Kaze to Hana Daycare 代表 伊藤 千尋さん


Kaze to Hana Daycare 代表
伊藤 千尋さん

埼玉県出身。立教女学院短期大学卒業。幼稚園教諭免許、保育士、キッズヨガティーチャー、ヨガ国際アライアンス認定ティーチャー資格保持。2020年12月オークランドでカリフォルニア州認可の小規模ホームデイケア「Kaze to Hana Daycare」をオープン。一般の方も参加できる日本語ストーリータイムも定期的に公園で行なっている。
メール:[email protected]
Web:www.kazetohanadaycare.com

 昨年から始まったパンデミック禍のめまぐるしい状況変化にも負けず、昨年12月に小規模保育園「Kaze to Hana Daycare」をオークランドに開園した伊藤千尋さん。ご自身の分野で活躍する彼女に、J weeklyがお話を伺いました。

—アメリカに来たきっかけはなんですか?

 1年と少し前、結婚をきっかけにアメリカに来ました。

—日本ではどのようなお仕事をされていましたか?

 日本の保育園と幼稚園で保育士、教員として働いた後、ベトナムの日系幼稚園で働いていました。また、乳児(0〜2才)から幼児(3〜6才)の遊び方の違いやひとりひとり興味のある遊びの広げ方を知りたかったので、ベビーシッターもこれまでに約250家庭以上経験しました。

—大活躍の千尋さんですが、小さい頃はどんなお子さんでしたか?

 とても恥ずかしがり屋で、あまり社交的ではなかったと思います。覚えているのは何か作ることや描くことが大好きで、幼稚園では毎日のように工作をして、家に帰ってからも当時テレビでやっていた「ワクワクさん」に夢中でした。それから、家にいた大きな金魚とその水槽に映る虹色が好きで、その水槽の前に新聞紙とダンボールで小さな家を作り、一日中眺めているようなマイペースぶりでした。6才くらいで新体操を習い始めたことをきっかけに、バトントワリングやいろんなジャンルのダンスに挑戦して表現することが楽しくなり、学生時代は毎日のようにダンスをしていました。

—デイケアを立ち上げたきっかけはなんですか?

 一番大きな理由は、日本で生まれた、または日本に繋がりを持っているお子さんのサポートがしたいと思ったからです。「日本語を使うことや日本の文化に親しみを持つ」ということは、自分のルーツに誇りを持ち、将来自信を持って生きていくことにも繋がると思っています。

デイケアで絵本の読み聞かせの時

 あと、私は子どもと過ごす時間が大好きなので、これまで私が経験してきた思いを形にして、子育てをしている方とその面白さを共有したいと思いました。

アースデイに合わせてデイケアの子どもたちと海を作った時

—これからの夢、やりたいこと、目標を教えてください。

 ベトナムで教諭として働いていた時、出会った元園長の姿がわたしの理想です。その方は長年の経験と知識を持ちながらも、ベトナムの真夏の太陽の下、毎日汗をかきながら子どもたちとともに過ごし、時間を惜しまず職員の相談を聞き、当時飼っていたうさぎを追いかけて世話をするなど、職員や子どもたち、保護者、動物からも信頼の厚い方でした。保育のことで悩んでいた時、わたしに「おもしろくなければ記憶に残らない!」と言ってくださったことが今でも印象に残っています。それ以来ずっと、子どもたち自身が自ら「やりたい!」と思えるような環境づくりや子ども目線になって、おもしろく、記憶に残る保育を心がけています。

公園で行っている日本語ストーリータイム

 やりたいことはたくさんありますが、常にその時のベストを尽くすことが次のチャンスにも繋がると思い、わたしも子どもたちと一緒に汗をかきながら一歩ずつ頑張っています。

エルソブランテにある畑で、時々野菜や果物を収穫!

—最後にJ weekly読者へのメッセージをお願いします。

 わたしも J weekly 読者として、ベイエリアでご活躍されているみなさんを心から応援しています。コロナウイルスの影響で人との繋がりが疎遠になってしまい、さみしく感じることもあるかと思いますが、そんな時は深呼吸をして、美味しいものをたくさん食べて、共にこの苦しい状況を乗り越えていきましょう!