高齢者に食事を配達 新プログラム導入

カリフォルニア州のニューサム知事は24日、COVID-19の影響で外出が難しい高齢者らに食事を届けるプログラムを始めると発表した。プログラムは連邦緊急事態管理局と州内自治体との合意によって実施される。全米初の試み。高齢者にレストランが朝食、昼食、夕食を届け、プログラムが朝食16ドル、昼食17ドル、夕食28ドルまで補償する。財源は管理局が75%、地元自治体が25%を負担する。これによって外出困難な高齢者に食事が確保されるとともに、レストランには収入が、地元自治体には税収が、失業者には雇用が見込まれる。このプログラムの利用には健康状態や家計に条件があるが、約120万人が主な対象者になるという。ニューサム知事は「緊急事態管理局とのパートナーシップによってレストランを再開し、高齢者に食事を届けることができるようになった」と述べた。

ニュースコンテンツ使用料の支払い義務化
豪、グーグルとフェイスブックに

オーストラリアのフライデンバーグ財務相は20日、フェイスブックとグーグルに対し、広告収入を国内メディアと共有することを義務づける法律が成立するとの見通しを示した。これによってグーグルとフェイスブックには強制力のある行動規範が課され、ニュース記事などのコンテンツ使用料を豪報道機関に支払うことが義務付けられる。フライデンバーグ氏は、法制化は「これらIT大手に責任を負わせ、真の競争を保証し、平等な条件を提供するため」としている。

COVID-19初の死者は2月6日
1月中旬には感染拡大か

サンタクララ郡当局は21日、疾病対策センター(CDC)から受け取ったCOVID-19の検査結果で、2月6日と同月17日に自宅で死亡した2人が陽性と判定されたと発表した。米国内での新型ウイルスによる初の死者は2月26日にワシントン州で死亡した人物とされていたが、その約3週間前には既に死者が出ていたこととなる。専門家はCOVID-19の感染拡大は今年1月中旬には始まっていた可能性があるとしている。郡の検視官は、2人が死亡した時期は渡航歴がある人や特定の症状により治療を求めた人のみと検査が非常に限られていたと説明している。

実際の感染者は40倍以上
州は検査体制拡充へ

南カリフォルニア大学は、ロサンゼルス郡の一部住民を対象にCOVID-19の抗体検査を行った結果、感染者は約4.1%に上り、実際の感染者は確認されている感染者の40倍に及んでいる可能性があるとの研究結果を発表した。スタンフォード大もサンタクララ郡に関して同様の研究結果を発表している。ギャビン・ニューサム州知事は22日、現在の1日およそ1万6000件の検査件数を4月30日までに2万5000件に増やし、その後数週間で6万~8万件にまで引き上げると述べた。また、知事は感染者に聞き取り調査を実施する1万人の調査員を組織するとした。

COVID-19に消毒液
肺にとって最悪

トランプ大統領が23日、消毒液の注射でCOVID-19を死滅させる可能性に言及したことについて、カリフォルニア大サンフランシスコ校のジョン・バルメス教授(呼吸器科医)は「塩素系漂白剤を吸い込むのは、肺にとって最悪だ」と述べた。大統領は消毒液の注射について「試してみたら面白いだろう」と述べていた。ニューヨーク市当局は25日、大統領の発言直後に、消毒液など化学物質を体内に取り込むなどの事故の相談が急増したと明らかにした。バルメス教授は「漂白剤やイソプロピルアルコールの希釈率が低くても安全ではない」と注意している。

広告主に身分証明義務付け
グーグル

グーグルは23日、自社の広告購入ソフトウエアを通して広告枠を購入する全ての広告主に対し、身元確認を義務付けると発表した。偽情報や新型コロナウイルス関連製品の広告取り締まりを強化する狙いだ。それによると、グーグルに広告を掲載する場合、個人は個人情報を提示して身分を証明、企業は登記書類を提出して登記国を証明する必要がある。グーグルが自社のブログで明らかにした。同社は政治広告については2018年から同様の取り組みを始めている。身元確認は、まず米国で今夏から段階的に導入し、他の国にも展開していく方針としている。

FB、ズームに対抗
動画チャット機能導入

フェイスブックは24日、遠隔会議サービスのズーム・ビデオ・コミュニケーションズに対抗し、新たな動画チャット機能を導入すると明らかにした。「メッセンジャー・ルーム」と呼ばれるこの新サービスでは、招待ベースで、最大50人まで動画チャットに参加できる。フェイスブックの利用者は、フェイスブックのアカウントを持っていないユーザーもメッセンジャー・ルームに招待することができる。ビジネス向けサービスであるズームなどとは異なり、誕生日やハッピーアワー、読書サークル、保護者同士の集まりなどでの友達や家族との交流を目的としている。