アメリカの健康保険

オバマケアとは

「オバマケア」とはThe Patient Protection and the Affordable Care Act(医療保障制度改革法)という法律のニックネームです。この法律によりアメリカ居住者全員が健康保険に加入することが義務づけられました。居住者には、合法的にビザで働いている方も含まれます。
この法律により変わった内容のうち保険に加入する側の私たちに関係のある部分をまとめると

①アメリカ居住者は健康保険に加入することが義務となり、未加入者にはペナルティーが課される(2019年に廃止されます)
②保険会社は病歴や妊娠中を理由に保険加入を拒否できなくなった
③保険のカバーする内容に最低基準が設けられた
④家族の収入と人数によってPremium Tax Creditと呼ばれる助成金が受けられるようになった
⑤個人が健康保険に加入できる期間は年に一回のオープンエンロールメント期間に限られる
(ただし結婚・離婚・失業・引っ越しなど一定の条件を満たす場合は期間外でも加入が出来る可能性あり)  海外旅行保険や駐在員保険などはオバマケアの条件を満たしませんのでご注意下さい。表③参照

ペナルティー(罰則)とは

オバマケアにより健康保険の加入が義務となったため、保険に未加入の方にはペナルティーが発生します。2018年度は「世帯収入の2.5%」か「大人$695、子供$347.50」となりタックスリターン時に徴収されます。

助成金制度について

カリフォルニア在住の方は、世帯収入と家族の人数によっては「カバードカリフォルニア」というマーケットプレイスを通して保険を購入することで保険料の助成金を受け取ることができます。ある程度収入があっても世帯人数が多い場合には助成金を受けられる可能性が高まります。(2018年度は2人家族で$64,940、4人家族で$98,400以下)

オープンエンロールメント期間について

健康保険の新規加入や見直しは、1年に1度のオープンエンロールメント期間に限られ、この期間を逃すとその1年間はスペシャルエンロールメントという条件(州外からの移住や失業日から60日以内等)を満たす方以外は個人向け健康保険に加入することが出来ずペナルティーが発生します。

なぜこのような制限が設けられたかというと、国民が病気になってから保険を加入すると保険会社のコストが上がり、保険料の値上がりを引き起こしてしまうためです。日本から来たばかりの方は60日はスペシャルエンロールメントに該当するので、保険のない方、妊娠中の方はできる限り早く専門家にご相談下さい。今後も、トランプ政権による制度変更にも注目したいところです。