カリフォルニア州政府は6日、COVID-19の感染収束傾向とワクチン接種の進展を踏まえ、6月15日に経済活動を全面再開すると発表した。全面的な経済再開には、ワクチン接種を希望する16歳以上の州民に十分な量のワクチンが供給されていること、入院者数が安定して低いことが要件となる。必要があれば、6月15日の経済の全面再開予定日を再検討する可能性もある。ニューサム知事は声明で「トンネルの出口に見える光は、今までになく明るい」と語っている。全面的に経済が再開された場合でも、住民や旅行者は、州公衆衛生局や米疾病予防管理センター(CDC)の最新のガイドラインに従う必要がある。教育機関はガイドラインなどを順守しながら全ての授業を対面で行うことが推奨されている。経済活動が全面的に再開したあとも、外出の際のマスク着用の義務は継続する。
ウーバー、障害者法違反
ドライバーが乗車拒否
視覚障害者で盲導犬を連れていることを理由にウーバーのドライバーから乗車を拒否されたとして、サンフランシスコ在住の女性が同社を提訴していた裁判で、裁判所が同社に110万ドルの損害賠償を命じていたことがわかった。女性は複数回乗車拒否を受け、そのため仕事に遅刻して職を失ったことから、同社が米国障害者法(ADA)に違反していると訴えていた。社員ではなく独立した契約者であるドライバーの差別的行為にウーバーの責任を問えるかが争点となった。この訴訟で、裁判所は同社がドライバーと契約関係にあることを理由に、ADAの適用を受けると判断した。
大鬱病性障害で細胞老化
肉体的老化の兆候は見られず
カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究チームは、抑鬱状態だけが生じる大鬱病性障害を患った場合、「細胞の老化が2年進む」という研究結果を発表した。研究チームは薬物治療を受けていない大鬱病性障害患者49人と同年齢の健康な男女60人の血液サンプルを比較。性別、喫煙状況、BMI指数(肥満度)などを考慮に入れて比較したところ、大鬱病性障害患者は肉体的老化の兆候は見られないが、細胞的には老化がみられたという。大鬱病性障害は心血管疾患、アルツハイマー病など老化関連疾患や早期死亡率のリスクを高めることが以前から知られていた。
オラクル対グーグル訴訟終結
グーグルは著作権侵害にあたらない
オラクルが、グーグルにプログラミング言語に関する著作権を侵害されていたとして起こした訴訟で、連邦最高裁は5日、グーグルは著作権法を侵害していないとの判断を示した。判決文は「グーグルによるJava SE APIのコピーには、プログラマーが才能を伸ばして革新的なプログラムで作業できるようにするために必要なコードのみが含まれており、法律的にフェアユース(公正利用)に当たる」としている。2010年に始まった訴訟で、連邦高裁が18年にグーグルの著作権侵害を認める判決を下したため、同社は最高裁に上告していた。オラクルは当初80億ドルの損害賠償を要求していた。
最高裁、訴訟自体無効
トランプ氏ブロック訴訟で
連邦最高裁は5日、トランプ前大統領がツイッターで自身を批判する投稿をしたアカウントをブロックしたことが憲法修正第1条に定める言論の自由の侵害に当たるかどうか問われた訴訟について、訴訟自体を無効として退けた。ブロックされた原告は違憲主張していたが、最高裁は合憲性の判断に踏み込むのを避けた。トランプ氏が既に大統領を退任してアカウントも永久停止されていることが理由。ニューヨークの連邦高裁はトランプ氏が大統領として国民に向けて恒常的にツイッターで発信していたとして、批判する者をブロックするのは違憲だとの判決を出していた。
グーグル AI研究チームリーダー退職
同僚研究者解雇が影響か
グーグルでAIの研究チームを率いていたサミー・ベンジオ氏は6日、退職する考えを明らかにした。関係者によると同氏の退職には同社が同僚のAI研究者ティムニット・ゲブル氏とマーガレット・ミッチェル氏を解雇したことが影響しているという。ゲブル氏は昨年12月、差別的、攻撃的表現がグーグルのデータ内に取り込まれ、再生産されるリスクを指摘した研究論文を取り下げなかったとして、ミッチェル氏は電子ファイルを持ち出したとして今年2月にそれぞれ解雇されている。白人男性優位のテック業界で、ゲブル氏は女性かつ黒人のリーダーとして注目されていた。
公聴会、出席か拒否か
アップル
アップルは、「アップストア」に関連する競争上の問題について、上院の公聴会で証言することに同意した。同社のカイル・アンディア最高法令遵守責任者が上院司法委員会の小委員会で21日に開催される公聴会に出席する。米メディアは9日、同社が下院の独占禁止法委員会の公聴会への出席を拒否したため、一部下院議員が拒否は「受け入れられない」とする書簡をティム・クックCEOに送付したと報じた。上院公聴会に関しても民主、共和両党の上院議員が拒否は認められないとしていた。グーグルは「Playストア」を巡る同様の問題で公聴会出席を表明している。