カリフォルニア州のニューサム知事は11日、学校の教員や職員は新型コロナウイルスのワクチンを接種するか定期的な検査を義務づけると発表した。州として公立と私立双方の学校の教職員を対象にした措置は初めて。知事は「学校が再開して対面授業に戻るなか、親に子どもたちが安全だとの信頼を提供するため、われわれはすべての教職員にワクチン接種を促している」と述べた。米小児科学会によると、全米の子どもの新規感染確認者数は6月後半以降増加に転じ、今月5日までの1週間は9万3824人と6月24日までの週から11倍超に達した。カリフォルニア州の教職員55万人超を代表する2つの組合が今回の措置について支持を表明している。州の公衆衛生当局からの指示は12日に施行され、学校側は10月15日までに全面順守することになる。
大阪府を超える面積が焼失
鎮火は30%
7月14日にカリフォルニア州北部シエラネバダ山脈で発生した同州最大規模の森林火災「ディクシー・ファイア」は11日までに2,027平方キロを焼失した。これは大阪府の面積(1,905平方キロ)を上回る。11日に新たに550軒が焼失したと明らかにされた。これまでに焼失した一戸建て住宅は1,000軒以上。1万人近くが消火活動に当たっているが、鎮火率は30%にとどまっている。米国では11日時点で15の州で森林火災が発生。モンタナ州南部では「リチャード・スプリング・ファイア」が急速に拡大し、住民に避難命令が出された。
屋内施設利用者接種証明義務化
サンフランシスコ
サンフランシスコのロンドン・ブリード市長は12日、全米の主要都市の中で初めて、飲食店や劇場といった屋内施設の利用者にワクチン証明書の提示を義務付けると発表した。対象となるのは12歳以上の市民で、屋内のレストランやバー、スポーツジム、劇場、および1,000人以上が集まる大型イベント会場に入場する条件として、ワクチン接種完了の証明書提示を義務付ける。利用者だけでなく従業員も対象となり、従業員は10月13日までに接種完了を証明する必要がある。経営者団体も、市が打ち出した今回の措置を支持すると表明した。
フェイスブック再開は来年
デルタ株感染拡大で
フェイスブックは12日、感染力の強いCovid-19のデルタ変異株を巡る懸念から、米国内の全従業員と海外の一部の従業員のオフィス勤務再開を来年1月まで延期すると発表した。また、同社はオフィスに復帰する米従業員にワクチン接種とマスク着用を義務付ける方針。同社広報担当のトレーシー・クレイトン氏は「引き続き状況を見守り、専門家と協力して全員の安全を優先したオフィス復帰計画に取り組む」としている。デルタ株を中心とする国内感染の再拡大を受け、米企業の間ではオフィス復帰やワクチン接種、マスク着用に関する方針を見直す動きが出ている。
アップル新機能への懸念
従業員のあいだにも
アップルが米国の利用者がiPhoneの写真をiCloudにアップロードする際、児童の性的虐待に関するデータベースと照合して、問題のある写真を特定する機能を導入すると発表したことに関して同社社員の間でも懸念が広まっている。従業員の中にも政府に検閲目的で悪用やプライバシーの侵害を懸念する声がある。一方でこうした懸念について機能が誤解されているという社員もいる。アップルは同機能が動画には適用されないこと、政府による利用は拒否することを確認している。同社のクレイグ・フェデリギ上級副社長は、機能は公正な監視が可能としている。
在宅勤務継続で減給の可能性
減給でも在宅望む人も
グーグルは在宅勤務を続ける従業員に対して住む場所に応じて最大で25%減給する方針。10日、ロイターが報じた。在宅勤務のうち、オフィスがある都市に住む場合は言及されず、オフィスから離れたコストが低い場所に住むほど言及額が多くなる。フェイスブックやツイッターなども同様の方針を明らかにしている。一方、保険会社のブリーズが完全在宅勤務可能な仕事に就いている人、就きたい人1000人を対象に行った調査によると、3人に2人は在宅勤務と引き換えに5%減給を、7人に1人が25%減給を受け入れると回答、約半数が在宅なら毎週10時間余計に働いてもいいとした。
アプリストア機制法案
アップル、グーグルを標的
超党派の3人の米上院議員は11日、アップルやグーグルなど市場を独占している企業のアプリストアを規制する法案を提出した。法案は、アップルやグーグルなどがアプリストアで自社の決済システム利用をアプリ提供者に義務付けることや、別のアプリストアや決済システムを通じて異なる価格や条件を提示したアプリ提供者を罰することを禁止している。また、13日は米下院の超党派議員2人が同様の法案を提出した。法案を提出した上院議員は、アップルやグーグルは「イノベーションを阻害し、経済に影響を与えている」と述べている。