佐藤琢磨 / 日本歴代最高レーシングドライバー

佐藤琢磨 / 日本歴代最高レーシングドライバー

J weeklyでは、第101回インディ500を制した佐藤琢磨選手への独占インタビューを行った。日本人でインディ500を制したのは、佐藤琢磨選手が初で歴史的快挙となる。

佐藤選手は2002年から2008年までF1に参戦し、2004年にはアメリカGPにて3位に入賞。2010年からはインディカー・シリーズに参戦。F1とインディカーの表彰台を経験した唯一の日本人レーシングドライバー。

過酷なトレーニング、プレッシャーを乗り越え栄光をつかんだ彼の、今の率直な気持ちをうかがった。

インディ500優勝おめでとうございます。ラストラップの5周はどんな気持ちでしたか?

先頭の車は風圧をもろに受けるため、最後の最後に第一走者を抜く、という戦略が多くのケースでとられます。今回のケースでは、想定外のアクシデントも見越して先頭にでていました。この先頭をどう守りきるか、ということを考えてましたね。

歴代初の日本人がインディー500制覇をするのではないかということで観客は大興奮でしたが、佐藤選手は冷静にレース運びをされていたのでしょうか。

そうですね、緊張感はありましたが、レースを楽しんでいました。そしてもちろんプレッシャーもありましたが、今回の優勝は大変光栄なことです。自分の活躍によって、日本でもインディ500がより身近なものになり、浸透していってくれれば良いと思います。
優勝して何が一番変わりましたか。

長年思い描いていた夢が叶うという瞬間は人生の中でもなかなかないことだと思うので、達成感はありました。ただ、そこで終わり、という感じではなくて、もっと上を目指したい、という想いが強くなりました。また、優勝後にはこれまでより更に周囲がイベントを開催してくれたり、一緒に祝ってくれたりするなどの機会に恵まれました。

ここまでの目標達成までには、多くの苦労があったのでしょうね。

そうですね。スランプに陥ったこともありましたが、チームがいたので克服できました。

ご自身で思われる「強み」は何ですか。

“Never give up”の精神が人一倍強いことです。勝負の前には、負ける気がしない、という強い気持ちで挑んでいます。これまで時間がかかりましたが、沢山の人のサポートに支えられながらひとつの夢を叶えることができました。「挑戦し続ければ夢は叶う」を活力に頑張ってこれたのが良かったのだと思います。

最後に日本の子供達に一言お願いします。

インターネット等でどんな情報も手に入る時代ですが、五感を全て使って得た興味を大事にしてもらいたいと思っています。私も10才の時に初めてレースを生で見て衝撃を受けました。僕にとっては、ミニカーで遊んでいた頃から憧れていたレーシングカーに実際に乗ってレースをすることは、最高にエキサイティングなスポーツです。皆さんにもぜひサーキットに来てもらい、もっともっとレーシングの楽しさを知ってもらいたいと思います。

佐藤琢磨
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