アップル勝利も厳しい命令 エピックは控訴示唆

 エピックゲームズとアップルがアプリの配信や課金のシステムなどをめぐって争っていた裁判で10日、カリフォルニア州の連邦地方裁判所は「アップルがビジネスで成功していることは違法ではない」などとして、反トラスト法に違反しているとは結論づけられないとし、エピックゲームズ側の主張を退けた。一方、イボンヌ・ゴンザレス・ロジャーズ判事はアップルのアプリ取引について、手数料を回避する選択肢を開発業者に与える必要があるとして見直しを求める命令を出した。アップルが命令を受け入れれば、開発者は最大30%の配信手数料の支払いを回避できる。米国では昨年、アップストアの手数料収入が推定63億ドルで、その大半がアプリ内の購入やサブスクリプションだった。エピックゲームズのティム・スウィーニーCEOは自身のツイートで控訴する考えを示唆した。

銃撃事件で姪が死亡
殿堂入りレスラーは情報提供呼びかけ

 米プロレスWWE殿堂入りのリキシさんが姪ジャエダ・トファエノさんの犯人に関する情報提供を呼びかけている。リキシさんは先月31日、自身のツイッターに「助けを求む。何ものかが俺の姪をベイエリアで撃ち殺した。姪のジャエダ・トファエノさんは16歳だった。奴らを見つけるのに力を貸してくれ。」と投稿した。ジャエダさんが銃撃されたのは7月30日、サンフランシスコのベイビュー地区。一緒にいた女性は一命をとりとめたが、ジャエダさんは死亡した。情報提供にサンフランシスコ市警は5万ドルの報償金を用意している。リキシさんは80年代に新日本プロレスにも参戦した。

虚偽情報の方がリアクションがある
FB投稿で

 ニューヨーク大学とグルノーブル・アルプ大学の研究チームは、フェイスブック上で虚偽の情報を発信した投稿者は、事実に基づいたニュースに比べて6倍のエンゲージメントを得ているとの研究結果を発表した。2020年8月から2021年1月までの間に2,500以上の投稿を調査した。エンゲージメントの度合いは「いいね!」や「シェア」などのリアクションから算定した。また、全般的に極右の投稿者は極左の投稿者よりも多くの誤報を発信しているという。これに対し、フェイスブックは「コンテンツの実際の閲覧数とエンゲージメントを混同してはいけない」としている。

フォーブズ「全米大学ランキング」
1位はカリフォルニア大学バークレー校

 フォーブズはこのほど、2021年版「全米大学ランキング」を発表した。同誌によれば今回評価法を改定、排他性ではなく包摂性を考慮し、少数の恵まれた人ではなく多くの人にとってアメリカンドリームのエンジン役になっている大学に適切な評価が与えられるようにした。その結果1位となったのは、カリフォルニア大学バークレー校だった。公立大学がトップに選ばれたのも初めて。以下、2位イェール大学、3位プリンストン大学、4位スタンフォード大学、5位コロンビア大学、6位マサチューセッツ工科大学と続く。2017年からは首位を保っていたハーバード大学は7位。

同意を得ずに外すと民事罰の対象
米国初の州法成立か

 カリフォルニア州議会は7日、「ステルシング」(性行為の最中にパートナーの同意なく避妊具を外す行為)を違法にする法案を満場一致で可決した。知事が署名すれば、米国で初めて、ステルシングを違法にする州が誕生する。これにより、ステルシングは民法上性的暴行とみなされ、民事訴訟や民事罰の対象となる。ステルシングは身体的・精神的に有害な影響を及ぼすことが研究によって明らかになっている。ニュージーランドでは今年初め、セックスワーカーとの行為中にステルシングを行った罪で男性1人が起訴され、懲役3年9カ月が言い渡された。

初の韓国系女性連邦控訴裁判所判事誕生か
かつて共和党多数派上院で先送り

 ホワイトハウスは8日、バイデン大統領がルーシー・コ判事を第9巡回区控訴裁判所の判事職に指名したと明らかにした。連邦議会上院の承認を受ければ、コ判事は連邦控訴裁判所判事に就任する最初の韓国系米国人女性になる。コ氏はハーバード大学ロースクールを卒業、サンタクララ郡カリフォルニア州高裁判事などを経て、カリフォルニア北部地区連邦地裁判事。第9巡回区控訴裁判所は米国西部などを管轄する。コ判事は2016年にも当時のオバマ大統領によって第9連邦控訴裁判所判事に指名された。しかし共和党が多数を占めていた上院で承認手続きが先送りされた。

人種間不平等は米経済にも悪影響
連銀SF地区総裁

 サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は8日、共著論文のデータを引用し1990年以降人種や民族間の不平等が米経済に約51兆ドルの損失をもたらしているとの見方を示した。データによると黒人男性の雇用率は他の人種の男性よりも常に低い。また、黒人とヒスパニック系の労働者の所得は白人の所得水準を下回っている。論文では黒人やヒスパニック系の男女が教育、就職、収入で白人と同等の場合GDPがどの程度増えるかを試算した。その結果、労働力だけでも1990年から2019年までの間、最大22兆9,000億ドル拡大するという。