柳宗理は日本を代表するインダストリアル・デザイナーです。戦後の日本で「デザイン」という概念が一般化していなかった時代より、常に使い手の視点に立ち、日々の暮らしを豊かにするもの、長く使い続けられるものをつくることを理念としてきました。シンプルで飽きのこないデザイン性の高いプロダクツは日本のみならず世界の人々を魅了してきました。
　中でも成形合板を２枚組み合わせて出来たチェアー”Butterfly Stool” は世界的にも有名で、その名前のごとく優雅なデザインはまるで蝶が飛んでいるようだと今もなお多くのファンを虜にしています。
　2011 年に亡くなった後は、柳宗理が設立した柳工業デザイン研究会が彼の理念を受け継ぎ、「YANAGI DESIGN」としてプロダクツをデザインしています。
　毎日の料理にかかせない鍋やお玉、ざるなどのキッチンツールは人気料理研究家やプロのシェフの間でも高い評価を得ており、実際使ってみるとその良さを実感することができます。
　ベイエリアでも柳宗理プロダクツが人気な理由をサンフランシスコ日本町のSanko Kitchen Essentials のMegumi さんに聞いてみました。　
　「例えばミルクパンとして知られている片手鍋。右利きでも左利きの人でもどちらでも使いやすいようにデザインされていて、注ぎ口のキレの良さが抜群で液だれしないんです。日本の「雪平鍋」をベースにデザインされているんです。その他、ステンレスにパンチ穴をあけたパンチングざるは、ひじきなどを水で戻した際に目詰まりしにくくとても便利です。また料理に菜ばしを使わないアメリカ人のお客さんの間では、揚げ物とかにも使えるステンレス製のトングがとても人気です。パスタやサラダのサービングにも使える万能なトングです。」

◆職人技が生み出す機能美

　デザインする際は常に模型を作りながら考えます。模型での検証は目で見るだけでなく実際に触って使い心地や形を確かめることができます。模型製作を何度も繰り返し使いやすさ、デザインをその都度確認し、そのプロセスの果てに美しいプロダクツが完成するのです。　(https://yanagi-design.or.jp/ydo_about/)

◆軽い!

　「アメリカでもステンレス製のキッチングッズは多いですが、柳プロダクツは片手鍋にしてもヤカンにしてもとにかく軽いので収納の出し入れがとても楽です。」

◆フォルム

　「おたま１つにしても飽きのこない洗練されたデザインで、飾っていてもおしゃれです。ステイホームで自宅にいる時間が長い今、使いやすくて美しいツールが揃っているとキッチンに立つのが楽しくなります。お店ではマットなつや消しタイプの商品を取り揃えています。」　

◆機能美

　手作りで試作を重ねて機能性を追求して完成した製品は無駄を全て排除したシンプルなデザインになっています。　「シンプルで機能的、このようなデザイン訴求は、ベイエリアの人たちのライフスタイルに通ずるものがありますよね。」
　いらないものを排除したミニマルなデザイン、そして機能性も抜群な柳宗理のコレクションを是非お試しください！　

◆柳宗理プロダクツはここで買える！

Sanko Kitchen Essentials
1758 Buchanan St, San Francisco, CA 94115
(415) 922-8331
https://sankosf.com/
STORE HOURS: Monday-Sunday 12:00PM – 5:00PM (Tuesday Closed)