サンフランシスコ日本語補習校 幼小部サンフランシスコ校 小学4年 廣田 愛梨(ひろた あいり)さんの作品をご紹介します。
「初めてリレー選手になって」
サンフランシスコ日本語補習校 幼小部 サンフランシスコ校
小学 四年 廣田 愛梨(ひろた あいり)
ドキドキドキドキ。私の心ぞうが大きく鳴った。もうすぐ九番の出番だった。三週間も昼休みに練習したけれど、まだ自信はあんまりなかった。一分位前は、黄色チームが一位だったけれど、と中で二位になってしまったから、本気を出して走らないとだめだった。後ろから、私にバトンをわたすチームメートが走ってきた。私は、手を後ろにのばしながら少しずつ前に走っていった。そして、黄色いバトンを受け取った。初めは、ふつうの地面だったけれど、と中で草に変わって、急に走りにくくなった。練習の時は、ふつうの地面だったので、もっと簡単だった。草の上でできるだけ速く走っても、明らかに地面の方が走りやすかった。走っている間は何も考えずに走っていた。そのほうが、走ることに集中できて、速く走れると思ったから。いつの間にか、私の次に走るチームメートの後ろ姿がだんだん見えてきた。もう少し走ると、そのチームメートの手も見えてきた。バトンをわたそうとしたけれど、どうしても速く走っている間にわたすことがむずかしかった。やっとチームメートのすぐ後ろに来ると、パッとバトンをわたすことができた。息をハーハーさせながらゼッケンをぬぐと、黄色チームの列の後ろに座った。走るきょりが思ったより短く、あっという間に感じた。もっと長いきょりを走りたかった。
私は、最初リレー選手に選ばれた時は、うれしかっただけだったけれど、当日になると、うれしい気持ちと同時に、とてもきんちょうもしていた。でも、リレーが始まって走っている時に、うれしい気持ちにもどった。リレーに出ることは、すごくわくわくしたし、自分が成長できたように感じた。来年もまたリレー選手に選ばれるようにがんばりたい。