上海国際自動車ショーでテスラに抗議 同社の対応に非難

 19日に開幕した上海国際自動車ショーで、テスラの「モデル3」に「ブレーキが効かない」、と書かれたTシャツを着た女性が車両の上にのぼり、欠陥ブレーキなどと叫びながら抗議する一幕があり、その様子をとらえた動画がネットに拡散した。女性の家族は同モデルを所有しており、行動は苦情に対するテスラ側の対応に対する抗議とされる。これに対し、同社対外関係担当グレース・タオ氏が地元メディアのインタビューで「多分、彼女はかなりのプロで、(誰かが)背後にいるはずだと思う。われわれは妥協するつもりはない」と発言した。同社は20日深夜、「オーナーの問題を適宜解決できなかったことを謝罪する」と表明、21日には「規制当局と協力して調査」しているとした。しかし、国営新華社通信は、謝罪は「不誠実」だとし、「問題のある上級幹部」の更迭を要求している。

テスラ死亡事故
道路交通安全局が調査中

 ブティジェッジ運輸長官は22日、テスラの乗用車が17日に起こした衝突死亡事故について、道路交通安全局(NHTSA)はなお情報収集を続けていると述べた。事故は17日夜にテキサス州ヒューストン近郊で発生。テスラ車が木に衝突し、乗っていた男性2人が死亡した。死亡した1人は助手席、もう1人は後部座席で発見された。2人の位置から、Teslaの「Autopilot」、または「Full Self-Driving」モードのベータ版が有効になっていた可能性が指摘されている。Full Self-Drivingという名称にもかかわらず、いずれの運転支援システムも完全自動運転には対応していない。

テスラ事故
2人の上院議員が懸念表明

 リチャード・ブルメンソール上院議員(民主、コネティカット)とエドワード・マーキー上院議員(民主、マサチューセッツ)は22日、テキサス州での死亡事故を受けて、道路交通安全局(NHTSA)に宛てた書簡でテスラ車の安全性を巡る問題がパターン化しているのではないかとの懸念を表明した。書簡は運転支援システムについて、改善に向けた提言をまとめるよう求めている。一方、テスラのイーロン・マスクCEOは19日、ツイッターに「回収したデータログによると、Autopilotは有効になっていなかった」と投稿。また同車両には、Autopilotのアップグレード版は搭載されていなかったとも述べた。

五輪・陸上男子十種競技金メダリスト
初のトランス知事を目指す

 1976年のモントリオール五輪・陸上男子十種競技金メダリストで、2015年に女性へ性転換したトランスジェンダー活動家ケイトリン・ジェンナー氏が23日、カリフォルニア州知事選挙に共和党所属として立候補することを表明した。当選すれば米国初のトランスジェンダーの知事となる。ジェンナー氏はドナルド・トランプ前大統領のスタッフを選挙活動のブレーンとして起用。選挙対策チームには元ホワイトハウス広報アドバイザーのスティーブン・チェンらが加わっているという。ジェンナー氏はモデルのケンダル・ジェンナーとカイリー・ジェンナーの実父。

アドビ創業者死去
デジタル印刷に革命

 アドビの共同創業者チャールズ・ゲシキ氏が16日、死去した。81歳だった。大学で教鞭を執ったあと、ゼロックスに勤務。1982年にジョン・ワーノック氏と共にアドビを設立した。プリンターの機種に関係なく同様に印刷できるポストスクリプト技術を開発、Desk Top Publishingを発表、1993年にPDFを開発してデジタルの印刷分野に革命をもたらした。これらの功績によって2008年に、オバマ大統領から国家技術賞を授与された。アドビのシャンタヌ・ナラヤンCEOは、「長年、指導者でありヒーローであった彼が亡くなったことはテクノロジー業界にとって大きな損失だ」と述べている。

ティラノサウルス1頭のテリトリー
サンフランシスコの街程度

 カリフォルニア大学バークレー校の古生物学者チャールズ・マーシャル氏らが、16日付の『サイエンス誌』にティラノサウルスは250万年の間に25億頭が存在したとする試算を発表した。マーシャル氏らは体が大きい種ほど個体群密度が低くなるという「ダムスの法則」にティラノサウルスの生態を考慮してその生息密度を、100平方キロメートルあたり1頭だったと試算した。ティラノサウルス1頭のテリトリーはサンフランシスコの街程度ということになる。ティラノサウルスの生息域は230万平方キロメートルと推定されているので、同時期におよそ2万頭が生息していたことになるという。

アップル、AirTag発表
先行競業が疑義

 アップル社は20日、紛失物を探すことができる追跡機能付きタグ「AirTag」を発表した。紛失防止スマートタグで先行するタイル社は21日に開かれたスマートフォン業界の競争上の懸念に関する公聴会で、アップル社がタイル社のサービスにとって不利益となる策を講じ、最近、類似商品の販売予定を発表したと述べた。それに先立ち、タイル社のCJプローバーCEOは文書で「当社は公正である限り競争を歓迎する。残念ながら、アップル社がプラットフォームの優位性を利用して自社製品の競争を不当に制限してきたことが立証されており、われわれは懐疑的だ」と表明した。