知事原発稼働継続に言及 電力の安定供給に不安

カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事の広報担当者は先月29日、知事が州内唯一の原子力発電ディアブロ・キャニオンの稼働継続を検討していることを明らかにした。同州は、2045年までにすべての電力をクリーンな資源で生産することを目標としているが、その一方で電力の安定供給という課題に直面している。ディアブロ・キャニオンは、2020年にカリフォルニア州全体の電力需要の8.5%を供給している。PG&Eは、労働組合、環境保護団体、原子力関係者との合意の一環として、原子炉のライセンスが切れた時点で原発を閉鎖する予定だった。しかし、知事は知事は、原子力発電所の運転継続を支援することを目的とした60億ドルの新しい連邦プログラムの資金提供申請を仄めかしている。ただし、申請できるのはPG&Eであり、また知事には原発の運転免許に関する直接的な権限はない。

第1四半期決算、予想下回る
アルファベット

グーグルの親会社アルファベットが先月26日、第1四半期決算(1~3月期)を発表した。欧州の広告収入鈍化と動画サービス、ユーチューブの不振が響いて売上高が予想を下回った。売上高は680億ドルで、アナリスト予想の681億ドルをわずかに下回った。1株あたり利益は24.62ドルで、アナリスト予想の25.94ドルに届かなかった。ユーチューブの広告収入は68億7,000万ドルで、アナリスト予想平均74億ドルを下回った。ルース・ポラットCFOは売上高について、ウクライナ侵攻に伴うロシアでの同社の商業活動停止や広範な混乱の影響を受けたと説明した。

グーグルの資産差し押さえ
ロシア

モスクワの仲裁裁判所は先月26日、ロシアにおけるグーグルの財産と資金5億ルーブル(約700万ドル)相当の差し押さえを命じた。グーグルはロシア大手テレビ局GPMエンターテインメント・テレビジョンのユーチューブ・チャンネルへのアクセスを遮断。GPMはアクセス回復を求めて提訴していた。仲裁裁判所はGPM側の訴えを認めるとコメントしている。また、ロシアの裁判所は禁止されているコンテンツを削除しなかったとしてグーグルとツイッターにそれぞれ300万ルーブル(4万1,000ドル)の罰金を科した。

利用者再び増加
メタ

メタ・プラットフォームズが先月27日発表した第1・四半期決算は、純利益が予想を上回ったほか、フェイスブックの利用者が再び増加に転じた。株価は時間外取引で一時19%余り上昇した。総売上高は7%増の279億1000万ドルで、アナリスト予想の282億ドルに及ばなかった。純利益は74億7000万ドルと21%減少したものの予測は上回った。フェイスブックの1日当たりアクティブユーザー数は19億6000万人となり、初の減少となった前四半期から成長軌道に復帰した。また、第2・四半期の売上高は280億─300億ドルと慎重な予想を示している。

業績好調も株価は下落
アップル

アップルが先月28日発表した第2・四半期(1─3月)決算は、利益と売上高が過去最高を更新した。売上高は前年同期比8.6%増の973億ドルで、予想平均の938億9,000万ドルを上回った。利益は250億ドル(1株当たり1.52ドル)と、予想の232億ドル(同1.43ドル)を上回った。アイフォーンの売上も5.5%増の506億ドル。予想平均を上回った。しかし、経営陣が中国での生産や需要の落ち込み、ウクライナ紛争による売り上げへの影響、サービス事業の成長鈍化など悲観的な見通しを示し、株価は引け後の取引で2.1%下落した。

サンノゼ市警警官の死因は薬物中毒
元サンノゼ州立大学スターランニングバック

サンタクララ郡監察医は先月30日、3月13日にサンノゼ市警の警官が死亡した事件は「フェンタニル中毒」が原因であったと発表した。デジョン・パッカー巡査はミルピタスの自宅で意識不明の状態で発見された。フェンタニルは極めて強力な鎮痛作用を有しており、ミュージシャンのプリンスもフェンタニルの過剰投与で死亡している。サンノゼ市警のアンソニー・マタ署長は、警察署は職員向けに薬物乱用防止トレーニングを予定しており、警官には精神的なサポートサービスを提供していると述べた。パッカー氏は、サンノゼ州立大学のスターランニングバックだった。

低所得者向け医療保険制度拡大
既往症、支払い能力にかかわらず

5月1日より、カリフォルニア州の低所得者向け医療保険制度であるMedi-Calは、移民ステータスの有無にかかわらず、全額補償の資格を50歳以上の18万5000人以上に拡大した。この拡大は同州の「Healthy California for All」戦略に基づくもので、ギャヴィン・ニューサム知事は昨年拡大を可能にする法案に署名している。医療サービス局のミシェル・バース局長は、「今回の措置は、すべてのカリフォルニア州民が質の高い医療を受けるに値するという我々の基本的な信念を反映したものだ」と述べている。Medi-Calは既往症や支払い能力に関係なく提供される。所得制限は、連邦貧困レベルの138%となっている。