コロナでも増収維持 アルファベット

グーグル親会社アルファベットが先月28日公表した1-3月期(第1・四半期)決算は、増収を維持した。新型コロナウイルス流行により、米企業は大きな打撃を受けているが、ハイテク大手はうまく乗り切っていることを示唆した。アルファベット全体の売上高は前年比13%増の412億ドル。アナリスト予想平均(10・87%増の402億9000万ドル)を上回った。グーグルの広告販売は約10%増の338億ドルに伸びた。決算の発表を受けて、アルファベットの株価は時間外取引で3%値上がりした。ルース・ポラットCFOは、「四半期最初の2カ月は好調だったが、3月に入り広告収入が大きく鈍化した」とし、「長期的なビジネス機会への投資を継続すると同時に、ビジネス実行の効率性アップにいっそう重点を置いている」と説明した。

アップル、iPhone量産延期か。関係者

 アップルは今年発売する「iPhone」旗艦機種の量産を1カ月程度延期する。ウォールストリート・ジャーナル紙(WSJ)が先月27日、複数の関係者の話として報じた。COVID-19の影響で個人の需要が世界的に鈍っているほか、家電のサプライチェーンの心臓部に当たるアジアでの生産が混乱しているためだという。同社は今年5Gワイヤレス接続に対応するモデルを含む、4機種の新型iPhoneを発表すると言われているが、WSJはまた、アップルが下期の生産台数を最大20%削減する計画とも報じた。

フェイスブック、増収増益
利用者は30億人

フェイスブックは先月28日、2020年第1・四半期(1-3月)の業績を発表
した。売上高は177億3700万ドルで前年同期比17%増、営業利益58億9300万ドルで78%増、純利益49億299万ドルで102%増だった。同社の売上の98%は広告。COVID-19の感染拡大の影響で最後の3週間は大きな落ち込みが見られたいう。会見でザッカーバーグCEOはCOVID-19について「当社の事業への影響は非常に大きい」と語った。また、同社はフェイスブックやインスタグラム、ワッツアップなどグループのサービスの月間利用者が30億人に達したと明らかにした。

Google Meet
アカウント持つユーザーに開放

グーグルは29日、法人向けクラウドサービス「G Suite」に提供していたビデオ会議システムGoogle Meetを、Gmailアカウントを持つすべてのユーザーに開放すると発表した。COVID-19の影響ででビデオ会議の需要が急増していることを受け、新たな利用者獲得に活用する。参加人数の上限は100人。個人用のGoogle Meetは、2020年9月30日以降は会議時間の上限が60分に制限されるが、それまでは制限時間なしで利用できる。ビデオ会議を巡っては、ズーム・ビデオ・コミュニケーションズの「ズーム」が先行。フェイスブックが新サービス「メッセンジャールーム」の開始を発表した。

売り上げ増も赤字転落、ツイッター

ツイッターが先月29日発表した第1・四半期決算は、COVID-19に関する情報を求める利用者数の増加を追い風に売上高が市場予想を上回った。一方、広告収入の低迷などが響き、最終損益は赤字に転落した。売上高は8億800万ドルと、アナリスト予想の7億7300万ドルを上回った。損益は800万ドルの赤字。1株当たりの赤字は0・01ドルで、市場予想の0・02ドルよりは小幅な赤字幅にとどまった。売上高全体の約84%を占める広告収入は3月11─31日に前年比で約27%落ち込んだ。

テスラ黒字維持。工場閉鎖にCEO不満

テスラが29日に発表した1-3月の調整後純利益は、2億2700万ドル(1株当たり1・24ドル)、売上高は約60億ドルと、いずれもアナリストの予想平均を上回った。第3・四半期連続で最終黒字を維持し、期中の販売台数は8万8496台と40%増加した。マスクCEOは会見で、COVID-19の影響で閉鎖されているフリーモントの工場の再開時期は分からないとし、外出禁止令について「自宅から出れば逮捕される現状はファシストだ」と非難した。製造やサプライチェーンの復旧のめどは立っておらず、純利益とキャッシュフローの通年見通しは第2・四半期決算発表の際に見直すとした。

アップル、増収増益。 iPhoneの売り上げは減

アップルが先月30日に発表した第2・四半期(1-3月)決算は売上高と利益が市場予想を上回った。全体の売上高は583億ドル、1株利益は2・55ドルで、それぞれ前年同期の580億ドル、2・46ドルから増加。1株当たりの利益は2・55ドル、前年同期から4%増加した。iPhoneの売上高は289億6000万ドルと、前年同期より7%の減少。それをサービスの過去最高の売上高とウェアラブルの四半期最高の売上高が補った。