サンタクルーズ・マウンテンAVA

サンタクルーズ・マウンテン(Santa Cruz Mountain) AVA(=American Viticultural Areas=アメリカブドウ栽培地域)は、サンフランシスコから南へ車で1時間半ほどのところにある、カリフォルニアでワイン造りの歴史が長い産地のひとつ。ワイン産地として100年以上の歴史があり、リッジ(Ridge vineyards)や、マウント・エデン(Mount Eden vineyards)など、世界的評価の高い生産者が長年クオリティの高いワインを造り続けている銘醸地です。

ナパバレーが、カリフォルニア初のAVAとして認可されたのが1981年。サンタクルーズ・マウンテンAVAはその翌年1982年に認可されており、今や100以上あるAVAの中でも先駆けてAVAとなった地域のひとつです。

ナパバレーと同時期にAVAとなり、AVAの広さも同じくらいですが、ブドウ畑の面積は約1300エーカーで、ナパバレーの1/3以下。ナパバレー同様に歴史があり、良質なワインを造り続けていながら、知名度としてはナパバレーに及ばず、意外と知られていないのがもったいない。

冷気を運んでくる海に近く標高も高い、冷涼な産地で、ピノノワール、カベルネ・ソーヴィニョン、シャルドネが多く栽培されています。

冷涼なこの地域で育つブドウは、糖度が上がり過ぎてアルコール度数が高くなりすぎるリスクが低く、また、酸味も程よく保たれるため、バランスの取れたエレガントなワインを志向する生産者が多く集まっています。1885年創業のリッジや1945年創業のマウント・エデンなどの老舗ワイナリーも、ビッグ・ベイジン(Big Basin vineyards)やテシエ(Tessier) など、この冷涼な地に魅せられた新しい生産者も、バランス重視のスタイルで高品質なワインを生み出しています。

また、近年の、重たすぎず飲み疲れしない軽やかさのある味わいを求める市場の潮流からも、この歴史あるサンタクルーズAVAのバランスの取れたワインが再注目されています。