サンノゼで銃乱射事件 9 人殺害、容疑者も自殺

 サンノゼにあるサンタクララバレー交通局の鉄道車両基地で先月 26 日早朝、従業員の男が同僚を銃撃し、同僚9人が死亡した。警察が現場に駆け付けた後、容疑者の男は自殺した。サンタクララ郡検死官事務所は、犠牲者の身元を確認。犠牲者は 29─63 歳で全員男性だった。捜査関係者によると、サミュエル・キャシディ容疑者は自宅に火を放った後、車両基地に移動して銃撃に及んだとみられる。また、現場では少なくとも1つの爆発装置が見つかり、処理班が車両基地と付近の建物を捜索した。犯行の動機は明らかではない。容疑者を知る人は、容疑者が精神的に不安定だったと語っている。銃撃事件に関する情報を収集している NPO「Gun Violence Archive」によると、米国では今年 230 件以上の乱射事件が起きている。ホワイトハウスのジャンピエール副報道官は記者会見で状況を注視していると述べた。

フェイスブック、方針転換
COVID-19 人工説で

 フェイスブックは、COVID-19 が人工的に作られたと主張する投稿を禁止する方針を撤回した。同社は 26 日にウェブサイトに掲載した発表文で、「COVID-19 の起源に関する現行の調査や公衆衛生専門家との協議を踏まえ、ウイルスが人工的に作られたとする主張について、今後は当社のアプリから削除しないことにした」とした。また、「同ウイルスの進化に対応するため、保健衛生の専門家らと協力を続け、新たな事実や傾向が判明次第、方針を定期的に更新していく」としている。同社は 2 月、COVID-19 に関する誤った主張や、根拠のない主張を削除する方針を発表していた。

ワクチンくじ導入
総額 1 億 1650 万ドル

 カリフォルニア州のギャビン・ニューサム州知事は先月 27 日、COVID-19 のワクチン接種を受けた人を対象に総額 1 億 1650 万ドル、1 等賞金が 150 万ドルの「ワクチンくじ」を実施すると発表した。今回のキャンペーンは経済再開までに接種を加速させることが狙いで、ニューサム知事が主導。すでに接種を終えた人も対象で、最初の抽選は同州で全面的に経済活動が再開される 6 月 15 日に行われる。ワクチンを接種すれば賞金や奨学金が当たるというキャンペーンはすでにコロラド、オレゴン、ニューヨーク各州などで相次ぎ打ち出されており、カリフォルニア州の「ワクチンくじ」は全米で最大規模となった。

中国のデータセンター稼働
アップル

 アップルは中国で地元政府系企業と共同で建設していたデータセンターを正式稼働した。地元の共産党機関紙が 29 日までに伝えた。中国当局は、国内外の企業が扱うデータに関する監督・管理を厳格化させており、規制強化の動きに対応した形となる。アップルは 2018 年から地元企業と連携し、中国向けクラウドサービスのデータを中国で保存しているとされる。新データセンターで信頼性などを高める目的である。データセンターがあるのは中国内陸部の貴州省で、アップルは貴州省政府と戦略的な協力協定を結び、10 億ドルを投資していると伝えられる。

CSO ポジション増加
女性が半数以上

 サンフランシスコ拠点の人材紹介業 Weinreb Group Sustainability and ESG Recruiting は、米国でCSO (Chief Sustainability Officer) の役職を設置する企業が急速に増えているとする報告書を発表した。CSO の役職に就く人の数は、2011 年にわずか 29 人だったが現在では 95 人で 10 年間で 228% 以上増えた。CSO は気候変動や資源の枯渇をはじめ、最近では経済的不平等や制度的人種差別などに取り組んでいる。CSO の役職に就いている女性の割合は 2011 年の 24%からほぼ 2 倍になり、現在では 54%を占めている。しかし、人種では依然として圧倒的に白人が占める割合が高く、人種的多様性が課題だという。また、CSO を廃止する企業もあるという。

グーグル、サンノゼに巨大キャンパス
市議会が承認

 サンノゼ市議会は先月 25 日、グーグルが同市内に巨大なキャンパスを建設することを承認した。この「ダウンタウン・ウエスト」と言われる計画では、約 32 ヘクタールの敷地内に 2 万人の従業員を収容できる約 67 万平方メートルのオフィススペース、約 4 万 6000 平方メートルのショップやレストランなどのエリア、約 6 ヘクタールの公園、そして 4000 戸の住宅を建設する。またグーグルは、職業訓練、ホームレス支援、中小企業支援といった地域貢献のために 2億ドルを提供する。さらに、この地域のインフラ整備のために約 8 億 9000 万ドルの投資を行うという。

量的緩和縮小議論をすることについて
SF 地区連銀総裁

 サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は 25 日、連邦準備理事会(FRB)当局者らが量的緩和縮小の議論について話し合っているものの、縮小の条件となる最大雇用と物価安定目標の「さらなる著しい進展」は見られていないという考えを示した。FRB 当局者は Covid-19 後の経済成長加速による物価上昇圧力を警戒している。当局者らは、サプライサイドの反応の遅さによりインフレ指標が数四半期にわたり高水準を維持し、消費者心理に影を落とし始める可能性を考えていると言われる。デイリー総裁は現在の政策は「非常に良好な位置」にあり、忍耐が求められると語った。