カリフォルニア、EV普及のプログラム ネックは家庭や職場の充電環境か

 カリフォルニア・エネルギー委員会(CEC)は17日、州内の内陸部を主とした13郡での電気自動車(EV)充電ステーション(EVCS)建設・増設に総額1,750万ドルの奨励金(インセンティブ)を付与するプログラムを発表した。同州は2025年までにEVCSを25万カ所に増やすことなどを中間目標に、ゼロ・エミッション車両(ZEV)インフラ拡大を急いでいる。EV普及率は、米国全体では2%に満たないが、カリフォルニア州では8%となっている。一方、バイデン大統領も18日、公共充電設備に対する助成金などEV普及に向けた具体策を発表した。しかし、英国のネイチャー・パブリッシング・グループ(NPG)の調査によると、EVを購入した人のうち20%がガソリン車に戻ったという。それに「公共の充電インフラの整備はあまり重要ではない」ということで、自宅や勤務先などでの充電環境普及がネックだとしている。

ウーバー、リフト車両にEV化義務付け
走行距離の90%に

 カリフォルニア州大気資源局(CARB)は20日、ウーバー・テクノロジーズとリフトに対し、2030年までに配車サービスの大部分を電気自動車(EV)で行うよう義務付ける規則を全会一致で採択した。「Clean Mile Standard」と呼ばれる新ルールは、配車サービスを規制する州の公益事業委員会によって施行され、初年度は、車両の走行距離の2%をEVによるものにすることを義務付け、その目標は2027年には50%、2030年には90%に引き上げられる。ウーバーとリフトは昨年、2030年までに米国の全車両をEVに切り替えると表明しており、CARBの基準は会社側の目標よりも低い。

グーグル、実店舗開店
ニューヨークに

 グーグルは20日、ブログで2021年夏にニューヨーク市のチェルシー地区に実店舗を開店予定であることを明らかにした。店舗は、1万1000人以上の従業員が勤務する同社のオフィスビルの中に開設される。スマートフォン「ピクセル」やサーモスタット「ネスト」、ウエアラブル端末「フィットビット」などのグーグル製品を販売する。グーグル製品の使い方に関するワークショップ開催や修理などのサービス提供も行うという。同社は過去にニューヨークとシカゴで一時的にポップアップストアを運営したことがあるものの、常設の店舗は初めてとなる。

インフレ要因、2022年初頭に弱まる可能性
SF連銀総裁

 サンフランシスコ連銀のデイリー総裁は21日、米国のインフレを押し上げている要因が2022年初めに弱まる可能性が高いとの見解を示した。一方で、景気回復に伴い「どれだけの要因が剥げ落ちるか、または他のボトルネックが発生するかは分からない」とした。米国では大規模な景気支援策やコロナワクチンの普及で、景気は急速に回復基調を強めており、それに伴い物価上昇圧力も高まっている。債券購入プログラムの縮小が取りざたされているが、デイリー総裁は「それについては議長から最初に見解を聞くことになるだろう」と述べるにとどまった。

クック氏、出廷
エピックに反論

 アップルのティム・クックCEOは21日、「アップストア」の慣行が反競争的だとしてゲーム「フォートナイト」の開発元エピックゲームズが訴えている裁判に初めて出廷した。エピックは、アップルが独占状態に物を言わせて「アプリ開発者に対し、アプリで使用されるデジタルコンテンツのアプリ内購入すべてで同社の決済プラットフォーム『In-App Purchase』の利用を強要している」と非難している。これに対し、クック氏は(そうしなければ)ユーザーにとっては不便なだけでなく詐欺の可能性も高まり、「大きな利便性の問題」になると主張した。

全米女子オープン選手権
無名の高校生出場へ

 6月3~6日にサンフランシスコで行われる全米女子オープン選手権に無名の17歳高校生ゴルファーが出場する。この高校生は茨城県明秀学園日立高校3年の小暮千広さん。小暮さんは4月、上位5人に大会への出場権が与えられる日本地区最終予選に出場。36ホールを回ってプロ2人と4位タイで並び、プレーオフの末にメジャー切符をもぎ取った。これまでの高校生の大会での主な成績は「昨年12月の関東大会で2位タイ」と、特に目立つ実績はない。「全米は夢の舞台のさらに上。すごいプロが出る試合。このチャンスをゴルフ人生に生かしたい」と語っている。

干ばつ深刻化
サンタクララ郡では水道料金値上げ

 カリフォルニア州は10日、高温と乾燥のため州内58郡のうち41郡に干ばつ緊急事態を発令した。「米国干ばつモニター」のデータによると、11日時点で、カリフォルニアの面積の約7割で、干ばつの度合いが、5段階中2番目に深刻な「極度の干ばつ」または最も深刻な「類のない干ばつ」となっており、サンフランシスコ・ベイエリアの多くの地域が「極度の干ばつ」の段階にある。サンタクララ郡では水道事業者が11日、2022年度(2021年7月1日~2022年6月30日)の水道料金の値上げを発表した。月額4.3~4.82ドルの範囲で値上げする見込み。