入院患者10万人超過、医療逼迫の州も 妊婦に広がる危険

 米国で先月26日、Covid-19の入院患者が10万人を超え、過去8カ月間で最多となったと厚生省が発表した。入院患者は、過去1カ月間で2倍以上に増加した。入院患者が最も多いのはフロリダ州で次にテキサス州、カリフォルニア州が続いている。また、アラバマ、フロリダ、ジョージアの各州では、集中治療室の病床利用率が95%を超えている。子供の入院も大幅に増加し、2,000人以上の子供がCovid-19の感染もしくは感染疑いで入院している。カリフォルニア州、フロリダ州、テキサス州が全体の約32%を占める。さらに、若く健康な妊婦が入院して人工呼吸器が必要になったり、早産になったり、時に死亡するケースが報告されているという。妊婦の76.2%がワクチン未接種だった。妊婦の間でワクチンへの抵抗感が高いのはいずれのワクチンでも臨床実験で妊婦が除外されたことによる。

ケネディ元司法長官暗殺犯
仮釈放か

 カリフォルニア州当局は先月27日、1968年にロサンゼルスでケネディ元大統領の弟、ロバート・ケネディ元司法長官が暗殺された事件で終身刑で服役しているサーハン・サーハン受刑者(77)の仮釈放を勧告した。審査を経て数カ月をめどに州知事が勧告を支持すれば同受刑者は53年ぶりに自由の身となる。ホテルの調理場でケネディ氏を射殺したサーハン受刑者は第1級殺人罪などで有罪となり当初は死刑を言い渡されたが、72年に量刑が終身刑に軽減された。ケネディ氏の息子のロバート・ケネディ・ジュニア氏とダグラス・ケネディ氏は、仮釈放を支持している。

教室でマスク外した教師
生徒に感染させる

 マリン郡の公衆衛生当局は先月27日、Covid-19ワクチン未接種の小学校教師が5月、文章を読み上げる目的でマスクを外し、教室にいた生徒の半数以上を感染させたと報告した。同日発表された疾病対策センターのリポートによるとこのケースが同地域でのデルタ株感染拡大の引き金になった可能性がある。この教師はCovid-19の症状の可能性がある鼻水、疲労感などがあったがアレルギーだと思い出勤していたという。その結果、教室内の生徒22人のうち12人が感染、最終的には同校では教師自身を含む27人の感染が確認されたという。重症者はおらず全員回復した。

「キムチの日」制定
毎年11月22日

 カリフォルニア州議会下院は先月23日、毎年11月22日を同州の「キムチの日」と定める決議案を可決した。決議案には、「韓国がキムチの宗主国であり、その起源は三国時代初期までさかのぼる。2013年にユネスコも『キムジャン』を無形文化遺産に認定した」という内容が含まれている。これを受け、毎年11月22日、カリフォルニアではキムチ漬けなど、キムチに関するさまざまなイベントが行われる見通し。韓国政府は昨年、キムチ産業の振興、キムチ文化の継承と発展を目指し、11月22日を法定記念日の「キムチの日」に制定している。

アフガニスタン難民に無料宿泊施設提供
Airbnb

 サンフランシスコ拠点の民泊サイト「Airbnb」は先月24日、アフガニスタン難民の再定住を助けるため、2万人に対し世界各地で一時的に無料宿泊施設を提供すると発表した。同社のブライアン・チェスキー CEOは、「この時代の最大規模の人道危機」に対応するための措置だとし、「これをきっかけに、他のビジネスリーダーも同じことをしてくれればと思う。時間を無駄にはできない」とビジネスリーダーたちに行動を呼びかけた。また、同社は6月に2,500万ドル規模を目指す難民のための基金を立ち上げている。同社は非政府組織と協力して宿泊施設の提供を進めているという。

ウェイモ、「ロボタクシー」実験開始
利用は無料だが秘密厳守

 アルファベット傘下のウェイモは先月24日、サンフランシスコ市街地の公道で一部の市民を乗せる完全自動運転の「ロボタクシー」実験を開始したと発表した。実験では専用アプリ上で参加者を募る。乗車料金は無料だが、同社と秘密保持契約を結ぶ必要があり、乗車体験を口外したり、ソーシャルメディアに投稿したりすることはできない。運転席には緊急事態に備えてオペレーターが同乗する。使用車両は「ジャガー I-PACE」。リッチモンドやバーナル・ハイツなどを走る。同社は2017年より、アリゾナ州フェニックスで同様の公道上の自動運転試験を実施している。

州北部の山火事、南部に達する
ロスに迫る

 州北部の森林火災が先月25日の午後、南部のサンバーナディーノ郡にまで南下した。同郡ライトルクリーク周辺で火の手が上がり、少なくとも10棟の住宅とビルを焼き尽くした。わずか数時間で焼失面積は数平方キロメートルに達した。現在全米12州で発生している大規模な山火事は94件にのぼり、焼失面積は合計で約97万ヘクタール以上となっている。このうち州北部で発生したディキシー・ファイア出火から40日以上が経過し、焼失面積は約30万ヘクタールとなっている。カリフォルニア州では10件を超える山火事が延焼中で、消防士1万4千人以上が消火に当たっている。