疾病予防センター(CDC)は16日、イギリス型とブラジル型、そして南アフリカ型が分類されていたCOVID-19の「懸念される型」に、B.1.427とB.1.429というカリフォルニア州で確認された2つの変異型を新たに加えた。CDCは変異型を「重大な結果を招く型」「懸念される型」など3段階に分類している。「重大な結果を招く型」に分類されたものはまだない。初期研究によると、B.1.427とB.1.429は従来の株に比べ、感染力が約20%強いとみられる。ただし、現時点でワクチンが無効になるとは考えられていない。実験では、接種を受けた人の抗体による中和作用が従来株より効きにくいとの結果が出ているものの、依然として感染や重症化を防ぐ効果は期待できる可能性があるという。全米の感染者数は減少傾向にあるものの、下げ止まりや再拡大が懸念されている。
カリフォルニア大学、エルゼビアと協定
同大の論文はオープンアクセスに
カリフォルニア大学は16日、世界最大の学術雑誌出版社エルゼビアとオープンアクセス協定を結んだと発表した。同大学は2019年以降、エルゼビアとの購読契約を完全に打ち切っていた。契約更新に際し同大学が、同大学の研究者が発表した論文は無料で全世界に公開することを要求したところ、同社が年間約1000万ドルの購読料と、論文著者にも掲載料を求めるとしたため交渉が決裂していた。しかし、今回の契約ではエルゼビアは大学側の要求を認めた。これにより同社の学術雑誌に掲載されたカリフォルニア大学の全ての研究論文がオープンアクセスとなった。
中国系女性襲われる
撃退したもののPTSDに苦しむ
サンフランシスコで17日、中国系の女性が襲われるという事件があった。マーケット通りで信号待ちをしていた76歳の女性は見知らぬ白人男性から突然顔面を殴打された。近くにあった棒を取って反撃し、男は負傷して逮捕された。男はさらに別の暴力事件に関与した疑いもあるという。女性は目からの出血が続き、PTSDにも苦しんでいるという。そこで、女性の孫がクラウドファンディングを立ち上げたところ、90万ドルを超える寄付が集まったという。女性は癌サバイバーで10年以上糖尿病を患っており、集まった寄付金のうちの5万ドルは医療費やセラピー治療に使われ、残りはアジアンアメリカンコミュニティのヘイトクライム阻止に寄付されるという。。
ディズニー再開は4月30日
当初は州民のみ
ウォルト・ディズニーは17日、アナハイムにあるディズニーランドと併設するカリフォルニア・アドベンチャーについて、4月30日から営業を再開する計画を発表した。当初は入園者を事前予約したカリフォルニア州住民に限定する。自宅待機となっていた従業員1万人余りをディズニーランド再開に合わせて呼び戻す計画。ディズニーランド・リゾートのケン・ポトロック社長は声明を発表し、「私たち全員が待ちわびていた日がもうすぐ来る」「キャストメンバー1万人以上を仕事に復帰させ、幸せの場所に戻ってくるゲストを出迎える」とした。
日系企業COVID-19終息後の勤務体制調査
多くの企業がリモート継続
ジェトロは22日、COVID-19ワクチン接種方針や感染終息後の勤務体制に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は3月1~5日に実施し、カリフォルニア州所在日系企業189社から回答を得たという。それによると、COVID-19終息後の勤務体制について何らかの形でリモート勤務を継続すると回答した企業は50.8%に達し、全米平均の45.5%を上回った。それに対して「原則として全従業員が事業所に出勤」との回答は30.7%にとどまり、全米平均の40.1%を下回った。従業員へのワクチン接種方針については、「原則として推奨」が38.1%で、「原則として任意」は32.3%だった。
スマホのしすぎで過食症に
自己コントロール低下か
カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究グループが、スマートフォンやテレビなどのスクリーンタイムが長い子どもは、過食症になりやすいという研究結果を発表した。調査は9~10歳の小児1万1,025人を1年間追跡した。過食症の有病率は、ベースライン時の0.7%から1年間の追跡で1.1%に上昇していた。また、1日当たりの合計スクリーンタイムが1時間多いごとに、過食症のリスクが11%高くなることが分かったという。研究者は、ソーシャルネットワークへの熱中が自己コントロールの低下や、否定的なボディ・イメージつながっている可能性があるとしている。
ダークパターン禁止
全米初
カリフォルニア州は15日から、企業が「ダークパターン」と呼ばれる、ユーザーを混乱させたり、騙したりして販売を行うようなウェブサイトデザインを使用することを禁止した。全米で初。「ダークパターン」とは、サービスのキャンセルを困難にする、複数の商品の価格の比較を困難にする、ウェブサイトのデザインによって意図的にユーザーをあるものに注目させ、他のものから目をそらさせる、などの手法のこと。プリンストン大学とシカゴ大学の研究者による2019年の調査によると、電子商取引サイトの約10件に1件がダークパターンを使用しているという。
コロラド州で銃撃事件
警察官含む10人死亡 容疑者は逮捕
コロラド州ボルダーのスーパーマーケットで22日に銃撃事件があり、51歳の警察官1人を含む10人が死亡した。地元警察は負傷した容疑者の21歳の男を逮捕し、動機などを調べている。容疑者は大型の銃を携行しており、銃撃は店の駐車場で始まったとみられる。目撃者は地元紙デンバー・ポストに対し、容疑者は店内に入り無言で撃ち始めたと証言した。南部ジョージア州では16日にアジア系女性ら8人が犠牲になった銃撃事件が発生したばかり。サキ米大統領報道官はツイッターで、バイデン大統領がコロラド州の事件について報告を受けたと明らかにした。