前田徹総領事 コルマ日本人墓地訪問

Photographer: Mark Shigenaga

2月10日(月)、前田徹総領事が着任され、着任後の最初の訪問地として、コルマ日本人墓地を訪れました。前田総領事は招魂碑に献花した後、同碑に参拝を行いました。

参拝を終えた後、新領事は畠中博領事によるコルマ日本人墓地の歴史の説明に耳を傾け、時折ご質問を挟まれながら同墓地を見学されました。日系人・日本人のサンフランシスコでの日系社会発展の100年の歴史に触れ、その長い来歴に感服されたようでした。その後、慈恵会会長であるディーン・ヘダニ氏に「とても管理された素晴らしい墓地に感銘を受けました。」と、英語でお話されました。

コルマ日本人墓地は1901年に、日系人慈恵会によって設立された120年の古い歴史をもつ荘厳な墓地です。東京ドームの3分の1の敷地内には、サンフランシスコの土地で、日系社会の発展のために尽力された多くの日本人が眠っています。

そのうちのサンフランシスコで最初に葬られた日本人として、軍艦咸臨丸の三人の水夫が埋葬されています。勝海舟を船長とした咸臨丸は、太平洋を日本で初めて横断しサンフランシスコに降り立った、日系人たちの先駆けです。他にも日本政府を代表し、福沢諭吉やジョン万次郎が乗船していたことで知られています。

前田総領事は特にこの咸臨丸の乗組員について興味を持たれたようで、案内のスタッフに積極的にご質問をされていました。日本の政府を代表してアメリカに降り立った日本人の先駆者に、新総領事として着任されたご自身と身を重ね合わせ、思いを馳せられたように思われました。

訪問を終えられたのち、前田総領事は日米関係に尽力した当地の日系人・日本人の先達に対し、更なる日米関係発展に向けて尽力したい、と思いを新たにされたようでした。

前田徹総領事

1985年東京大学法学部卒、外務省入省。
外務省国際協力局総合計画課長、ジュネーブ国際機関日本政府代表部総務公使、独立行政法人国際協力機構 理事 などを経て、2019年12月よりサンフランシスコ日本国総領事に就任。