今回は、アメリカと日本の大学の学費の違いについてのお話をしたいと思います。アメリカの公立大学は州立大学です。日本では国公立大学の学費は全国ほぼ一律ですが、アメリカでは大学ごとに大きく異なります。州立大学は州政府からの財政援助(税金)で運用されていますのでその州の住民(納税者)であるか否かで授業料に差をつけています。「州外民」は追加授業料を払う必要があり、学費が2~3倍以上に膨れ上がります。この「州に住んでいる」とみなされる条件は各大学によって異なります。
アメリカの私立大学は、税金からの補助金はありません。すべての経費を授業料や寄付に頼る独立採算となっています。ですので、大学ごとに授業料の差が大きくなっています。また、アメリカでは私立大学のレベルが高い傾向にあり、日本の一流大学と言われるところに国立大学が多いのとは大きく異なります。
授業料以外の費用として、住居・食事・学用品なども忘れてはいけません。こちらも見積もりは各大学が発表しています。1年生の時には学生寮に半強制で入れられるところが多いようです。2年生以降に寮を出る人もいるようです。寮を出れば生活費はさらに高くなります。これらの費用は、大学や地域にもよりますが平均すると年間で$15,000程かかります。
また、アメリカの場合は「授業料のインフレ」も深刻です。全米の州の財政状況は悪化しており、州立大学への財政援助が大幅に削減される傾向にあります。UCバークレーを例にとると、20年前の年間授業料は$4,354(州内)/$12,053(州外)と現在の約3分の1であり、10年前は$7,434(州内)/$ 25,254(州外)と約半分でした。この先10年、15年と同じ学費のままということは考えづらく、インフレも考慮した上での準備が肝心です。
アメリカの学資保険
学費の準備には銀行預金の他にも529プランや、民間の保険会社の学資プランなど様々な選択肢があります。アメリカは日本よりも奨学金の種類も豊富で、返済不要なものもあります。大学進学というのは、お子様が18歳前後の決まったタイミングでやってきます。どのような手段で貯めるにしろ、使うタイミングが決まっている以上最も効率的に、月々の負担を軽く貯める方法は「とにかく早くはじめること」です。後回しにすると辛くなりますので、できるだけ早い時期に目標を定め、貯める手段を比較し、お考えに合うものをお選びください。
日本の学資保険は今、消滅の危機です。帰国後に日本で外貨建てを勧められ、「アメリカでもっと良く調べておけば良かった・・・」と後悔される方が続出しています。アメリカの生命保険に“直接”入るには、アメリカにお住まいの“今”だけがチャンスです。