ニューサム知事リコール署名120万 パリハピティヤ氏出馬意向

 元フェイスブック幹部で、現在はハイテクセクターへの投資および積極的な企業買収を行う特別買収目的会社(SPAC)の設立で有名なチャマス・パリハピティヤ氏が、カリフォルニア州知事を目指す意向を明らかにした。ニューソム知事に反対する勢力は、任期満了の2023年を待たずに知事の解職を求め、再選挙の実施に必要な150万件の署名を3月10日までに集めるために活動を行っている。現在までに120万件超を集めたとしている。パリハピティヤ氏はリコール運動に参加、「戦いが始まった」とツイートした。同氏陣営は、カリフォルニア州の生活費の高さや教員給与の低さ、学校教育の質を問題視。州税をゼロ%にすることや、教員への7万ドルの給与支払いの保証、新生児1人につき2000ドルを給付することなどを公約に掲げている。

カリフォルニアの山火事は宇宙からのレーザービーム
共和党下院議員が主張

 昨年11月の選挙で初当選したマージョリー・テイラー・グリーン下院議員(共和 ジョージア)が、2018年のフェイスブックの投稿で、カリフォルニアの山火事「キャンプ・ファイア」の原因は宇宙からのレーザービームだとする当時出回った噂を支持し、火事はジェリー・ブラウン州知事(当時)の計画だったとも示唆している。火事の火元は電力会社PG&Eの送電線であったことが明らかとなっている。また、同議員はSNSで民主党指導者やFBIに対する暴力を繰り返し支持していたとされる。同議員の言動には民主党からばかりでなく、共和党内からも批判が上がっている。

サブウェイ、訴えられる
ツナサンドはツナじゃない?

 先月21日、アラメダ郡在住の女性2人がサンドウィッチチェーン「サブウェイ」に対する訴訟を起こした。カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所に提起された訴状によれば、原告は「サブウェイ」がサンドウィッチに使用しているツナには「マグロ」の成分が含まれていないと主張している。原告は同州の複数の店舗で買ったものを独自に調査した結果、中身が「混合物」だったとし、ツナという表示をやめ、損害を賠償することなどを求めている。これに対し、「サブウェイ」は「原告の主張は事実ではない」とし、「こうした主張と戦う」としている。

外出制限措置緩和
終息にはほど遠い状況

 カリフォルニア州は先月25日、厳格な外出制限措置を緩和したCOVID-19感染の急拡大で集中治療室の受け入れ余力が限界に達したのを受けて12月に導入していたが、足元は感染拡大ペースが鈍化し、入院患者が減少している。今後は郡ごとの判断に委ねる。ただ同州では今も1日500人規模の人が亡くなっており、収束にはほど遠い状況。ニューサム知事は、「しかし、われわれは危機を脱したわけではない」と強調し、ワクチン普及で集団免疫が獲得できるまで、マスク着用義務とソーシャル・ディスタンシングを守るよう訴えた。

塩野義、バイオエイジとライセンス契約
COVID-19重症化抑制薬で

 塩野義製薬は先月26日、自社開発の化合物「S―555739」について、カリフォルニア州のバイオ企業のバイオエイジに対しCOVID-19重症化抑制薬として販売権などを与えるライセンス契約を結んだと発表した。塩野義は契約締結に伴う一時金や、今後の開発進展に応じたマイルストーン、製品発売後のロイヤルティーなどを受け取る。バイオエイジは米国と欧州での独占的開発・販売権、および他の疾患への適応追加に関する独占的交渉権を獲得する。同化合物は、バイオエイジによる試験や解析から、高齢者の免疫機能を改善する効果が期待できることが分かったという。

百度、加州で自動運転車走行試験
無人で6社目

 中国インターネット検索最大手の百度(バイドゥ)が、カリフォルニア州車両管理局(DMV)から運転席を無人にした自動運転車走行試験の許可を取得した。DMVが先月27日に発表した。同様の許可を取得した企業は百度で6社目となる。同社によると、走行試験は「リンカーン・MKZ」と「クライスラー・パシフィカ」の2つのモデルに自社の自動運転システムを搭載して行う。運転手不在の走行試験が、いつ始まるかは明らかにしていない。中国では完全自動運転車の公道での試験走行を湖南省長沙市で行っており、北京での実施許可も既に得ているとした。

ワシントン、リンカーンもダメ
サンフランシスコの公立校校名変更

 サンフランシスコ市の教育委員会は先月27日、武力による制圧や人種差別、女性抑圧などに関係したと認定した歴史上の人物に由来する公立学校名を廃止することを決めた。対象には奴隷を所有していた初代大統領のワシントンや先住民を抑圧したとされる16代大統領のリンカーンも含まれる。この決定で市内の公立校の3分の1の44校が校名を変更することになるが、決定過程が「ずさん」で、「専門性よりも感情が先行している」といった批判の声もある。また、同市のブリード市長も「改名の重要性は理解するが、生徒が学校に来ることができずに苦しんでいる時になぜきめるのか」と批判している。