カリフォルニアの刑務所管理当局は先月31日、新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するため、暴力犯以外の受刑者およそ3500人を早期釈放すると発表した。州刑務所に暴力や性犯罪などを除く比較的軽い罪で服役中で、60日以内に仮釈放予定の受刑者を数週間以内に釈放する。カリフォルニア州矯正局によると、同州の刑務所では職員22人と受刑者4人が新型コロナウイルス検査で陽性と診断されている。同局は、早期釈放によって州が運営する刑務所の収容力と空きスペースが増加すると説明。犯罪被害者の支援団体は反対しているが、ニューサム知事は「刑務所の職員や受刑者を感染から守るため、あくまで仮釈放の時期を早める措置だ」と理解を求めている。ニューヨーク州は先月27日、感染すれば重症化しやすい高齢や持病のある収容者ら1100人を即時釈放の対象に指定した。
ディズニー、テーマパークを無期限閉鎖
ウォルト・ディズニーは、カリフォルニア州にあるテーマパーク「ディズニーランド・パーク」などの閉鎖期間を無期限にすると発表した。当初は3月末までの閉園予定だった。ディズニーは「この前代未聞のパンデミックが引き起こしている現状と、医療関係者と政府関係者の指導を鑑みて、ディズニーランド・リゾートとウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートは追って通知があるまで閉鎖いたします」と声明を出した。現在は、アメリカの2カ所をはじめ東京、香港、パリ、上海を含むすべてのディズニーパークが閉鎖されている。
ローカルメディアに追加投資、フェイスブック
フェイスブックは先月30日、ローカルのニュースメディア業界を支援するため、1億ドルの追加投資を行うと公表した。フェイスブックによると今回の資金調達の内訳は、ローカルの報道機関に対する2500万ドルの補助金と、世界中の報道機関に対する7500万ドルのマーケティング費用だという。今回の資金調達は、フェイスブックが2019年ローカルニュースに投じた3億ドルと、3月初めに発表した新型コロナウイルスの影響を受けた中小企業への1億ドルの補助金に続くもの。同社は「ローカルジャーナリズムが重要な公共サービスである」としている。
米経済はすでにリセッション、SF連銀総裁
サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は先月31日、新型コロナウイルス感染拡大抑制策を受け、多くの人が職を失ったり自宅待機したりしていることを踏まえると、米経済はすでにリセッションに陥っているとの考えを示した。サンフランシスコ連銀は前日発表した論文で、歴史的に「先行き不透明感が強くなった後は、金利の低下にもかかわらず、失業率の上昇とインフレ率の低下が見られる」と指摘。「新型ウイルスの感染拡大による先行き不透明感の高まりは、総需要の低下と同じような形で経済に影響を及ぼす」とした。
ANAとJAL、国際線の追加運休減便を発表
全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)は1日、新型コロナウイルス感染拡大を受け今年の国際線夏ダイヤにおける追加の減便・運休を発表した。ANAは成田−サンフランシスコ、羽田−フランクフルト線など40便を追加減便・運休する。影響は72路線、計3983便となる。今月24日までサンフランシスコ線はすべて運休する。JALも北米・ハワイ・グアム、欧州、東アジア路線で403便の追加減便・運休を実施する。計画していた国際線60路線5148便のうち、今回発表分を合わせると85%に当たる60路線4366便を運休・減便する。
ズームCEO謝罪、乗っ取り問題で
ズーム・ビデオ・コミュニケーションズのエリック・ユアンCEOは2日、セキュリティーの問題について「基準に達していない」ことを謝罪し、新機能の開発をとりやめ、安全性とプライバシー保護の問題に集中すると説明した。米連邦捜査局(FBI)は先月30日、ビデオメッセージングサービス「Zoom」について、会議中に乗っ取りが米国内で発生しているとして警告を発していた。これを受け、コネティカット州およびニューヨーク州の司法長官は同社に情報提供を求めている。ズームは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う在宅勤務の増加で利用者が急増した。
アップル、フェイスシールド設計
アップルは医療従事者向けフェイスシールドを設計しているほか、世界のサプライチェーンを通じて2000万枚超のマスクを調達した。ティム・クックCEOが5日、ツイッターで明らかにした。フェイスシールドは平たく梱包され100個入りの箱で出荷される。2分以内に組み立てられサイズは調整可能。最初の製品はすでにサンタクララのカイザー病院に出荷された。同社はその後も毎週100万個出荷する計画だという。また、調達した2000万枚を超えるマスクは、「グローバルな取り組みであり、政府と協力して、これらが最も必要な場所に寄付されるようにする」と発表されている。