さて、質問です。
12月21日は何の日?
冬至の日です。
◆ 冬至って、そもそも何の日?ー冬至の日は日照時間が最も短くなる
冬至は、二十四節気のひとつ。二十四節気とは、季節の移り変わりを知るためのもので、1 年間を約 15 日間ごとに 24 に分け、その分割点を含む日に季節を表す名称を付けたものです。
冬至は固定ではなく毎年変動し、12 月 21 日頃にあたります。ちなみに夏至は同様に 6 月 21 日頃となります。二十四節気は 1 年を太陽の動きに合わせて 24 等分して決められるので、1 日程度前後することがあるからです。古代には、冬至を 1 年の始まりとしていました。
また冬至とは、北半球において太陽の位置が 1 年で最も低くなり、日照時間が最も短くなる日です。肌寒くなると、日が暮れるのが早いなと感じるのはそのためです。下の図をご覧ください。冬至の日の日照時間を、太陽の位置が 1 年で最も高くなる夏至と比べると、北海道の根室で約6 時間半、東京で約4 時間40 分もの差があります。
◆「一陽来復」(いちようらいふく)とは?ー「冬至の七種(ななくさ)」で運気倍増?
「一陽来復」(いちようらいふく)とは、冬至を意味しており、新年の到来や、悪い事が続いた後で幸運に向かう事、陰気が極まった後に冬至から陽気に向かう事を意味しています。中国や日本では冬至は 1 年間で太陽の位置が最も低く日中が最も短くなる日(=太陽の力が一番弱まった日)であり、この日を境に再び力が甦ってくることから、陰が極まり再び陽にかえる日という、冬至を境に太陽が生まれ変わり、陽気が増え始めるとされています。
また「いろはにほへと」が「ん」で終わることから、「ん」にも一陽来復の願いが込められており、冬至に「ん」のつくものを食べると「運」が呼びこめるとも。にんじん、れんこん、うどん、ぎんなん、きんかんなど、運盛りの食べものに「ん」が2つつけば「運」も倍増すると考え、それら 7 種を「冬至の七種(ななくさ)」と呼ぶことがあります。これらのことから、冬至にかぼちゃを食 べる風習が古くから広まったと言えます。
また、冬至といえば柚子湯が欠かせません。冬至の日、柚子湯に入ると風邪をひかずに冬を越せると言われています。流行し始めたのは江戸の銭湯からであるとも。柚子(ゆず)=「融通」がきく、冬至=「湯治」。こうした語呂合せから、冬至の日にゆず湯に入ると思われていますが、もともとは運を呼びこむ前に厄払いするための禊(みそぎ)だと考えられています。また、冬が旬の柚子が放つ強い香りが邪気を払うという考えもありました。端午の節句の菖蒲湯も同様とされています。