ギグエコノミー企業で働く人を従業員とせず、個人事業主と位置付けられるようにする「Proposition 22」に対し、カリフォルニア州判事は20日、州憲法に違反しているとの裁定を下した。「Prop22」は州の住民投票で2020年11月に可決されていた。アラメダ郡高等裁判所のフランク・ローシュ判事は、Prop22に反対する労働組合「SEIUカリフォルニア」からの訴訟を受けた裁判で、Prop22は州議会議員の労災補償に関わる立法権限を制限するものであるため、違憲であると判断した。判事はまた、一部の条項が、将来的にドライバーの団体交渉を制限する内容になっていることから、住民投票が複数の関連性のないテーマを扱うことを禁止する州の規則に違反していると指摘した。これに対し、ギグエコノミー企業を代表する業界団体「Protect App-Based Drivers & Services Coalition」は上訴を決めた。ウーバーも上訴する予定。
難病の赤ちゃんスタンフォードで手術へ
東京五輪銀メダリストが支援
スタンフォード大医療センターでポーランドに住む生後8ヵ月の赤ちゃんが心臓手術を受けることになった。この心臓手術はポーランド国内では不可能で家族にとってスタンフォードが最後の希望だったという。そのため家族は募金活動をしていたが、それを知った東京オリンピックの女子やり投げで銀メダルを獲得したポーランドのマリア・アンドレイチク選手はメダルを競売にかけ資金調達に協力。メダルは同国の小売りチェーン「ジャプカ」が12万5,000ドルで落札した。同社はメダルをアンドレイチク選手に返還したうえ、資金調達の支援を表明した。
山火事で感染者数、死亡者数悪化か
PM2.5の影響で
カリフォルニア州、オレゴン州、ワシントン州の山火事の煙でこれら3州のCovid-19感染者数と死者数を悪化させているという研究が13日、学術誌「Science Advances」に発表された。研究を発表したのはハーバード大学の生物統計学者フランチェスカ・ドミニチ氏。問題となっているのは煙に含まれるPM2.5という微小粒子状物質。これが免疫力などCovid-19に対する抵抗力を弱めるという。論文では、火災の煙がなければ、感染者は1万9,742人、死者は748人少なかったと見積もっている。しかし、これは実際に火災が起こった郡の数値のため事態の過小評価の可能性があるとドミニチ氏は述べている。
ヨセミテ近くで
一家が謎の死亡
ヨセミテ国立公園に近いシエラ国有林のハイキングコースで17日、一家3人と飼い犬1匹が死亡しているのが発見された。死亡したのはジョン・ゲリッシュさん、エレン・チャンさんと、1歳の娘のミジュさん。一緒にいた飼い犬も死んでいた。16日から捜索活動を行っていたマリポサ郡保安官がマーセド川近くの登山路で一家の遺体を発見した。死亡原因を調査中。遺書は見つかっておらず、外傷を受けた痕跡もなかった。保安官事務所は一酸化炭素中毒の可能性、有毒性藻類による死亡の可能性を調べている。マーセド川では先月有害藻類が発見された。
上院議員が取引委にテスラ調査要求
道路交通安全局はすでに調査開始
リチャード・ブルーメンソール、エドワード・マーキー両上院議員(共に民主)は18日、連邦取引委員会のリナ・カーン委員長宛てに書簡を送り、テスラに対する調査を要請した。同社はオプションで「オートパイロット」機能を提供しているが、その名称が完全自動運転であるかのような誤解を招き、運転手が機能を過度に信頼してしまった場合に「重大な事故が発生する恐れがある」としている。一方、道路交通安全局は16日、テスラが2014年以降に製造したEV計76万5,000台を対象に、「オートパイロット」の正式な調査を始めたと発表した。
ディクシー・ファイアで焼失
東京都の面積を超える
全米最大規模の森林火災となっている「ディクシー・ファイア」が19日、乾燥と強風によってさらに拡大。7月13日に発生してから焼失面積は2,745平方メートルとなった。これは東京都の面積を超えるほど大きく、鎮火率は35%にとどまっている。PG&Eは、風で送電線が火元となるのを防ぐため、州北部で計画停電に踏み切った。一方、サクラメントの東で17日、小規模な山火事が強風によってエルドラド郡の山村、グリズリーフラッツに燃え広がった。米国では西部を中心に12州計104カ所で森林火災が発生。全焼失面積はほぼ岐阜県の面積と同じ1万360平方メートルに及ぶ。
フェイスブックを再提訴
連邦取引委員会
連邦取引委員会は19日、フェイスブックを反トラスト法違反の疑いで再提訴した。取引委員会は昨年12月、同社による「インスタグラム」や「ワッツアップ」などの買収が、将来性のあるライバル企業を取り込んで競争を阻む行為だとして提訴。ワシントンの連邦地裁は今年6月末、主張に法的根拠が不十分だとして訴えを却下していた。再提訴の期限を迎えた19日、取引委員会は、当初の訴状より30ページ近く多い訴状を裁判所に提出した。2011年の時点で米国のSNSの月間利用者のうち、フェイスブックの利用者が少なくとも65%を占めていたことなどが加えられている。