南北カリフォルニアで山火事、強風の影響で拡大

南北カリフォルニアで山火事、強風の影響で拡大

カリフォルニア州当局は10月26日、北部各地の山火事が「すさまじい」強風で勢いを増し始めていると警告した。ソノマ郡で23日に発生した山火事「キンケード火災」の焼失面積は120平方キロに拡大。鎮火率は10%にすぎない。当局によると、26日の時点で住宅31戸を含む計77棟の建造物が火災により破壊された。同郡では27日までに住民約18万人に避難命令が出された。PG&Eは、安全確保に向けた予防的措置として、94万世帯への電力供給を停止すると発表した。また、ロサンゼルス北郊では24日、新たな山火事が発生し、住民約5万人に避難命令が出た。消防当局によると、火災は昼すぎ、ロサンゼルスの北方約65キロにあるサンタクラリタ付近で出火。たちまち2023ヘクタールを焼き尽くしたという。ギャヴィン・ニューサム州知事は、二つの被災地に対し非常事態宣言を出した。

米国初・緊急地震速報システム導入

カリフォルニア州当局は先月17日、米国初となる州全体での「緊急地震速報システム」導入を発表した。MyShakeと呼ばれるアプリはカリフォルニア大学バークレー校が進めるプロジェクトで、スマートフォン内蔵の加速度センサーを利用することで、地震の発生を即座に検知することが可能で、今後はサーバーにアップロードされたデータをもとに地震の発生を感知し、その周辺にいる人のアプリに地震の発生を通知する機能を目指している。ギャヴィン・ニューサム州知事は「緊急地震速報アプリをリリースする最初の州であることを誇りに思います」とツイートした。

女子大生の4人に1人が性的被害米大学

「ワシントン・ポスト」が全米の33校、約83万1000人の学生を対象に行ったオンライン調査で米国の女子大学生のおよそ4人に1人が性的暴行を受けていることが判明した。カリフォルニアの大学では、南カリフォルニア大学で31%、スタンフォード大学で23・8%、カリフォルニア工科大学で14・3%の女性が性被害を受けていた。同意なき性行為の被害者は調査対象の13%で、女性に絞れば25・9%、男性であれば6.8%が被害者だ。また、被害に対し大学当局が「公正な判断を下してくれると信じている」と回答したのはスタンフォード大学では29%にとどまった。

ザッカーバーグ氏リブラはむしろ米国の武器となる

フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOは先月23日、米下院金融サービス委員会の公聴会で、規制当局は同社の仮想通貨「リブラ(Libra)」を米国の地政学的な支配力の手段と見なすべきだと述べた。リブラは米ドルの準備通貨や貿易通貨としての重要性を減少させると懸念されているが、ザッカーバーグ氏は、リブラを裏付ける準備金の「大半」は米ドルなので、規制当局は「米国の金融リーダーシップはもちろん、民主的な価値観や世界に対する監視力を拡大する」機会と捉えるべきだと述べた。また、同氏は中国が仮想通貨を発行する可能性を示唆した。

ベイエリアの住宅高騰問題、フェイスブック支援

フェイスブックは、高騰するシリコンバレーの住宅問題を緩和するため、10億ドルを支援金として拠出する意向を表明した。同社のデビッド・ウェナーCFOがブログで明らかにした。背景には、ハイテク業界の急成長が周辺の住宅価格を押し上げ、地元住民が住宅を購入できない状況に追い込まれていることがある。シアトルではマイクロソフトとアマゾンが取り組みを発表。ベイエリアではグーグルが10億ドル支援を発表している。ギャビン・ニューサム州知事は「危機を乗り越えるためには、民間部門や慈善団体の協力が必要だ」と述べている。