5億人余りの個人情報閲覧可能に フェイスブック

 フェイスブックのユーザー5億人余りの個人情報が3日、オンライン上で再び閲覧可能な状態となった。情報には5億3300万ユーザーの電話番号や氏名、住所、誕生日などに加え、一部には電子メールアドレスが含まれているという報道もある。一部研究者によると、ネット上に流出した個人情報の中に、同社のマーク・ザッカーバーグCEOの電話番号が含まれていたという。これについて同社の広報担当者は、「これは2019年に報告された古いデータだ。当社はこの問題を19年8月に発見し修正した」と説明している。サイバーセキュリティー会社ハドソンロックの最高技術責任者アロン・ガル氏は、情報「保有者はできるだけ収益化を図ろうとする」ためにすぐに広く共有されることは少ないが、「データベースが売られれば最終的に全ての個人情報が漏れることになる」とツイッターに投稿している。

サルモネラ菌感染確認
カリフォルニアなど8州で

 疾病対策センター(CDC)は、カリフォルニア、テネシー、ニューハンプシャーなど8州で19人のサルモネラ菌感染が確認されたことを明らかにした。8人が入院を必要としたが、死者は報告されていない。CDCによると、感染者からの聞き取り調査や検査の結果、スズメの仲間の野鳥や小鳥の餌箱との接触が感染源だった可能性があることが分かった。カリフォルニア州魚類野生生物局には、餌箱の周辺で死んだ小鳥を見つけたという電話が殺到しているという。サルモネラ菌に人が感染すると下痢や発熱、胃けいれんなどの症状が4~7日続くことがある。

アーティストにベーシックインカム
サンフランシスコ

 サンフランシスコが、アーティストを対象としたベーシックインカム制度の運用をスタートさせる。この制度は、130人のサンフランシスコのアーティストに対し、6ヶ月間にわたり毎月1000ドルを支給するというもので、「歴史的に疎外されたコミュニティに根ざした芸術活動を行っていること」が受給の条件となる。同市のロンドン・ブリード市長は、「芸術は地域経済にとって非常に重要であり、長期的な復興には欠かせないもの。芸術の復興はサンフランシスコの復興につながる」と語っている。募集受付はすでに始まっており、5月21日から支払いが始まる。

低所得の有色人種を支援
オークランド、マリン郡

 オークランドは先月23日、同市内の低所得の600世帯を対象に、最低18カ月間に月額500ドルを支給する所得保障プログラムの試験的実施を発表した。対象となるのは18歳未満の子供が少なくとも1人いる黒人、先住民、有色人種の低所得家庭。不法移民でも条件を満たせば受給対象となる。給付金の使途に条件はない。また、マリン郡議会は先月23日、17歳以下の子供が少なくとも1人いる低所得層の有色人種女性125人を対象に、月額1,000ドルを24カ月間支給するプログラムの支援に40万ドル拠出することを決定した。プログラムには職業訓練やカウンセリングなどの支援サービスも含まれる。

リセールに注目集まる
ThredUp、1億6800万ドル調達

 サンフランシスコに拠点を置く衣料品のリセールサイトのThredUpは先月26日、NASDAQに上場、1億6800万ドルを調達し、時価総額は13億ドルとなった。同社と競合するファッションリセールアプリのPoshmark、高級ブランドの中古品を扱うTheRealRealも、すでに上場を果たしている。英調査会社GlobalDataによると、成長を続ける中古品市場は2024年までに、現在の2倍を超える640億ドル規模に拡大すると予想されている。今年1月に上場したPoshmarkの時価総額は一時、70億ドルを超えた。Z世代の消費者の0%が、中古の衣類や靴、アクセサリーを購入したことがあるという。この割合は、X世代やブーマー世代のおよそ2倍に当たる。

グローバルロジック買収
日立

 日立製作所は先月31日、システム開発を手掛けるグローバルロジック(サンノゼ)を買収すると発表した。既存の株主から全株式を約9180億円で取得する。有利子負債の返済を含む買収総額は約1兆0368億円となる。規制当局の承認などを前提に7月末までに買収を完了する予定だという。グローバルロジックは、世界14カ国で2万人超の従業員を抱えており、パナソニックやボルボなど400社超の顧客を持つ。日立は買収を通じてグローバルロジックの顧客基盤を獲得し、中核事業として進めているIoTプラットフォーム「ルマーダ」のグローバル展開強化を狙う。

Siri の声にも多様性を
アップル

 アップルは先月31日、音声アシスタント機能の「Siri」(シリ) について、女性の声をデフォルトとすることを取りやめると発表した。アメリカや日本などではSiriのデフォルト音声が女性の声となっているが、これが性差別を助長するとして数年前から問題視されていた。利用者は、声を男性のものと女性のものから選べるほか、アクセントも米国や英国、インドなど6種類から選択できる。アップルは今回の措置について、多様性と包括性に対する取り組みや、生きている世界の多様性をよりよく反映するよう設計された製品とサービスへの取り組みの延長上にあるものとした。