サンフランシスコにあるナンシー・ペロシ下院議長(民主)の自宅が1日、何者かに襲撃された。襲撃者らは、ペロシ氏のガレージのシャッターに「我われはすべてを望む」と書き、建物に豚の頭を投げつけた。またガレージ前のスペースは、偽物とみられる血で覆われていた。襲撃は下院が承認した納税者への直接給付金を2000ドルに引き上げる法案を上院が否決したことに関係するものだと見られている。COVID-19感染拡大に対処する追加経済対策には、1人最大600ドルの現金給付が盛り込まれたが、トランプ大統領はこれを2000ドルに引き上げるよう要求。同氏に同調した民主党のペロシ下院議長は、同党が議席の過半数を占める下院で給付増の法案を可決していたが、上院の共和党トップ、マコネル院内総務は「上院をすみやかに通過する現実的な道筋はない」とした。
大晦日
盗難車でのひき逃げで27歳邦人女性死亡
先月31日、サンフランシスコダウンタウンのMission Streetの交差点で、信号無視をした車が別の車とぶつかったのち横断歩道を渡っていた女性二人がひき逃げされ死亡。そのうち一人は、福島県出身でサンフランシスコ在住のHanako Abeさん。犯人の男は仮釈放中に事件を繰り返しており盗難車だった車内からは拳銃や覚醒剤のようなものが発見された。
自動運転配送サービス
事業認可取得
マウンテンビュー拠点の自動運転配送サービスのスタートアップNuroは先月23日、カリフォルニア州自動車局から自動運転での配送サービスの事業認可を取得したと公表した。これは実際に料金を請求して報酬を受け取るための許可で、同社が最初の認可企業となった。許可により、Nuroはサンタクララ郡とサンマテオ郡の指定された地域内の道路で、配送サービスのために小型のドライバーレス車両を使用することができる。自動運転の配送サーピスはCOVID-19のパンデミック下感染拡大を最小限にとどめるものとして期待する向きもある。同社はソフトバンクが支援している。
インテルに改革要求
物言う株主
アクティビスト(物言う株主)として知られるヘッジファンドのサード・ポイントが半導体大手インテルに戦略上の選択肢を模索するよう求める書簡を送ったことが分かった。先月29日、米メディアが報じた。書簡でサード・ポイントはインテルに、「人的資本管理の問題」への早急な取り組み、チップ設計部門と製造部門の分離などを求めているという。インテルはこれまで、外部への生産委託拡大を求める投資家の提案への対応が遅れていたが、サード・ポイントの改革要求で大規模な事業再編が進む可能性がある。サード・ポイントは10億ドルものインテル株を保有している。
ロックダウン無期限延長
州南部で事態窮迫
カリフォルニア州では先月29日、州の人口の大部分を占める地域で厳格なロックダウンが無期限で延長された。COVID-19感染はロサンゼルス周辺とサンホアキンバレーで特に深刻で、集中治療室の空き病床がほとんどなくなりつつある。サンフランシスコ周辺でも空床率が10%弱、サクラメント周辺では17%弱となっている。ロサンゼルスのガルセッティ市長は31日、「我々はこれから最も厳しく暗い日々を経験することになる」と述べた。ロサンゼルス一帯では老朽化した病院の酸素供給システムを修理するため、陸軍工兵隊から設計や建設の専門家が動員されている。
州内でも変異種確認
サンディエゴ郡で
カリフォルニア州のニューサム知事は先月30日、英国で検出された感染力の高いCOVID-19の変異種が同州南部で確認されたと述べた。ファウチ国立アレルギー感染症研究所長とのオンライン対談で明らかにした。コロラド州が前日、国内で初めて変異種が確認されたと発表していた。ファウチ所長は「カリフォルニアでより多くの事例が出てきても驚きではない。他の州からも報告されることになるだろう」と述べ、既に米国内で変異種が広がっている可能性に言及した。報道によると患者はサンディエゴ郡の30歳の男性で、海外渡航歴はない。
事業所休憩室内での飲食禁止
サンタクララ郡
サンタクララ郡保健当局は先月31日、事業所内の休憩室での飲食を室内で1人であっても禁止する新たなガイドラインを発表した。休憩室内ではコーヒーメーカー、冷蔵庫、電子レンジなどの器機の使用は許される。飲食の場所として当局は車内などの安全な場所を推奨している。当局は、事業所の通常休憩室は十分な広さがなく換気が不十分なうえ、飲食のためにマスクを外すので休憩室内での飲食はCO0VID-19感染に繋がる最も危険な行為の一つだとしている。この規制は病院など医療施設には適用されない。休憩室を閉鎖できない事業所は当局に申請しなければならない。
テスラ50万台生産
納車は50万台にわずかにおよばず
テスラは2日、2020年には50万9737台の電気自動車を生産したことを発表した。2020年の納車台数は、前年比36%増の49万9550台と50万台にわずかにとどかなかった。ただし、最終的な数字は0.5%以上変化する可能性があるという。同社はCOVID-19のパンデミックが発生する前の20年1月時点で、年間販売が50万台を容易に超えるとの見通しを示していた。第4四半期に18万570台を納車し、前四半期比30%増として、四半期新記録を更新した。イーロン・マスクCEOの12月の従業員宛てメールによると、同氏は目標が手に届くところにあると示唆していた。