カリフォルニア州、トランプ政権を提訴 留学生ビザ問題で

カリフォルニア州のザビエル・ベセラ司法長官は9日、今秋からの新学期にオンライン授業のみを履修する留学生に滞在を認めない新規則を巡り、トランプ政権を提訴した。 米移民税関捜査局は、秋学期からオンライン授業のみを履修する米教育機関に通う留学生の入国と滞在を認めないと発表した。この施策は、COVID-19の流行が続く中での授業再開に慎重な米教育機関に対するホワイトハウスの圧力とみられている。べセラ司法長官は、「大学に通うチャンスを得た学生たちの教育機会だけでなく、学生の健康と心身の安寧をも危険にさらすトランプ政権は、恥を知れ」と批判した。カリフォルニア州立大学は、秋の新学期からオンライン授業中心の講義を行う予定。ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学は8日、新規則の一時的な差し止め命令を求める訴訟をボストン連邦地方裁判所に起こした。

ベイエリアのアパート家賃低下続く
全米では上昇

集合住宅賃貸情報Zumperの最新の月間データによると、サンフランシスコの6月の家賃が前年同月比12%も下がった。サンフランシスコの1Bアパートの前年同月の3720ドルから11.8%低下の3280ドルに下なった。米国全体の同規模物件の家賃中央値は1229ドルで、前年同月比1%の上昇。ベイエリアで最も下がったのはクパティーノで15.7%低下で2680ドル、次いでマウンテン・ヴューが15.1%低下の2930ドル、メンロ・パークが13.5%低下で2830ドルとなっている。逆に最も上昇したのが15.1%上昇のリバモアで2060ドル。また、オークランドも4.5%上昇して2300ドルとなった。

刑務所で集団感染
「コロナのチェルノブイリ」

マリン郡のサンクエンティン州立刑務所でCOVID-19の集団感染が起き、受刑者の3分の1以上が感染した。受刑者1400人近くと、刑務所のスタッフ100人以上が感染。死刑囚3人を含む6人が死亡した。5月末感染のホットスポットとして知られるチノの施設から検査を受けていない囚人らが移送された後に発生した。「これは最も急速かつ壊滅的に拡大している集団感染だ」と、カリフォルニア大学サンフランシスコ校病院のデビッド・シアーズ医師は州議会で訴えた。また、同病院のピーター・チンホン医師は同刑務所を「コロナのチェルノブイリ」と表現した。

「Black Lives Matter」の文字台無しに
白人2人の行方追う

マーティネズ市の警察署は5日、道路に描かれた「Black Lives Matter」の文字を黒のペンキで台無しにしたとして2人の白人の行方を追っていることを明かした。文字は地方裁判所の前の道路に描かれたもので、完成後1時間で被害に遭った。マーティネズ警察署長は「このペイントは地域の人々が時間を費やして完成させたものにもかかわらず、憎悪的で非常識な方法で台無しにされた」と声明を出し、「マーティネズの街は寛容さを大切にしている。今回の被害は分断的で人を傷つけるものだ」と非難した。二人は公民権法違反、器物損壊等で起訴されているという。

香港政府への情報開示停止
フェイスブック、ツイッター、グーグル

フェイスブック、ツイッター、グーグルは6日、香港政府によるユーザーデータ要請への対応を停止することを明らかにした。中国が香港に対して制定した国家安全維持法を慎重に精査するため。同法は「国家分裂、政権転覆、テロ活動の組織および実行、外国勢力との結託」を犯罪行為と定める。ツイッターとグーグルは先月30日に同法が施行された段階で香港当局へのユーザーデータの引き渡しを停止した。フェイスブックは「表現の自由は基本的な人権であり、人々が安全やその他影響を恐れることなく自己表現する権利を支援する」としている。

カリフォルニア州
新規感染者1万超える

カリフォルニア州で7日、COVID-19の新規感染者が1万人を超え、過去最多を記録した。7日に報告された新規感染者数は1万0201人。累計の感染者数は約28万4000人となった。カリフォルニアでは6月に11万7000人以上の感染が報告され、感染者数が倍増した。 また、9日にはCOVID-19による1日の死者が149人と過去最高を記録、10日も140人を記録した。入院患者の約3分の1はロサンゼルス郡が占めている。保健当局者によると、同郡では7月の入院患者の25%を18─40歳が占めており、比較的若い世代で感染が広がっていることが示された。

フェイスブックには「失望」
人権団体関係者

フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEO、シェリル・サンドバーグCOO、クリス・コックスCPOらは7日、複数の人権団体と会談を行った。1時間の会談後、人権団体側は「失望」したとし、フェイスブックは「彼らのプラットフォーム上の暴虐的な憎悪に対処するつもりがない」ことが明らかだと述べた。また翌日公開されたフェイスブックに対する外部団体による監査報告書は「フェイスブックは特定の領域において特筆すべき進歩を見せているが、さまざまな公民権の課題への取り組みに十分なリソースを割いておらず、その取り組みへの動きも遅い」と結論づけている。