多くのワイン売り場では(グローサリーのワインコーナーでも、ワインショップでも)、たくさんのワインが棚一面にぎっしりと並べられています。国や地域ごと、もしくはブドウ品種ごとに、棚を区切って並べているところが多いですが、地域やブドウ品種を絞っても、それでもまだたくさんの銘柄があり、次は予算で絞ってみても、それでもまだ同価格帯の同品種ワインはたくさんあります。
そんな中から「今回買うワイン」を選び出す作業は、ワイン愛好家にとっては宝探しさながらの至福の時。でも、ワインは飲むけれど、そんなに詳しくもないし、、、という消費者の大半にとっては、どれを選ぶのが正解なのかイマイチ分かりにくくて困ってしまうひととき。
ワインに詳しい店員がいるお店なら、買いたいワインの条件に合うものを選んでもらうのが一番の近道。その一方、著名なワイン評論家やワイン雑誌での評価が、買い手にとって大きな手助けとなっているのも事実。専門の店員がいないワイン売り場ならなおのこと、著名ワイン評論家が高得点を付けたワインは消費者の信頼を獲得し、頻繁に買われていきます。
有名なワイン誌の一つWine Spectatorでは、つい先日、毎年恒例の「今年のトップ100ワイン」というランキングが発表され、発表された翌日は(こちらも毎年恒例ですが)ランクインしたワインの問い合わせ電話が殺到し、影響力の大きさを改めて実感。
さらに、最近では、一般消費者が飲んだワインを評価する口コミのようなワイン専用アプリもあります。ワイン誌やネットのおかげでより多くの人がワイン選びの参考になる情報に触れられることはとても良いこと。ただし、あまりそれに頼りすぎるのはご注意を。例えば、上述のランキングの対象になるのは、一定以上の生産量がある銘柄に限られている、つまり、素晴らしい味わいながら少量生産のものは対象外。また、著名評論から高得点をもらったワインは価格が上がるという需要と供給のメカニズムが働き、結果として割高なワインを購入しているということも。ワイン誌、ネット、店員、それぞれから得られる情報をうまく活用して、自分なりのワイン選びを楽しんでくださいね。