられる予定。月額19.95ドルのサブスクリプションモデルで、6ヶ月ごとに新しいソックスが送られてくる。

2015年創業、本社はサンフランシスコ。DCM Ventures等から今回調達した$3.4Mは、引き続き開発費用に活用する予定。