永住帰国をお考えの方、煩雑なお手続きはMayumi Ozaki におまかせください。
Exit Tax
日本へご帰国の際に、アメリカの永住権や国籍をアメリカ政府に返還する人がいらっしゃいます。実はかなり多くの人がこの手続きを移民局へなさいますが、気をつけなければいけないのはExpatriation Tax という税金がかかる可能性があるということです。
これは、過去5 年の平均課税額が一定の金額以上(たとえば2020 年は$171,000 以上)や、あなたの保有する全世界の財産の価値が2 ミリオンドル以上ある場合に、Expatriation Tax の対象になります。また過去5 年の所得税申告書は必ず提出しておく必要があり、納税をすべて支払っておく必要があります。
アメリカ永住権やアメリカ国籍を返還、放棄なさる場合Form 8854 という書類を提出する必要があります。この書類を提出しなかった場合罰金が$10,000 と、とても高額なのでご注意が必要です。このようにアメリカ永住権やアメリカ国籍を離脱する理由はそれぞれありますが多くの場合では、離婚が挙げられます。アメリカ人の配偶者と結婚して、アメリカ永住権やアメリカ国籍を取得しましたが、離婚とともに返却をするという場合です。
そのほか、会社の帰任によって日本へご帰国なさる駐在員様やそのほかの理由でアメリカ永住権やアメリカ国籍を取得したけど日本へご帰国なさるためアメリカ政府へ返還するというケースもあります。
最近多いのは、FBAR やFATCA などアメリカ政府による全世界の財産の申告による個人情報の把握もあります。アメリカ国外にある財産が $10,000 以上の場合はアメリカ政府に毎年報告しなければいけません。
Expatriation Tax はIRS にとって居住者としての納税者から最終的に課税できるチャンスですので今ある財産を保有しているにもかかわらず、全て売却する事が前提でキャピタルゲインを計算し、それに見合った税金を支払います。
過去5 年の平均税額が$171,000 以上ですが、たとえ奥様だけがグリーンカードを手放すとしてもジョイントで申告している場合はジョイントの税額が対象になります。そのためグリーンカードを手放すということが分かった時点で夫婦別に確定申告をするというのは一つの対策でもあります。
過去5 年の確定申告を必ず提出していなければいけないのでこの時点で、FBAR や FATCA 申告がすべてなされているか確認する必要があります。
401K がある場合は納税が延期されますので、最大限に401K に財産を入れておくというのはいい考えです。401K はその資産を引きだした場合に課税対象になります。
FBAR・FATCA について
FBAR はReport of Foreign Bank and Financial Accounts を略したもので、日本へ帰国してもグリーンカードを保有する場合は、全世界の所得をアメリカ政府に対して確定申告する必要があると同時に、全世界の財産をアメリカ政府に報告する必要があります。
FATCA は、Foreign Account Tax Compliance Act の略称です。
罰金回避の条件として「申告をしていなかったのが故意ではない」ということですが、IRS が監査を始める場合、回避は難しくなりますので、監査の対象になる前に早めに申告をする必要があります。過去の申告書をすべて申告済み、納税済みにしてコンプライアンスしているということを証明する必要があります。また、ソーシャルセキュリティ番号が必要です。
FBAR に関するよくある質問
「1 万ドル以下の残高の口座は FBARで申告しなくていいですか?」
お持ちの銀行口座の全口座の残高の合計が$10,000 以上の場合は全部の銀行口座を申告します。たとえば口座A 残高$1000、口座B 残高$9,000 でAもB も$10,000 以下ですが合計すると$10,000 なので口座A も口座B も申告します。
もしも口座間で移動がある場合は年末の残高でOK。(残高が$50,000 以上であればFATCA が必要になります)FATCAをする場合は修正申告も必要になります。FATCA は1040 と一緒に提出しないといけないからです。
「保険口座も FBAR と FACTA8938 には必要ですか?」
満期型の保険の口座もFATCA8938 には必要です。
「FACTA8938 は銀行情報のみでしたか?」
銀行と証券と保険とゴールドなどの投資です。金融会社の名前、住所、口座番号が必要です。
「その場合は0円でも申告が必要ですか?」
その年の口座の最高残高を申告します。その口座がまだ有効で口座のアクセス権利を持つ場合は申告します。
「利子がほんの少し出ているのも申告必要ですか?」
FBAR は 利子があってもなくても申告します。保険のキャッシュバリューは保険の解約返戻金または解約時お支払金額をお願いします。
尾崎真由美 会計事務所
ウェブサイト:1040CA.com
電話:1-877-827-1040(日本語フリーダイヤル)
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