新ヴィンテージワインの リリース前・試飲ラッシュ☆

例年春と秋は、多くのワイナリーから新ヴィンテージのワインが解禁されるリリースラッシュの時期。リリースラッシュに先立つ今の時期は、リリース予定のワインの試飲ラッシュ。

ワインを仕入れる私たちは、リリース前のワインを試飲して入荷の可否を決めることがよくあります。出荷前の、まだまだ若さが目立つワインだけれど、とはいえ蔵で一定期間の熟成を経てボトリングされたワインは、この時点ですでに個性やポテンシャルはほぼ明らかで、ちょっと大げさに言えばそのワインの運命〜数ヶ月後出荷されるときの味わい、その1年後、5年後、10年後の味わい〜までだいたい予想がつきます。

新リリースは、手塩にかけて育て作り上げたワインをお披露目するワイナリーにとっても、それを楽しみに待っている私たちにとっても、うれしいセレモニー。と同時に、新ヴィンテージのワインをどう評価するかされるか、真剣で緊張感ある機会でもあります。

先日、ソノマにあるWilliams Selyemワイナリーで催された、今秋リリースされるワインの業界向け試飲会に出かけてきました。Williams Selyemは、ソノマのロシアンリバー・バレー地区を代表する生産者、ソノマ各地にある優良畑のぶどうからつくるピノノワールは、ミシュラン星付きレストランの常連で、限られたショップでしかなかなか手に入らないため希少価値も高い人気銘柄。単一畑のピノノワールを10種類以上作っていますが、全て同じメーカーのフレンチ樽を使い、新樽比率も熟成期間もほぼ同じというアプローチ。(ブレンドの結果最終的な新樽比率は少しずつ違います。)味わいの違いはそれぞれの畑のぶどうの個性であることを際立たせています。2015年の10種類のピノを試飲しましたが、見事に各畑らしい個性が表れていました。2015年ヴィンテージの出来も上々で一安心。帰りがけに畑の様子を見てみたら、ぶどうが色づき始めていました☆